先日,中国の国籍を有する人の所有権移転登記の依頼があった。住民票を見るとローマ字と漢字が併記されていた。以前は中国国籍を有する人の場合,日本語の通称名と中国読みの漢字が書かれていたが,平成25年の住民基本台帳法の改正によりこのように変更されたものである。
ローマ字をそのまま登記するのが一番安易であるが,果たしてローマ字が登記できるか。ネットで調べると,ローマ字は不動産登記では使えないとある。なるほど,ローマ字はカタカナに変換しなければならない。
では,漢字の方はどうか,再びネットで調べる。「中国で使用されている簡体字などを用いている場合には、まずこれに対応する日本の漢字を検索する必要があります。」(安西雅史氏のブログより)住民票を見ると,あまりなじみのない漢字であった。
とりあえずこれだけのことを調べて取引に臨むと,登記名義人になる方から,カタカナではなく,漢字で登記して欲しいと言われた。これまで調べた内容を説明し,漢字で登記できる場合は漢字で登記しますが,できない場合はカタカナになる旨の了解を得る。
住民票に漢字で書かれているので,登記できるとは思ったが,念のために法務局に確認し,漢字で登記を申請し無事完了した。
最近は数多くの司法書士がブログを書いているので,ネットで調べるときに大変助かる。
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