Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

始まったばかりだぜ。

2012-10-21 16:35:30 | 出たもの
ずいぶん前になるが、TREASURE RIVER BOOK CAFEでバイトしているI君に、「今まで千葉詩亭のオープンマイクとかで見た中で誰が良かった?」と尋ねた。I君は即答した。「uraさんですね!」

I君は千葉詩亭開催時にはだいたいいつもスタッフで入ってくれていて、ほぼすべての出演者、オープンマイク参加者を間近で見ている。しかも日頃はおそらく詩集なんて読んだりしないし、詩人の知り合いもいない人だ。それだけに、彼の言葉には重みがある。

別にI君に推薦されたからuraocbさんをゲストに招聘したということはないが、ずっと頭の片隅にあったことは間違いない。そして10月20日、「千葉詩亭・第十八回」において実際にuraさんに千葉でオーディエンスの前に立って30分のパフォーマンスを展開してもらう日が来た時、私は、彼を呼んだことが大正解だったことを改めて確信した。



uraさんのパフォーマンスは、その表現圧力の強さにもかかわらず、聴き手の精神を不愉快な暴力でグリップすることが決してない。それでいながら、I君の心をつかんだように、全く予備知識や先入観のない人にもしっかりと印象を残す。これは物事と誠実に向き合う作業を厭わない本人の性格もあるだろうし、また、常に「一対多数」、必ず「第三者」が存在する状況の中で一瞬一瞬の判断を積み重ねてきたその前歴によるものもあるだろう。ポエトリーリーディングといい、スポークンワーズといい、あるいはラップという。しかし、ジャンルや能書きがどうであれ、最終的に人の無意識下の領域にアクセスするのは、結局のところそれをやっている人間に備わっている説得力である。uraさんにはそれがある。

パフォーマンスの時間が終わってしまうことを寂しく思った。もっと聴いていたいと、正直に思った。それが私の、正直な感想だ。

そして今回のオープンマイク参加者は、

あしゅりんさん
池上宜久さん
さとうさん
ジュテーム北村さん
ケイコさん
三木悠莉さん
多悶さん

という皆様だった。大阪から登場した池上さんが客席を笑いの渦に巻き込む光景と、下ごしらえから完成まで、プリンの作り方について丁寧に語るケイコさんが印象に残る。

オープニングはイダヅカマコトが、ラストは私が朗読した。私の朗読動画は下。



全ての関係者、ご来場・ご参加いただいた皆様、心にとめてくださった皆様に心からの感謝を。

次回、12月15日(土)の「千葉詩亭・第十九回」は、三周年記念イベントとして開催する。

今回に限りゲストは招聘せず、オープンマイクによるお祭りにしたいと考えている。詳細は近日告示させて頂きたいと思う。

永遠に続くものはあり得ない。でも、私は千葉詩亭を永遠に続けたい。

まだたった三年だ。まだ、始まったばかりだぜ。お楽しみはこれからだ。

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