Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

9月7日「Poe-Tri Vol.39」

2011-08-26 20:39:07 | 告知
聴こう。そして詠もう。

毎月第一水曜に池袋3-tri-で恒例の朗読ライヴ、Poe-Tri。9月7日、Vol.39を開催いたします。

今回のキャストは、

今村知晃
rabbitfighter
ケイコ
大島健夫

の四人です。

今村さんは初出演。これで「言葉がなければ可能性はない」の参加者がついにコンプリートされることになります。

wonder-words主宰の一人、rabbitfighterさんは、毎年9月にPoe-Triに出演して頂いております。ケイコさんは昨年7月以来の出演です。お楽しみに!


☆☆☆


Poe-Tri Vol.39 
2011年9月7日(水)
会場は、池袋 ステージ&スペース3-tri-
住所は、〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-41-2 マキビルB1F

地図はこちらです

入場料は¥1500+1ドリンク。

タイムテーブルは、

20:00 開場
20:30 開演

(司会・大島健夫)
前半
20:30~20:35 挨拶 
20:35~20:50 今村知晃
20:50~21:05 rabbitfighter

21:05~22:20 オープンマイク(当日先着13名まで。制限時間1人5分)/休憩      

後半 
22:20~22:35 ケイコ
22:35~22:50 大島健夫  

となっております。途中入退場自由です。23:00には必ず全て終了いたします。

どのような声と言葉の化学反応が起きる夜となるのか。是非、見届けにいらっしゃって下さい。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

猫道は、剣道、空手道に続き私がうっかり足を踏み入れた三つ目の道ものである。

2011-08-25 11:21:31 | 出たもの
猫道節は異種格闘技戦だと思っていたが、どうやら違っていたらしい。前里慎太郎さんも「歩み寄ろうにも歩み寄れない」と言っていたが、例えば「ボクシング対空手」とかなら試合になるかもしれないが、「テニス対映画製作」とかだったら、そもそも競うすべがない。



しかし、それでも、テニスプレイヤーが映画を見て良ければ感動するだろうし、映画人がテニスを見て興奮することだってあるだろう。それに世の中には、テニスも映画も両方好きな人がたくさんいるに違いない。

はっとりあつしさんと慎太郎さんと私は多分全然似たところがないのだが、不思議なことに、主催の猫道さんは、どこかしらはっとりさんにも慎太郎さんにも私にも似ている。そのことが、異物だらけの三周年記念の夜を、ちゃんと整ったものにしていた。

はっとりさんはまさに怪人であった。

慎太郎さんはざらつき感がすごく良かった。

猫道さんは洗練されていた。

私は「大蛇をください」「小さな王様と大きな女王様」「花火大会の夜」の三篇を朗読した。とにかくオーソドックスな朗読を心掛けたつもりであったが、猫道さんには「最近の大島さんはクレイジーだ」と言われた。普通を意識するとそれがクレイジーに見えるというのはどういうことであろう。

それにしても、4年前に最初に詩のボクシングに出た時にはミミズの詩を読み、しばらく「ミミズの大島さん」と呼ばれていた。今は「大蛇をください」のせいで「大蛇の大島さん」と呼ばれる。これって出世なのだろうか。

楽しい夜だった。猫道さん、三周年おめでとう。

千葉詩亭・第十一回、ありがとうございました。

2011-08-21 20:39:22 | 出たもの
TREASURE RIVER BOOK CAFEのオーナーの宝川さんによると、千葉詩亭は他のイベントよりも、お客さんが食事を注文する量が多いそうである。確かに休憩時間など、なんだか皆さんよく召し上がっていらっしゃって非常に気持ちがいい。共同主催のイダヅカマコトの意見では、そういったことは私が大食いだからだそうである。自分だっていつも二人前くらい食べているくせによく言うと思うが、実際、宝川さんの料理はウマい。この日の食事メニューはきんぴら丼と冷やし中華の二種であった。私は冷やし中華を大盛りで食したにとどまったが、たいへんおいしかった。きんぴら丼の方は未食だが、お客様が皆喜んでいらっしゃったので、本当にウマいのだろう。ごちそうさまでした。

・・・ところで、千葉詩亭は食事も注文できるが、基本的には「千葉唯一の朗読オープンマイク」を標榜する朗読イベントなのである。

今回のゲストには、都内でポエトリーリーディングをやっている人なら知らない人がそんなにいないと思われる、高田馬場Ben's Cafeの「笑いと涙のぽえとりー劇場」主宰をこの5月のBen's Cafe閉店まで務め上げた、服部剛さんをお迎えした。

私は意図せずに微妙なところで服部さんの人生の筋に絡んでいる。昨年秋、服部さんが結婚した時の「ぽえとりー劇場」に、ちょうど私はゲストで出演させて頂いた。そして今回、こちらが服部さんをゲストとして千葉にお招きすることになってみると、なんと予定を一か月以上も早め、18日に服部さんには長男が誕生したという。この世に新しい生命が生まれ出でたことを、心からお祝いしたい。



服部さんは、人生が変化してもそのスタンスは変化しない不思議な人である。恋人がいなければ恋人がいないという詩を書き、誰かを愛すれば誰かを愛している詩を書き、結婚すれば結婚した詩を書き、子供が生まれれば子供が生まれた詩を書く。多分、戦場に飛ばされれば戦争のことを詩に書き、突然大金持ちにでもなれば突然大金持ちになったという詩を書くことだろう。要するに、自分に何かが足りないことの代償行為として言葉を紡いでいるのではなく、言葉を紡がずにはいられないのではないかと思う。千葉のお客様にも、その言葉たちはそれぞれの形で届いたのではないだろうか。

オープンマイク参加者は6名。

merry-andrewさん
佐藤有敏さん
OOMさん
midoさん
スモールさん
岬多可子さん

という皆様であった。初参加の佐藤さんは、18日に千葉市美術館でたまたま私と遭遇してなんとなく仲良くなり、今回ご参加くださった。自分が予期しなかった形で新しい輪が広がるのは、とても嬉しいことだ。

そして、私はこの秋から県内の某団体が管理する谷津田の生物調査を一年間かけて請け負うことになったのであるが(これまたTREASURE RIVER BOOK CAFEがらみの縁なのだが)、なんとこの日判明したところによるとスモールさんはその団体の創立時のスタッフだったのだそうで、思わず引っくり返りそうになった。今回はオープンマイク参加者以外の、初めていらっしゃったお客様も、話してみるとどうもそれぞれの世界の端っこの方でちょっとずつつながっているというケースが多く、何度も驚かされた。縁というのは本当に不思議だ。

いつもの通り、オープニング朗読はイダヅカマコトが、ラストは私が務めた。イダヅカは自ら翻訳したエリザベス・ビショップとテッド・ヒューズの詩を、私は自作の「戦争の英雄」をそれぞれ朗読した。

次回、第十二回は10月15日(土)の開催予定である。朗読を聴くのが好きな人も、朗読するのが好きな人も、人前でなんかしてみたい人も、人前でなんかしてる人を見るのが好きな人も、おなかのへった人も、是非お気軽にお集まりください。主催者・店主・スタッフ一同、心よりお待ちしております。


☆☆☆


帰宅後、いろいろと雑事をこなし、午前1時過ぎに布団に入った。寝入ってすぐに、4月にクローズしたWiCANアートセンターの夢を見た。

夢の中、栄町はよく晴れた日の午後だった。私はせっせと床の上に机や椅子を並べていた。本当に鮮明な夢だった。掌に感じる椅子の重さ、床の木目、白い壁、本棚にささっているアート関連の本の背表紙、太陽の光、全部があまりにもリアルで、とても夢とは思えなかった。目が覚め、現実に戻ると、なぜか、すごくいい気持だった。うまく説明できないけれど、これからもちゃんとやっていけるんだ、という気がした。

8月24日「猫道節☆3周年」

2011-08-09 20:48:38 | 告知
猫道さんと私の関係を一言で表すのはどうも難しい。友達かというと実はプライベートで一緒に遊んだこともないどころかラーメン一杯食べたこともないし、同志かというと少なくとも形の上では特に同じものを目指してはいないように思う。ただ、今はなき高田馬場Ben's Cafeで初めて見た時から、終始一貫、私は彼に対して尊敬に近い感情を持っている。それは彼のパフォーマンスに対してだけでなく、それに取り組む彼の姿勢そのものに対してのものである。

この2年ほどの間、互いの主催イベントに何度か出演し合い、昨年私が小説を出した時には出版記念パーティーの司会もやってもらった。その過程で、彼のその姿勢、それを支える人間性に対して失望を感じたことは一度もない。先にも書いたように、やってることやアプローチはかなり異なっているが、私は彼にはっきりと影響を受けている。それは「あいつみたいにやろう、あいつみたいになりたい」という方向ではなく、「あいつがこういうことをやるなら、自分はどうしたらいいだろう、自分には何ができるだろう」ということをより真剣に考えるモチベーションを常に与えてくれているという方向で、だ。

そんな彼が育んできた自主企画、「猫道節」がこの度3周年を迎える。その出演者の一人に加えてもらえることを光栄に思っている。このメンバーで、私が他の出演者よりうまくできるのは、ただ朗読することのみである。なので、声と言葉で戦ってこようと思う。


☆☆☆


「猫道節☆3周年」

2011年8月24日(水)
会場・渋谷 BAR SAZANAMI

開場20:30、入場料1000円(1ドリンク付)

◎LIVE
猫道

◎GUEST LIVE
大島健夫/前里慎太郎/はっとりあつし

◎DJ
DJ無尽蔵


わくわくしています。お楽しみに!


枠はどこにある、枠をどうする

2011-08-04 21:00:54 | 出たもの
最近、考えるようになった。いつの間にか、私は自分の想像力に枠をはめてしまっているのではないか。創作活動にかかわる自分自身のスタンスを、現実に合わせて矮小化させてしまってはいないか。

本来、人間の心は、形になって現れない世界ではどんなことだって可能なはずだ。自分の心象風景を制限するのは、周りの世界の誰でもない。自分自身である。具象としての自分自身をどのように形作っていくのか。その答えは、根本的には常に抽象としての段階における自分自身の中にあるのではないか。だとすれば、それを規定する限界も、やはり抽象段階における自分自身の中にあるのではないか。

私は、今、おそらくはこれまでの自分自身によってその範囲を確定されてきた見慣れた風景の、その先を見たい。素晴らしかった昨夜のPoe-Tri Vol.38の3人のキャストのパフォーマンスに思いを馳せ、ますますその感を強くする。

今回のトップバッターは市毛友里さん。


リハの際の市毛さんはなんだか気が抜けたよう感じで、時折「はあ」とかため息を突いたりしていて「大丈夫なんだろうか」と思ったが、本番になったら凍るようなオーラが迸っていた。今回は包丁等は持たなかったが、そんなものなくてもその声と佇まいこそがまさに市毛さんの最大のギミックである。

二番手は初出演、モリマサ公さん。


この日は「東京グラフィティ」の取材も入っていた。市毛さんが静と冷のオーラなら、モリマサさんは動と熱の波動である。フィジカルな、そしてエモーショナルな溢れるエネルギーが渦を巻く三篇、充実のステージ。

後半に登場したのはuraocbさん


構成、リリック、ひとつひとつの小さなムーヴまで練り上げられ、鍛え上げられた、一瞬たりとも目が離せない15分。千人、一万人の観客の前でパフォーマンスするuraさんを是非見たいと思った。

私は、今回は今までどこでも読んだことのない作品と新作だけを読んだ。「蝶が欲しい」「蛍」「人魂」「空を見上げる」「鼓動」「全速力で僕を埋める」「わかんねえよ」の七編を朗読した。

オープンマイク参加者は10名。登場順に、

ケイコさん


死紺亭柳竹さん


今村知晃さん


midoさん


あしゅりんさん


rabbitfighterさん


ジュテーム北村さん


灯汰さん


DJ SOAさん


芦田みのりさん


次回Poe-Tri Vol.39は9月7日水曜だ。

一月後の世界。それがどんなものか、私にはわからない。全力で生きる。どうせ後になってみればどんなことだって言える。それがどんな答えであろうと、必ず、一月後には出るのだ。