プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

カエルの目

2017-03-02 23:46:05 | パラオ・カヤックトリップ

 南国へカヤックトリップした際にいつも試してみるのが、半分空中、半分水中という写真。いわば「カエルの目線」。防水ハウジングに入れたデジカメでレンズを半分だけ水中に漬けて撮る。これはもう技術もうんぬんも関係なく、ただただ撮りまくるのみ。たくさん撮れば撮るほど数打ちゃ当たる。
 ところが今回、パラオではあんまりうまくいかなかった。
 サンゴがいい感じで映ってるものがなかった。
 唯一、マシかなというのがこれ。上の写真。

 ちなみに過去最もうまくいったカエルの目線は、2011年に旅したフィジーの離島・カンダブ島にて。
 下のこれらの写真がそう。
 相当浅いところまでサンゴが群生している場所でのみ、これが可能となる。

 淡路島と同じくらいの大きさで、道がほとんどなく、海からしか行けない村が点在する南太平洋の秘境・カンダブ島。
 また行きたいものだ。

 


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那智勝浦海岸カヤックツアー

2017-03-02 23:14:51 | 南紀

 今週末3月5日(日)に那智勝浦海岸でのカヤックツアーを開催します。
 http://islandstream.la.coocan.jp/nachitour.html

 湾内に海からしか近づけない小島と洞窟が無数にあるのですが、そこをじっくり巡ります。黒潮の影響の濃い海岸線で、この海域ならではの南国ムードを全身で感じることができるでしょう。

 さらに、那智の滝が海上から見えるスポットがあったり、潟湖と海が水路によって繋がったゾーンを漕ぎ進むことができたりと、通常の観光ではまず味わえない深いトリップ感を堪能できる、極上のコースです。
 まだ予約可能ですので、興味ある方はご連絡を。


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ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償

2017-03-02 22:31:00 | イベント

 先日、当店アイランドストリームで映画「ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償」上映会を開催しました。
 一言で言うと、ものすごくリアルでショッキングな、つまり包み隠さず本質をえぐった本物のドキュメンタリー。鑑賞された方も皆、かなり考えさせられるところがあったようでした。というか価値観が根底から揺さぶられる作品だったと言えるでしょう。
 この映画、すごい。
 そしてとてもわかりやすい。
 http://islandstream.la.coocan.jp/truecost.html(上映会詳細情報)

 たとえば昔と比べて昨今、Tシャツでもジャケットでもパンツでもすごく安い服が世の中に出回ってるじゃないですか。まあそれは「人件費やコストの低い途上国で作られてるからだ」、ということくらいはみんな知っていると思う。だけどその製造現場の実態はほぼ誰も知らない。
 で、この映画では、その実態、特に労働者の悲惨な生活を包み隠さず描いているわけ。そしてその元凶であるZARAとかH&Mとかモンサント(原料のコットン供給)とか、大企業を名指しで徹底批判している。
 
 これ見たら、服もそうだけど消費シーンにおいて「安物」、そして使い捨てってのは悪そのものだということがよくわかるよ。

 現在最も服の製造コストが安い国のひとつはバングラデッシュだけど、そこでの労働者の日当はおよそ2ドルだ。縫製工場はどこも亀裂の入った今にも崩れそうなボロボロの老朽ビルで、数年前には工場そのものが崩壊して1000人ほどの労働者が亡くなった事故があった。で、この映画では生き埋めになった人の写真や映像、遺族のインタビューを映し出すことによって、問題点のリアルさが浮き彫りになっている。
 また、カンボジアの縫製工場では従業員が「せめて月給を160ドルにあげてください」とプノンペンの町中でデモをした際、警察の鎮圧部隊が襲いかかってきて銃撃してくるシーンが映し出されるが、これ、下手したらカメラマンが撃たれるぜってくらい生で迫っている。そして撃たれた一人の従業員が血を流しながら死んでゆくシーン、また涙を流しながら悔しさを述べる人々の姿も実録されている。
 実はファストファッションの大企業とカンボジア政府が結託し、他国に受注が逃げないようカンボジア政府が労働者の賃金を低いままに抑えつけているのである。

 インドでは服の原料のコットン畑が映し出されるが、そこではモンサント社の遺伝子組み換え種子を使うよう農民は縛りつけされている。その種子は以前の種の170倍ほどの値段の高価なモノで、しかも農薬を大量に使用しなければちゃんと生育しない種なので、農民は種子代と農薬代とのダブルパンチで借金漬けになっている。首が回らなくなり自殺する貧農が後を絶たず、実際この16年間に25万人が自殺している。
 人類史上、最も高い自殺率の職業だ。
 かつ、多量の農薬散布により奇病やがんが増えている。

 服飾の製造工程って、石油産業に次ぐ2番目に最悪な環境破壊の元凶だとも言われている。

 インドにも服飾工場や靴の皮革工場があるが、インドでは環境規制がきわめて緩いので汚染物質をそのまま川に垂れ流す。インドって実際、川がもう想像を絶するほど超絶的に汚いんだけど、何億人もの貧乏人はそこで洗濯し、排泄し、そしてその水で煮炊きし、飲料水にまでしている。
 もちろん病気になる。
 この映画ではその病人までもを映し出している。

 この映画がリアルでショッキングだというのは、もちろんグロテスク趣味ということではなく、ぬるま湯に浸かった高度消費社会の消費者には、これくらいリアルな本質を突きつけないと身につまされないということなのだろう。というかこれが現実そのものなのだ。監督のそのジャーナリズム精神、パッションが痛く胸に伝わってくる。

 最後の方のシーンでは、デパートのバーゲンセールにて猛ダッシュで商品棚に走って行く先進国の消費者と底辺の暮らしでうちひしがれる途上国の人の顔が対比して映し出されるが、これほど痛烈な皮肉はないと思うと同時に、「確かにこのシーンは必須だな」と思う。

 ではどうすればこの問題を解決できるか? 
 事はそう簡単ではないけれど、今一度消費ということについて考える、購買する際の意識について考え直すところからしか結局変わっていかないだろう事を示唆して映画は終わるが、実際、価値観そのものが根底から揺さぶられる作品だ。


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第六回・高野山町石道ピーストレッキング

2017-03-02 22:07:46 | 紀伊半島

 早いもので、もうすぐ東日本大震災から6年がたちます。
 来たる3月11日(土)、犠牲者への哀悼、復興への祈りをこめて、また脱原発、世界の平和、もっと面白いぼくらの未来への願いもこめて、祈りの聖地である高野山への巡礼道20キロをロングウォークします。なお、このイベントはチャリティの意味合いもあり、参加費¥3000から保険費を除いた¥2500を「ハタチ基金」に寄付いたします(※『ハタチ基金』とは、東日本大震災の被災地の子どもたちに寄り添い、2011年から20年間継続的に支援を行う基金です。)

 毎年3.11前後に開催し早6回目になりますが、このウォークイベントにて今一度震災に想いを巡らせるに当たって、毎回微妙にその気持ちや意識が変わってきていることに気付かされます。

 震災も原発事故も風化しつつある昨今、あるいはもうなかったことのようにされつつある昨今ですが、日本はあの日を境にして大きく変わりました。そして未だ収束したわけではなく、また復興を成し遂げたわけでもない現状として、まだまだその現実と向き合う必要があるといえるでしょう。

 「歩く」という行為には「自分自身と向き合う」という要素が多分に含まれます。日常のしがらみやノイズから離れて丸一日、古来からの参詣道をゆっくり歩くことによって自分と向き合い、震災や復興について考え、これから先の世の中について想いを巡らせる・・・・、そういう趣旨のイベントとしてこれから先、何十年も続けていくことになるかと思います。

といっても堅苦しく考える必要はなく、参加者の皆さんと会話し、交流しながらの、きもちのよいトレッキングを楽しんでいただけることでしょう。

イベント詳細サイトとしてこちらをご参照ください。...
http://islandstream.la.coocan.jp/kouyasan.html

またこの日程の前後に、原発事故をテーマとしたドキュメンタリー映画「変身~Metamorphosis」上映会を下記の通り開催します。
 【和歌山市上映 3月8日(水)】
 場所 almo 2F ギャラリー(和歌山市匠町32)
 時間:①14時~、②18:30~ 2部制どちらかをチョイス
 料金 中学生以上 ¥1500(おやつ付) 小学生以下無料
 【湯浅上映 3月12日(日)】
 場所 アイランドストリーム(有田郡湯浅町栖原1434)
 時間:①14時~、②18:00~ 2部制どちらかをチョイス 
 料金 中学生以上 ¥1000 小学生以下無料
(当日シーカヤックツアーに参加された方は無料)

映画詳細は下記の通りです。
http://islandstream.la.coocan.jp/henshin.html

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