3カ月ほど前、昭和7年生まれで私より3歳年長の女性が、足がむくむとの理由で“検査入院”した。
1ヶ月近く経っても退院する様子がないので、女房は知人と3人でお見舞いに行った。戻ってからの話によると、原因はよく判らず、見たところ少しやせた感じがしたとのことであった。
ところが先日、「医師からもう先が長くないと言われました。もう一度会ってやってくれませんか?」と彼女の御子息から依頼があった。見舞から帰った女房によれば、前回より大分痩せ、足のむくみは酷くなっていたが、意識はしっかりしていたそうである。だがその数日後、意外にも亡くなったとの連絡を受けた。どうやら膵臓癌に侵されていたらしい。
今年に入り私が肺癌を宣告された頃、彼女はまだ明るく元気であった。その時、まさか彼女の方が私より先に逝くとは思いも寄らなかった。彼女は、以前から、「男の1人は惨めよ。女は、旦那さんより1日でも長生きして送り出さなければ駄目よ!」と自分でも実行し、女房に教育してくれた良き友人でもあった。合掌!