感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

開業医の鏡

2024-07-16 | 青木語録
嬉しいメイルを頂きましたので、本人ご承諾のもと掲載させていただきます。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

先生にお目にかかる機会は減ってしまいましたが、今までの先生のお言葉、原則のご講演の反芻は、私たちをずっと励まし続けてくれています。

今日は良いご報告があります。
先月から始まった抗菌薬適正使用加算は申請が無事に通りまして当院も加算が付きました。
加算の条件はWHOのAWaRe分類のアクセス60%以上または抗菌薬使用量で全体の少ない方の30%に入ることでしたが、どちらもクリア(当院はアクセス64.65%、全体の9.01%)。


私たちはこの数字を取るために特別なことはしていません。
先生の原則に出会ってから、ただただ、原則に従ってグラム染色を使って診療を続けていただけ。

耳鼻科ですから勿論クラリス少量長期療法をしている患者さんもおられますが、闇雲に使うことはなく、ここでもグラム染色を活用。
すると、外来のプライマリケアの患者さんが相手の私たちの場合は無理なく達成していました。

とはいえ、原則に出会う前の私たちだったら、間違いなくこの数字にはならなかったです。
急性副鼻腔炎の治療の仕上げになんとなくクラリスをルーチンに処方するとか、今では笑ってしまうようなことを違和感なくやっていたほどですから。。。
知らないって本当に怖い。

開業1年目にケアネットで先生のご講義に出会って、グラム染色に目覚めてずっと続けてきたことが今年は保険診療で認められた気がして、ちょっと嬉しくて、先生にお礼を伝えたいと思いました。
本当にありがとうございます。お目にかかれるときに、楽しいご報告ができるようにこれからも2人で頑張ります。

この梅雨が明けると猛暑になりそうです。どうぞご自愛ください。心から感謝を込めて。。。

追加:
実は今年の薬価改定以降、セファレキシンの納入価格が薬価より高くなりました(逆ザヤ)。
差額の赤字分は医療機関が負担する必要があります。
品薄に加えて、赤字になる薬ならAccessどうのこうのではないと言い出す医療機関が出てきそう。
ようやく適正使用の流れができそうなのに、ちょっと残念な状況。改善されることを祈るばかりです。

まえだ耳鼻咽喉科クリニック
前田稔彦・雅子

(写真両端)
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 6月19日 若セミ第1回(m3版)... | トップ | 小栗豊子先生のアイデア »
最新の画像もっと見る

青木語録」カテゴリの最新記事