瀬戸内カヤック横断隊の仲間たちが「瀬戸内伝統航海協会」を立ち上げた。
瀬戸内海の先人たちの知恵と技術の結晶である伝統船「打瀬船(うたせぶね)」を復活建造し、日本一周やハワイへの航海などを通じて、優れた航海術を再発見、未来世代に伝承していくプロジェクトです。
今の時代にきわめて大切なスピリットが込められたプロジェクト。
皆さん、ぜひ応援を。
(ウェブサイトはこちら http://www.setoden.net/)
大きな海世界の視点から見ると、日本/ヤポネシアは太平洋のファーウェストに位置します。太平洋はpacific oceanですが、pacific/pacifismとは本来、平和主義、非戦主義を意味する言葉です。ですが言葉の意に反して、太平洋は20世紀の負の側面が塗り込められた場でもありました。植民地支配、太平洋戦争、水爆実験、気候変動による島々の水没、太平洋ゴミベルト(海流により日本列島の四倍もの面積のゴミが流れ着いた場所)、そしてフクイチから毎日垂れ流される放射能・・・・。
それでも今なお太平洋は美しい。
それはこの海の圧倒的なスケールの厳しさと優しさを備えた包容力にほかならないのですが、21世紀も5分の1近く経過した今、もうそろそろ人類はこの海この環境との新たなる付き合い方を探っていかなければならない。そして言葉の本来的な意味でのpacifismを実現していかなければならない。そうじゃないと間違いなく破滅の道に進むだろう。
そんな中、たとえばハワイではそういうスピリットをもってホクレア号の復元・航海がなされてきたわけだけど、この瀬戸内伝統航海協会は同じ魂の系譜・流れとして立ち上がったものだと感じます。
この内向きで閉塞した現代日本に、とても重要な意義のある活動です。
ぜひ応援を。
ぼくもできる限り応援しつつ、ぼくはぼくでこのスピリットの系譜でできることをやりたいと思います。