鹿児島市の司法書士喜山修三のブログ

相続や売買の不動産登記,会社設立や役員変更,債務整理,成年後見等を業とする司法書士事務所の所長の法律や日々の雑感を掲載。

鹿児島感傷旅行の鹿児島。

2013年09月30日 | Weblog

 向田邦子さんは,昭和4年11月生まれの作家で,『鹿児島感傷旅行』は,昭和54年5月号『ミセス』に掲載されたエッセイです。
 このエッセイによりますと,向田さんが鹿児島に住んでいたのは,昭和14年頃だと思われます。これを読むと,当時の鹿児島が分かって驚かされることがありますので,幾つかご紹介します。「 」は,講談社文庫『眠る盃』から引用です。

 「うなぎをとって遊んだり,父の釣りのお供をした甲突川」今はそういう光景を見たことがありません。コンクリートで強固になったので,鰻は生息できないのでは。 

 「天保山は,鹿児島随一といってもいい海水浴場であった」今では想像をすることすらできません。ひょっとして,昔は,与次郎ケ浜も天保山と呼ばれていたのでしょうか?

 「四十年前の鹿児島市は,茶色い平べったい町であった。目に立つ高い建物は,県庁と市役所と山形屋と,野上どんと呼ばれた三階建ての西洋館の邸宅ぐらいの,地味な家並みであった」3階建てが,珍しかったのですねー。今では15階建てのマンションがあちこちに建っています。

 「立っていると,冬の寒い朝,かじかんだはだしで(当時,鹿児島の小学生は冬でもはだしであった),朝礼にならんだ冷たさを思い出す。」さらに「城山まで駆け足!」これにはビックリしました。水戸黄門の登場人物でさえ草履を履いているのに。

 そういえば,戦後,鹿児島商業高校がまだ天保山にあった頃,西駅(現在の鹿児島中央駅)から商業高校まで裸足で通学していたという話を聞いたことがありました。
 ん~~~ん,昭和は遠くになりにけり。後50年後の小学生にとりましては,昭和も明治も同じような感覚になるかも知れません。

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債権者代位登記における,代位原因と代位原因証書

2013年09月29日 | 不動産登記法

債権者代位による登記は,案件が少ないだけに,依頼があるとその代位原因と登記原因証明情報(代位原因証書)で戸惑うことが多い!先日民法28条第2項の競売の前提としての債権者代位登記を経験しました。年度や日付,相続人の人数等はフィクションでああり,事実とは異なります。

1 約5年前に,遺産分割の調停が不調に終わり,結局数筆の不動産を5人の共有  (法定持分)とする遺産分割の審判がなされました。今年に入り,その後民法25 8条1項の規定に基づき共有物分割の裁判をしましたが,裁判所は民法288条 第2項の競売を命じました。

2 上記の遺産分割の審判がなされて5年余りが経過したので,その間に共有者の 1人が死亡したために,競売をするためには,相続登記を経由しなければならな いという案件でした。

3 亡くなった相続人の誰か1人が相続登記に協力してくれれば債権者代位という 面倒な手続きは要らなかったのですが,実際に競売の申立をしようとしたのは, その相続人の相手方でした。 
 
4 代位登記で頭を悩ますのは,代位原因と代位原因証書ですが,今回は次の方法 で無事登記を完了することができました。
  (1) 代位原因 平成25年6月10日判決に基づく競売
    (2)  代位原因証書 判決正本,確定証明書,競売の受理証明書
     * 個人の意見(何の力もありませんが)としては,判決正本とその確定証明    書があれば,競売の受理証明書までは要らないと考えたのですが,法務局    の見解は,受理証明も要求されました。
 
5(遺産分割に関する感想)
   判決(共有)→共有物分割の調停 →不成立 →共有物分割の裁判 →民法 288条第2項の競売という流れは,ごく自然だと思うのですが,こういうケースをあまり見聞きしません。ということは,遺産分割調停の成立率(この表現でいいのでしょうか)は,相当高いと推測されます。まぁ,少々の我慢で済むことでしたら,5,6年もかけて上記の道を歩むよりは,ずっと良いと思います。

 

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真昼の影絵

2013年09月27日 | Weblog

 その子に出会ったのは,平成25年09月26日の昼過ぎです。私は,易居町の駐車場に車を止めて,政府系の金融機関に向かって歩いていました。
 鹿児島信用金庫の前まで来ると,小学校1,2年生と思われる女の子が,向こうからこちらに歩いて来るところであった。
 その子は,少し首をかしげて,ゆっくりと元気なさげに私の方向に歩いて来ました。やれやれ,普通なら元気いっぱいの小学生であるはずが,何だか元気がありません。でも小学生が常に元気がいいというのは,大人の勝手な思い込みで,小学生には小学生の悩みがあります。
 なにか辛いことでもあったかなぁーなんて思いながら,そこの子のことを何気なく見ていたら,その子は,なんと1人でグーチョキパーを繰り返していた。
 なんのことはありません,1人で,グーチョキパーと指の形を変えて,影がその通りに動くのを見て遊んでいるので,ゆっくり歩いていたのです。
 夏の日の影は短いが,秋の日の影は長い。そうかそういう遊び方もあったのか。
夜辺りが暗くなった後,山羊や兎を作って影絵で遊んだことはありますが,太陽の影で遊んだことはありません。やはり子供は遊びの天才です!

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オンブバッタ

2013年09月26日 | Weblog

夏になると,花に水を遣るときにバッタを見かけるようになりますがこの時期には,バッタがバッタをおんぶしている姿を見かけるようになります。
 身体の大きなバッタが身体の小さなバッタをおんぶしているので,親が子供をおんぶしてるのかと思っていましたら,メスがオスをおんぶしているそうです。ムムッ,怪しげ!
 

 バッタ類の多くが日当たりのよい草原に生息するにもかかわらず,オンブバッタは、他のバッタ類が全くいないような都市部でも、緑地帯、や花壇、家庭菜園などに生息するとのこと。
 どの世界にも変わりものはいるものです。でもそのおかげで,花壇とさえ言えない,鉢植えを並べた場所でもバッタに会えるのですから,感謝しなくては。

 変わり者の銀行員半沢直樹は子会社の証券会社に飛ばされました。ひょとして続編があるのでしょうか?

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夕べの飲み会

2013年09月22日 | Weblog

  昨夜(夕方5時半から始まったので,外はまだまだ明るい)神奈川県会の司法書士加藤先生と鹿児島の司法書士2人の4人で,地鶏を突っつきながら,酒を酌み交わしました。

 加藤先生は,私より5歳年上,なんと学生時代に鹿児島から船に乗って与論島に行ったことがあるとのこと。与論島とは反対の北海道も,テントを担いで隈無く回ったとのこと。何とも行動的な方でした。

 行動的と言えば,数年前に某大学に通い,博士論文を書き上げたそうです。そのためには英語の原書を読まなければならなかったが,市販の翻訳ソフトはほとんど役にたたなかったとか。

 私は,アメリカの役所がが発行した,A4の1枚の証明書を翻訳するだけでも相当苦労しました。それなのに先生は,数冊の原書を読破したとのこと。恐るべき行動力と勉強家です。

司法書士のADRについて「執行力がないのが弱点ですよね」との私の問いに,「執行力がなくても大丈夫なように,当事者を十分納得させることが大切なんです」と答えられました。それと「新しい制度が根付くためには,5十年はかかるでしょう」とも。

 色々な話題で盛り上がったのですが,地元の司法書士からは子育てについての話。子供の頃は,親は自分の気持ちを分かってくれないと思い,親になると,子供は親の気持を分かってくれないと思う。♪人生 色々♪ですね。 

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くしゃみ

2013年09月21日 | Weblog

 

 私の身体的な特徴として,格好いい(ジョークです)とくしゃみを良くするということがあげられます。

 夏,少し暗い部屋から陽射しの強い所に移動すると,くしゃみがでます。
 テニスで汗をかくと,まだテニスをしている最中であるにも拘わらず,その汗で身体が冷えて連続でくしゃみをします。何という繊細な肉体の持ち主なんでしょう!
 夏場やこの時期に発するのは,少しクーラーの効きすぎた部屋にいるときです。
 
 昨日は,会議で司調センタービルの会議室にいました。十数人の出席者がいたせいか,クーラーをかなり低く設定していて,会議の終わりに思わずくしゃみをしてしまいました。

 私が発するそのくしゃみの音を聞いていた妙齢の女性が(ここが高齢者であってはいけません),「喜山さんのくしゃみは,本当のくしゃみらしい,くしゃみですよね」と言われた。

 今まで「変なくしゃみ」とか「面白いくしゃみ」と言われたことはあっても「本当のくしゃみらしい,くしゃみ」と言われたのは初めてでした。
 そして,そう言われた途端少々誇らしくなりました。ムムッ,「俺のくしゃみは正当なくしゃみだ」と。 

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敬老の日に私は,風になりたいと思った

2013年09月16日 | Weblog

 

  吹く風は風は心地良く,頬にあたる光りも柔らかであった。いい季節になりました。ずっとこの季候が続くと良いのですが,そうは問屋が卸しません。
 

 散歩の途中,白い百日紅の花を写していると,頭の上で,クルルという可愛い鳩の鳴き声が聞こえた。見ると足下では,数羽の小鳥たちが餌を啄んでいる。 私は,小鳥は可愛いと思うのだが,妻は鳥が苦手である。「あの細くて(確かに妻の足のように太くはない)気持悪い足,あの変な首の動き」と手厳しい。

 妻は例外とし,鳥が嫌いな人はそんなにいないだろうと思っていたが,先日話をした大学生も鳥が嫌いだと言っていた。「あの色から駄目です」と。

  蛇が嫌いなのは分かるが,鳥が嫌いとは。そんなとりとめのないことを考えながら歩き続けていると,トンボの群れに遭遇した。ここに小さい頃の子供がいたら,みんなでトンボとりをして遊べるのになぁと思ったが,もう子供たちはトンボとりをする年齢ではない。 
 

 鳥はともかくとして,トンボが嫌いな人もいるのだろうか?そういえば,次男はセミ取りは好きであったが,捕まえた蝉を触れなかったなぁ,などと人の生き方とは全く関係のないことを考えながら歩き続けた。
 

 吹く風が本当に気持ち良かった。あまりに気持良かったので,あなたの心に優しさを運ぶ風になりたい(ナンテネ)と考えた,敬老の日であった。

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インターンシップ

2013年09月13日 | Weblog

 

 4,5年前から彼岸花の咲き始めるこの時期は,インターンシップを希望する大学3年生を受け入れるようになった。

 大学3年生の夏休み,与論島に1人で住んでいた祖母のもとに一月間遊びに行った。南の島では,毎日近くの海に魚釣りに行き,疲れ果てた夕方は,2人でテレビを見ながら過ごしていた。その間,法律書は,1頁も読んでいない。なんと怠惰な大学生であったことか。

 インターンシップを希望する学生さんは,当時の私とは心構えが全くちがう。 あの頃もう少し勉強をしていたら,もう少しはまともな大人になっただろうに…。

 今年の学生さんは,長男と同じ年ということもあって特に親しみを感じ,仕事や法律のこと以外に家族あり方などを話せたのが楽しかった。 インターンシップという機会がなければ,息子を別にすれば,この年代の若者とじっくり話す機会はないであろう。 
 

 決められた時間の中では体験できることはごくわずであるが,今後教科書を読むにあたって,状況をイメージしやすくなるので,知識が頭に入りやすくなると思う。


  色々な可能性がある若者は,選択肢が多い分悩みも多いがかもしれないが,それは贅沢な悩みだ,と選択肢のなかった私は思う。

 いずれにしろ,若い時期に職業体験ができるということはいいことですね。

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九十九島せんぺいとカステラ

2013年09月12日 | Weblog

 

  長崎の食べ物といえば,皿うどん,ちゃんぽんで,長崎のお土産といえば,カステラにカラスミいう答えが一般的だと思うのですが,そこに私は九十九島せんぺいを加えたい。
 

今から38年前,大学1年生の夏休み,私は2つ先輩のお二人と一緒に,博多発東京行きの新幹線でアルバイトをしていました。

 アルバイトの職種は,車内でのお土産や弁当の販売と食堂車での皿洗い。この皿洗いはきつかった。8時間ほぼ休みなく皿を洗っていました。今なら一日ももたないでしょうね。

 それに比較すると,車内販売は比較的楽でした。しかし,ただ車を押してとおり過ぎるだけでは,何も売れないので「長崎名物九十九島せんぺいはいかがですか」とか「岡山名物きび団子はいかがですか」とか「名古屋名物ういろうはいかがですか」と声を発しながら歩くわけです。

 今でこそ中年の親父になりきってしまいましたが,その頃は正真正銘の美少年。その時に付けられたニックネームが「お目々ちゃん」。そんな少年が売っていたので「よく売れました!」なんてことはあったような,なかったような……
 

 その頃は,19歳の社員の女性が大人に見えたから不思議です。23歳といえばおば……
 そうなんです,私にとって九十九島せんぺいは,忘れかけた青春のお土産なんです。

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長崎

2013年09月11日 | Weblog

 長崎は坂の多い街です。長崎駅におり正面を見上げると,山の上に所狭しと人家が並んでいます。この景色を見る度に「まさしく長崎」という気がします。

 長崎出身の歌手といえば,さだまさしがいますが,はじめて『精霊流し』を聴いたときの衝撃は大きかった。これほど,切なく美しい曲があるとは!

 浦上川の延長にある長崎湾を中心に広がった詩情豊かな街が,才能溢れるさだまさしを産んだのでしょう。

 一度は,さだまさしの歌詞に出てくる場所に行ってみたいと思うのですが,中々そんな余裕はありません。いつも「今度来るときは」で終わってしまいます。

 

 

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誕生日にはバラの花束を

2013年09月02日 | Weblog

 それにしても,昨日の早朝と今朝の早朝の雷は恐かったですねー。あの,ゴロゴロッという音は何とかならないのでしょうか。あの稲光のエネルギーを電池として蓄える新型のバッテリーを発明するとか。

 恐いものの代名詞として,昔から地震,雷,火事,親父といいますが,今の時代「親父」はあてはまらないと思います。今は,地震,雷,火事,〇〇さんでしょう!

 先日,天女の様な(ジョークです)妻に,誕生日プレゼントとしてバラの花束を買って帰りました。
 その花束を妻に「はいイ」と渡すと「何これ」との返事。
 「誕生日のお祝い」とさりげなく言うと「?」「?」「?」の後に,「あんた,何か悪いことをしたの?」と耳を疑うような言葉。

  誕生日に何もしないと「何にもないのね」と罵られ,花を贈ると,痛くもない腹を探られる。昔はこんなんじゃなかったのですが。時が人を変えたのか,それとも私が……

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