感染症診療の原則

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The Wisdom

2009-05-18 | 青木語録
師匠のK先生曰く。「感染症では相手は千変万化。一筋縄ではいかない。そこが面白いし、苦しい・・」

結局・・・

#1:「豚」で始まったこのA/H1N1は氏素性で言えば「豚+鳥+人」でした。
#2: メキシコで始まったのに、遺伝子的にはEuropeのものも混じっていました。
#3: A型ですが、通常の検査キットがA型として「豚」を見つける感度は60%程度(=通常の検査でA型じゃないから・・としていたら沢山漏れがある)
#4: 新型インフルエンザの怖さは、人類が免疫を持っていないから重症化・・という筈なのに、今回、人々が免疫を持たないウイルスだったのに軽症で終わる。

今回は幸い、弱毒性のウイルスでした。これを将来我々を襲うかも知れない強毒性ウイルスに対する備えに出来るか否か。多くのUnkownを扱う我々のWisdomが問われています。

スライドのようになりませんように・・

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