goo blog サービス終了のお知らせ 

ホクトマンのアドブログ

アドベンチャープログラムを愛するすべての人と、そうでもないすべての人へ。ひとりごと、今思うこと、泣き言、楽しか

東京研修3

2010-02-17 | 雑念
第2部 オランダの学校教育制度:選べる教育と高い質の維持

理由1:18歳までの子供手当(公私立関係なく高校まで無償)
理由2:大学の授業料が安く、全員に奨学金(授業料年間一律25-30万程度、経費は親・学生・国が3等分)
理由3:恵まれない子供への加算追加補助

「2つの重要な教育改革」
1.教育の自由の確立(1917年)(理念の自由・設立の自由・方法の自由)
2.60年代末からの改革(画一から個別へ)(1968年・マムット法、1969年・落ちこぼれへの抵抗、1970年~1981年・初等教育法改正、1996年・WSNS政策、1999年・スタディハウス、2003年・リュックサック政策、2006年・市民化教育)

「オランダの学校制度の特徴」
1.多様な学校=選べる教育
2.教育を作る自由と選ぶ自由

資料5 オランダの学校体系図

満4歳(グループ1)から入学できる。
満5歳(グループ2)から義務教育。
職業訓練コース、高専進学コース、大学進学コースを自分で選択できる。
入学後のコース変更を先生と相談しながら可能。

「選べる教育1・初等教育」
公立校3割・私立校7割。
カトリック、プロテスタント、自由主義派、イスラム、ヒンズーなど。
モンテッソーリ、ダルトン、イエナプラン、フレネシュタイナー、その他など。

「選べる教育2・中等教育」
マムット法1968年。
コース変更が自由。
学年をひとつ下げて職業訓練から高専進学コースへ。
大学へは希望者多数でくじ引き。
大学入試はない。
50%の学校内評価と50%の全国共通試験。
試験は1日1科目。

「進む高等教育の国際化」
1.高校卒業資格の標準化
2.大学の単位互換制度の推進
3.留学のしやすさから学生の国際交流が進む

「インクルージョン」
特別のニーズを持つ子供が共に学べるために
1.学習困難児(WSNS政策、IB教師と発達モニター)
2.障害を持つ子供(リュックサック政策、特殊教育教員の出張指導)
3.社会・経済的に恵まれない子供(加算式の追加資金、教員と教材、学校外施設との協力)

「教育の質の保障3要素」
1.教育監督局による評価
2.学校の自主改善努力
3.保護者と現場教員の発言権の保障

「教育監督局による評価と学校の自治改善努力」
1.評価(子供の発達は保障されてますか?落ちこぼれはいませんか?)
2.診断書
3.サポート機関からの支援

「保護者と教員の発言権:学校経営参加評議会制度」
1.運営主体(自治体、理事会)
2.互選選出の保護者代表
3.互選選出の教員代表
上記の3者がお互いに発言権を持つ

(ホ)この辺で頭がいっぱいになったことでしょう。私もパンパンでした。しかしこれの全てを日本で真似る必要はないと思います。良いところと合わないところを考え選別し、アレンジして利用すればいい。日本人の得意なアレンジです。その価値は十分にある。資料や情報も腐るほどあります。

まずは題材を元に話し合いをすることが大切だと思います。雑談でもいい。いろんな立場のひと達がいろんな意見を闘わせて「良い日本の教育」を考えていくことが大切だと感じました。手法やネタは後でいいんです。そして個人の能力を高めようとする悪しき風習は一斉にやめた方がいい。個人の能力なんて知れているわけです。

ある程度学んできたひと達は、今度は自分達のノウハウや意見をぶつけ合わしていく必要が出てきたんです。


東京研修2

2010-02-17 | 雑念
(ホ)第一部の最後に大切なことをまとめていた。

「静かなる革命」1960-70年代
若者達が起こした意識変革、平和運動、ユーモアに満ちた抗議、
1.モノの豊かさから心の豊かさへ
2.生き延びることから幸せに生きることへ
3.競争から共生へ
4.エクスクルージョンからインクルージョンへ

「ポルダーモデル」
オランダ病と言われた1980年前後の経済不況(高い失業率)の問題を打開した策として有名。

「労働者」と「企業家」が議論し認め合い決定した事柄を「政府」が制度化する図式が確立。

この図式をポルダーモデルと呼ぶ。

政府の役割として、利害の異なる様々な立場の人々の発言の場を作り、ポルダーモデルのプロセスをファシリテートし、政策として実らせることである。

なぜポルダーモデルが有効か?
理由1:市民が話し合いへの参加
理由2:当事者意識と結果への責任
理由3:持続可能性の高い政策

(ホ)つまり第一部で大切なことはここ。「当事者意識」と「それを認める政権」の両者ということ。政権交代した日本の政権はその市民参加を認める政策を「しそう」な気配がある。今、教育改革を行わないとさらに遅れてしまう可能性がある。そんな旬な提言をして第2部へ。

東京研修1

2010-02-17 | 雑念
2/9に行われ、私の頭に深く刻み込まれたリヒテルズ直子さんの「日本を豊かにするための教育改革提言」をスッキリまとめてみんなへのお土産として発表しないといけない。

以下に流れを記載し、感想を織り交ぜ綴っていきます。感想には?(ホ)?(ホクトマンの(ホ))を添付しておきます。また分かりにくいところには注釈を加えたり、後日でもホクトマンへの質問などを受け付けます。では

「日本を豊かにするための教育改革提言」幸福度と経済効果が高い成熟市民社会オランダに学ぶ

第一部 なぜ今オランダか

(ホ)資料がパワーポイントで示されます。

資料1 オランダの子供の幸福度

(ホ)ここで示された資料での注目ポイントは先進国21カ国中、子供たちが「自分自身が幸せである」と感じている指数がオランダが1位。

資料2 孤独を感じている指数

(ホ)ここでの注目は15歳が「孤独を感じている指数」先進国20数カ国で日本だけダントツの29.8%。他の国々は概ね10%以下。オランダは2.9%。日本の子供が学校で孤独な受験戦争の犠牲者なんだっていうことですね。

資料3 13歳の子供の健康行動国際比較・WHOヨーロッパ支部調べ

(ホ)注目はオランダの子供の特徴。41地域中のランキング。「生活に満足していますか?」1位。「学校の勉強はプレッシャーですか?」40位。「母親に何でも相談する」3位。「父親に何でも相談する」1位。「登校前に朝食をとっている」2位。日本の資料は無かったけど朝食の摂取状況はひどいものでしょう。そして相談するという状況も。孤独を感じる理由はこの辺にもありそうだ。

資料4 PISA(OECD生徒の学習到達度調査2006年発表・57カ国中)

(ホ)注目は学校の勉強にプレッシャーを感じていないオランダの子供の学習到達度が日本とどう違うか?「科学的リテラシー」日本6位・蘭9位。「科学的な問を発する」日本8位・蘭4位。「現象を科学的に説明する」日本7位・蘭10位。「科学的証拠を使う」日本2位・蘭11位。「読解力」日本15位・蘭11位。「数学的リテラシー」日本10位・蘭5位。
つまり日本と蘭の学習到達度が同等。

(ホ)この後も資料の発表。「幸福度」の高さ。「長期貧困」の少なさ。「経済格差」の小ささ。「自殺率」の低さ。高い「一人あたりのGDP」。「失業率」の低さ。「年間就業時間」の少なさと「平均年収」の高さ。「生産効率」の高さと高い「経済競争力」などなど。孤独を感じて勉強する日本の子供が成績でダントツにいいわけではない状況をどうみますか?つくづく幸せから遠ざかっているような感じです。

「なぜオランダが幸福で、かつ経済効率が高いのか?」
理由1:ワークシェアリングによる余暇と家庭生活
理由2:子供の教育負担がほぼない
理由3:選べる教育・やり直しが利く進路

など。

(ホ)まだまだオランダの素晴らしさを科学的に証明していく。これでもか!ッという感じ。その歴史や人生観などにまで及び、つくづく日本の置かれた状況に劣等感と危機感を感じた。その後劣等感を排除するような「少し早かっただけ」というオランダの状況を謙遜し、劣等感を感じる必要はない!と持ち直した。そして危機感のみが残り、強い使命感を帯びて第一部を終了する。日本の子供の未来はこのままでは危ない!

2月16日(火)のつぶやき

2010-02-17 | 雑念
22:38 from TwitBird iPhone
例えば「教育」についての議論をするにしても、専門用語や分かりにくい言い回し、大学の研究発表みたいな議論は意味がない。もっと一般市民が理解できるような話し合いをしないとなぁ。
by hokutoman on Twitter