滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0905/185:自治会問題】まち協と自治会連合会

2009-05-23 23:51:09 | Weblog

【滋賀報知新聞社説:まち協と自治会連合会】

 東近江市に自治会連合会という組織がある。旧八日市市内8地区と旧6町の14地区代表の自治会長の集まりで、その目的に「市行政との協働によるまちづくりの推進」が唱われている。まちづくりには、合併後に各地区に発足した「まちづくり協議会」がある。

 連合会に各自治会役員交流の場としての役割はあるとしても、まちづくり協議会では出来ない活動があるのだろうか。

 自治会活動は、自治会会員(世帯)だけが対象となっており、市内の加入率は、82%ぐらいと言われている。ここ数年間は、増えることもなく横這い状態となっている。

 その点、まちづくり協議会は、加入、非加入という規定はなく全世帯が対象で、その組織にはNPOや商工業団体、有志グループ、そして自治会など幅広い団体が参画している。

 集落や町内単位の身近な自治会は、日常の暮らしと密着していることからないと困る。また、その上の地区自治会組織も地域をまとめる意味では必要だが、まだその上の連合会組織となると目的がさほど違わないまちづくり協議会があるのに本当に必要なのだろうか。

 連合会の昨年度事業決算は、1182万6345円で、うちほぼ半額は、自治会活動保険で占められている。あとは、研修費や運営経費、会議費などが主な活動経費である。

 自治会長は、住民の代表ではあるが、代弁者であるかどうかについてはいささか疑問がある。市行政は、自治会長を民意をとりまとめる代弁者として使いたがる嫌いがある。そのため、いろんな役職をあてがわれ、公職で多忙な自治会長が多いのも事実だ。行政改革と共に自治会上層部の組織の見直しも必要だ。

(5月23日付け滋賀報知新聞)

http://www.shigahochi.co.jp/search.php?type=editorial&run=true&sort=open_time&sort_PAL[]=desc


【0905/184:新型インフルエンザ】湖国観光 急ブレーキ :新型インフル「早く終息を」

2009-05-23 23:25:59 | Weblog

【写真:観光客の姿もまばらな「黒壁スクエア」(長浜市元浜町)】

 滋賀県で新型インフルエンザの感染者が確認され、観光客が急減して県内各地の観光地が悲鳴を上げている。初夏の観光シーズンを直撃した形になり、修学旅行のキャンセルも相次ぐなど、関係者は「早く終息してほしい」と祈っている。

 県内随一の観光地「黒壁スクエア」(長浜市)は、県内で感染者が確認された5月20日以降、客足が急速に鈍った。JR長浜駅観光案内所は「利用者は通常の半分以下」。ガラスショップやレストランを運営する黒壁は「土、日の人出も通常の4割減は覚悟しないと」とため息交じりだ。

 普段は観光客がそぞろ歩く近江八幡市の旧市街も「観光バスの団体客を見かけなくなった」(近江八幡観光物産協会)。かき入れ時という水郷巡りも予約は半減し、毎日100人以上が作陶体験に訪れる水茎焼陶芸の里(同市)もキャンセルが約1200人に上る。

 琵琶湖岸にあり、阪神、中部方面からの団体客が多い「鮎家の郷」(野洲市)でもキャンセルが1日10件前後に増えた。同じ湖岸にあり、週末は家族連れでにぎわう道の駅「グリーンプラザからすま」(草津市)も「次の土、日が気掛かり」と気をもむ。

 ひこにゃんで人気を呼ぶ彦根城(彦根市)も入場者は1割減。新名神が開通し、好調だった甲賀流忍術屋敷(甲賀市)は「福井、岐阜県など遠方の団体客からキャンセルが相次いでいる」と話す。

 ホテルへの影響も大きい。長浜市のホテルは22日までに、団体、個人合わせて約50件の宿泊キャンセルがあった。ホテルニューオウミ(近江八幡市)は収益の柱である宴会のキャンセルが予約の2-3割、約30件に達した。宿泊予約も約3割がキャンセルで「対策の立てようがない」と頭を抱える。

 5、6月は琵琶湖などへ校外学習が集中するだけに、関連施設の打撃も大きい。

 この季節は宿泊客の八、9割を校外学習が占める休暇村近江八幡(近江八幡市)は大阪、兵庫など13校約2200人分の宿泊が中止か延期になった。奥琵琶湖マキノパークホテル&セミナーハウス(高島市)も7校約1000人の宿泊が中止、延期。近年、修学旅行の団体客を取り込んできた雄琴温泉(大津市)も影響を受けている。

 遊覧船を運航する琵琶湖汽船(大津市)では約30団体計3000人余りの乗船予約がキャンセルになった。「修学旅行の団体が多いが、半分くらい取りやめになった」と嘆く。

 年間約40万人が訪れる琵琶湖博物館(草津市)は26日までの休館が決まった。担当者は「校外学習で利用が盛んな時期。仕方ないとはいえ残念」。例年なら1週間で1万人ほどの来館者が見込まれるという。

(5月23日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009052300021&genre=I1&area=S00

【0905/183:人物紹介】第28回コスモス文学賞を受賞、中村愛さん

2009-05-23 23:17:53 | Weblog

【毎日新聞特集「湖国の人たち:オピニオン’09」 中村愛さん 

 ◇「書きたい」の思いに救われた--第28回コスモス文学賞を受賞、中村愛さん(25)=大津市

 20歳でうつ病と診断され、自宅療養をしながら小説を書き続けている中村愛さん(25)は今春、全国規模の文芸同人会「コスモス文学の会」が公募した「第28回コスモス文学賞」の長編小説部門で最高賞を受賞した。病状が重かったころ、死を考えたこともあったという中村さんを救ったのは、「書きたい」という思いだった。これまでの道のりを聞いた。【村瀬優子】

 ◇「必死に生きる姿が美しい」

《小説を書き始めたきっかけは?》

 いつも何かを空想しているような子供時代を送りました。12歳くらいのころ、ジュニア向けの小説を読んで「こういう表現方法もあるんだな」と思ったのが、自分で書き始めたきっかけです。その後、高校生の時に読んだチェーホフの作品から強く影響を受けました。

 初めて文学賞に応募したのは20歳の時ですが、その後すぐに重度のうつ病になってしまい、長らく良い作品が書けませんでした。

 今回の受賞作は、症状がだいぶ良くなってから書いた3作目です。主人公は幼いころに大病を患った経験を持つ25歳の男性小説家。「生に執着することは浅ましい」と主張する知人の女流小説家と対立し、殺害するに至ります。けれども、その後、清らかな心を持った重病の女性と出会い、穏やかな心を取り戻していきます。テーマは「苦痛と戦いながら生きること」です。

《作品には、ご自身の体験が反映されているのですか?》

 主人公は「必死に生きようとしている人間こそ美しい」という考えを持っています。これは、私自身が経験から得たものです。

 私は19歳の時、大学になじめなかったことがきっかけで、心の健康を崩しました。いつも憂うつで、頭の中に砂嵐が舞っているようで、学校に行けなくなりました。20歳の時には、話すのもしんどいという状態になり、受診した心療内科でうつ病と診断されました。

 20歳の5月は地獄の時期でした。ベッドで横たわっているだけで精いっぱいで、食べることも歩くこともできず、自分はもう死ぬのではないかと思っていました。娯楽を求める心もなく、小説を書きたいとも思えなかった。死にたいとも生きたいとも思えなかった。ただただ苦痛だけがあるんです。薬の副作用で、舌がはみ出したまま口が開じられなくなり、痛くて痛くて転げ回って、夜中に病院で注射してもらったこともあります。

 薬の影響で自殺願望に襲われたこともありました。京都にふらりと出かけ、だんだんと暗くなる河原町の雑踏の中をあてもなく歩いていました。「死にたい、死にたい」と思いながら。ただ、小説のことだけが気がかりでした。私が死んだら、私の頭の中にある思想や哲学や物語も死んでしまう。こんなもの絶対他のだれにも書けないのに。そう思ってぼろぼろ泣いて、思いとどまりました。小説が私をこの世につなぎとめる鎖でした。

《その後、転機が?》

 23歳の時、友人と一緒に行った1泊2日の神戸旅行が転機になりました。当初は、外泊するのが不安だったのですが、六甲山に登ると、6月の陽光を浴びて木々の葉が輝いていました。街で出会った人たちも優しかった。閉じていた心が開き、光が差し込んできたように感じました。

 あれから2年たちますが、今では考える力や意欲もほぼ回復しました。

《今後も執筆は続けますか?》

 もちろんです。一生書くでしょうね。書きたくて書きたくて。私の作品はドストエフスキーやスタンダールの影響を強く受けていて、古典的で哲学的。新しい感覚を求めている新人賞とは相いれないように思うのですが今回の受賞で自信が持てました。今後も、矛盾を抱えた人間という存在を書いていきたいです。

 ■提言

 ◇優しさのある社会を
 症状が悪くて入院していた時、小柄な男性の看護師さんが「絶対に治る。治らなかった人、見たことない」と力強く言ってくれたんです。小説だけでなく、いろんな人の優しさに救われました。優しさのある社会であってほしいです。

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 ■人物略歴

 ◇なかむら・あい
 1983年、大津市生まれ。12歳から小説を書き始める。20歳の時にうつ病と診断され、23歳で京都橘女子大(現京都橘大)を中退。症状の軽くなった24歳の時に「梅原愛」の筆名で書いた「神々しい火花」でコスモス文学賞を受賞した。最も影響を受けた文学作品は敬愛するドストエフスキーの「罪と罰」。

(5月23日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090523ddlk25070511000c.html


【0905/182:新型インフルエンザ】知事、休校解除の方針/観光業「風評被害」で打撃

2009-05-23 22:49:32 | Weblog

【写真:フロントでマスクを着用するホテル従業員ら=大津市におの浜3丁目のアヤハレークサイドホテル】

 新型の豚インフルエンザの対処方針を政府が改定したのを受け、嘉田由紀子知事は5月22日の対策本部会議で、患者の感染拡大が防げれば、27日から県立高校を再開し、小中学校や幼稚園、障害者の通所施設などの休校の解除を各市に要請する方針を示した。一方、修学旅行のキャンセルが相次ぐなど観光業は大きな打撃を受けており、関係者らは「風評被害」に頭を抱えている。

 県の対策本部会議では、政府の方針改定の内容が報告され、感染防止策として取られていた外出自粛は要請しないことなどを確認。発熱外来は予定した22病院のうち21病院が開設し、不足を心配された簡易検査キットについて、医薬医療機器メーカー「アークレイ」(京都市)がこの日、2千キットを県に提供したことが報告された。

 嘉田知事は会議後、「県民に不便をかけたが、初期の対応により感染拡大の封じ込めは成功した」として、27日から休校やイベント中止などの措置を解除する考えを説明。政府の方針改定を「現実的な運用で、ありがたく分かりやすい」と評価し、休校措置などの解除については「新たな感染者が出ても、単に患者数ではなく、危機管理の面から感染が広がるかどうかなど総合的に判断する」とした。

 また大津市もこの日、小中学校の休校などの措置を27日から解除する方針を決めた。

 一方、県は、感染した立命館大の男子学生が入院延長されたと発表。同大でこの学生と接触したのは計41人で、熱などの症状があった2人の遺伝子検査は陰性だった。

■修学旅行 解約相次ぐ

 大津市内のホテルの館内では、マスク姿の従業員とフロントなどに置かれた消毒液など、新型インフルの対策が目を引く。5、6月は県を訪れる修学旅行の最盛期。しかし、関西での感染拡大を受け、琵琶湖ホテルでは5、6月に予約を受けた17中学校のうち4校(約600人)、アヤハレークサイドホテルは5月だけで7中学校1500人分のキャンセルを受けた。

 県によると、20日午前の時点で、約80校(1万2千人)が修学旅行をキャンセル。その後、県内での感染が確認されると予約取り消しの動きは加速し、修学旅行を含め全体で約3万人に上るという。

 県旅館ホテル生活衛生同業組合など観光業者団体は、国や県などに金融対策などを陳情。県はこの日の対策本部会議で現状の融資制度を説明し、嘉田知事は修学旅行をキャンセルした学校に、県に来てくれるようおわびとメッセージを送る考えを示した。

 遊覧船を運航する琵琶湖汽船(大津市)は、修学旅行のキャンセル料を取らない方針だ。広報担当者は「早く収束して、大津に来てほしい」と願いを込める。

■信長まつり」休止

 安土町最大のイベント「あづち信長まつり」の実行委員会は22日、今月末に予定していたまつり行事すべてについて、「新型インフルエンザの予防対策がとれない」として休止することを決めた。

 例年2万5千人前後の観光客が訪れ、30日に歴史講演会、31日に総勢約500人が参加する武者行列などをする予定だった。作家・山本兼一氏の歴史講演会は延期し、130人ほどに販売したチケット(1千円)の返金方法を検討している。

 主催する安土町商工会の三村善雄会長は「残念だが、行政から自粛を要請されたため、やむを得ない。ウイルスの勢いが収まる夏ごろに、信長まつりに変わるイベントを企画したい」と話した。

 一方、彦根市で24日に予定されている井伊直弼と開国150年祭の「YOSAKOIソーラン彦根よさこい春の舞」は、大阪府茨木市と大津市の2団体が参加を辞退したが、残る県内外の31団体は参加し、予定通り開催される見通しだ。ただ、「新たな感染者が確認されるなど状況が変われば、その時点で判断したい」(実行委)としている。

■受付に消毒液

 栗東市の栗東芸術文化会館さきらで22日、クラフト展「マイ フェイバリット コレクション2009」が始まった。新型インフルエンザの余波で、主催者は前日夕方まで開催するかどうか検討した。「ぎりぎりまで悩んだが、受付に消毒液を設置するなどして万全を期した」

 クラフト展には、73人の絵付けされた陶磁器や木工製品約500点が並ぶ。1年前に会場を予約して準備を進め、専門誌に広告を掲載するなどして周知。大阪や岡山など遠方から訪れる人もいた。24日まで。

(5月23日付け朝日新聞・電子版:同日付けその他各紙も報道)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000905230001
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090523ddlk25040476000c.html
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009052200217&genre=C4&area=S00
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20090523/CK2009052302000006.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20090522-OYT8T01119.htm

【0905/181:高卒者就職率】高校生就職内定6年ぶり悪化

2009-05-23 00:27:48 | Weblog

 この春卒業した県内の高校生の就職内定率は95点6%と去年より2点2ポイント減少し、平成15年以来、6年ぶりの悪化となりました。

 滋賀労働局のまとめによりますとこの春卒業した高校生のうち就職を希望していた生徒は2050人で、このうち3月末までに1960人の就職が内定しました。
この結果、就職内定率は95点6%で、去年に比べて2点2ポイント減少し、平成15年以来6年ぶりの悪化となりました。

 滋賀労働局では「景気が悪化する直前の去年9月から10月に内定した生徒が多く、現在の雇用情勢を考えれば小幅な減少にとどまった。

 しかし、来年の卒業生は厳しい状況も予想される」と話しています。一方、この春卒業した中学生の就職内定率は30.8%で、去年に比べて28ポイントあまりの大幅な悪化となりました。

 労働局では「中学生の選考は雇用情勢が悪化した後の、ことし1月からだったほか、保護者が解雇されて突然、就職希望に変わった生徒もおり内定率が大幅に悪化した」と話しています。

(5月22日、NHK大津放送局・電子版)

http://www.nhk.or.jp/otsu/lnews/05.html