感染症診療の原則

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melioidosis

2010-01-14 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
melioidosisはグラム陰性桿菌Burkholderiapseudomallei。人獣共通感染症。米国ではカテゴリーBのバイオテロリズム物質。

汚染された土壌・水に直接接触し、 切創や擦過傷から病原体が侵入する、あるいは 汚染土壌の粉塵の吸入や汚染水の摂取により感染が成立。潜伏期間は2日~数カ月、 または数年(ずいぶんばらつきますね)。

流行地(CDC Yellow Book 2010)を見ると・・・日本人が好きなエリア。
http://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2010/chapter-5/melioidosis.aspx

オーストラリア北部でも時々アウトブレイクニュースになりますが、1月12日のニュースによると、最近4週間で9例(雨期になってから合計13例)報告があるそうです。
Melioidosis warning as new cases emerge /Australia Northern Territory News  January 12th, 2010
http://www.ntnews.com.au/article/2010/01/12/114991_ntnews.html

オーストラリアの過去の情報(日本語)
類鼻疽により3人が死亡し、3人が集中治療を受けている(2008年)
http://www.forth.go.jp/cgi-bin/promed/search.cgi?title_link=20080123-0110&button_detail=on
数百頭のヤギの死亡が発生している(2008年)
http://www.forth.go.jp/cgi-bin/promed/search.cgi?title_link=20080514-0020&button_detail=on

日本国内ではどうでしょうか?

タイより帰国後,敗血症,播種性血管内凝固を伴う多臓器病変を認めたメリオイドーシスの1 日本人例(東京逓信病院)
http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0810030297.pdf&lang=EN
当院で経験したメリオイドーシス(類鼻疽)の2例(東北大学、日本熱帯医学会雑誌,28,2000)
などがありました。

検査室で曝露、に注意。(検査技師さんがくんくんニオイをかいで予防投与に)
http://www.yoshida-pharm.com/us/2004/041029.htm
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