京都御所の近くにあって、烏丸通りに面した、普通のお宅なんだけれど、中に入ると立派な能舞台があります。
京都市上京区烏丸通上立売上ル・「河村能舞台」に行ってきました。観世流家元・河村家の能舞台ですけど、能を五感で感じることができるように、当主の娘さん河村純子さんが、丁寧に説明してくれます。日本の代表的伝統文化である「お能」まだ、体験したことが無かったので興味津々で出かけました。
能は、世阿弥が確立して600年以上の伝統がありますが、信長の「人生50年・・・・」にもありますが、能舞台には屋根がついていて、もともと野外に建てられていたもののようです。明治時代から室内にも作られるようになりました。
能舞台の左手には、歌舞伎でいうと花道のようなものが付いていて、これを橋懸りといいます。その左に、揚げ幕があり、幽界と、現実の世界を分けています。
能の物語はだいたい2部構成になっていて、最初は幽界からやってきた主人公(シテ)が、何かを言いたくってでてきます。生きていた時代・輝いていた時代を見せたくて登場します。たいがい旅の坊さんなどに扮しています。そして二部が、うつつの世界における主人公が舞い・語る、という構成になっているそうです。
写真のように能舞台はたいへんシンプルで、ドンチョウも付いていません。
奥には、松の絵が書いてありますが、この松は、神様がやってくるための目印になっているそうです。
その右手には若竹の絵が書いてあります。竹は雪が降っても折れないという力強さ・力強い芸、真っ直ぐに伸びますから、素直な芸が育つように書かれています。
何故、梅の絵が描かれていないかというと、舞台で演じることこそ花・舞台で花を探してくれと、あえて、梅は描いてないそうです。
本舞台の下には10個の大きな信楽焼の壺が設置されていて、足を踏み鳴らした音が客席に響くようになっているということも初めて知りました。
トコトンやらなければいけない!という言葉も、能の「トントントンツー」というお囃子の稽古から生まれた言葉ですし、乗りがいい!という言葉も能舞台に乗るというところが語源だそうです。
面(オモテ)も、15歳の女性を表す「子面(こおもて)」から「翁」、「中将」、「天狗」、などを解りやすく説明してくれました。面の表情・うつむくことを「くもらす」といい憂いの表情がでてきます。面を上げるのを「てらす」といい喜びや笑っている表情になってくる多様さも実感できました。
そして、能笛の実演。わざとオンチな音が出るように出来ていて、あの鋭い、幽玄な響きの不協和音が出るのがなるほど納得です。大鼓(大革)は空間を突き刺すような鋭い音が出ますが、炭火で乾燥させているから、カーン!という音が出ることが解りました。小鼓は逆に湿気を好み、デリケートな音が出るのも解ります。これは、実際に体験もさせてくれます。
能舞台でのすり足の実演講義にも参加してしまいました。白足袋に履き替えて、気持ちが引き締まる思いを体験しました。
謡曲「高砂」のレッスンもあります。衣装も、説明があり、実際に身に付ける体験も出来るんです。
最後には200曲以上ある謡曲から「八島」といって源の義経が主人公になっている唯一の出し物を鑑賞しました。素晴らしい緊張感でした。
たとえ、出演中シテ役が倒れても、絶対に舞台を止めないという、武家社会の精神的バックボーンにもなった能文化。
16歳の足利義満、12歳の世阿弥が出会ってから確立されてきた「能楽」、もっと勉強したくなりました。
京都市上京区烏丸通上立売上ル・「河村能舞台」に行ってきました。観世流家元・河村家の能舞台ですけど、能を五感で感じることができるように、当主の娘さん河村純子さんが、丁寧に説明してくれます。日本の代表的伝統文化である「お能」まだ、体験したことが無かったので興味津々で出かけました。
能は、世阿弥が確立して600年以上の伝統がありますが、信長の「人生50年・・・・」にもありますが、能舞台には屋根がついていて、もともと野外に建てられていたもののようです。明治時代から室内にも作られるようになりました。
能舞台の左手には、歌舞伎でいうと花道のようなものが付いていて、これを橋懸りといいます。その左に、揚げ幕があり、幽界と、現実の世界を分けています。
能の物語はだいたい2部構成になっていて、最初は幽界からやってきた主人公(シテ)が、何かを言いたくってでてきます。生きていた時代・輝いていた時代を見せたくて登場します。たいがい旅の坊さんなどに扮しています。そして二部が、うつつの世界における主人公が舞い・語る、という構成になっているそうです。
写真のように能舞台はたいへんシンプルで、ドンチョウも付いていません。
奥には、松の絵が書いてありますが、この松は、神様がやってくるための目印になっているそうです。
その右手には若竹の絵が書いてあります。竹は雪が降っても折れないという力強さ・力強い芸、真っ直ぐに伸びますから、素直な芸が育つように書かれています。
何故、梅の絵が描かれていないかというと、舞台で演じることこそ花・舞台で花を探してくれと、あえて、梅は描いてないそうです。
本舞台の下には10個の大きな信楽焼の壺が設置されていて、足を踏み鳴らした音が客席に響くようになっているということも初めて知りました。
トコトンやらなければいけない!という言葉も、能の「トントントンツー」というお囃子の稽古から生まれた言葉ですし、乗りがいい!という言葉も能舞台に乗るというところが語源だそうです。
面(オモテ)も、15歳の女性を表す「子面(こおもて)」から「翁」、「中将」、「天狗」、などを解りやすく説明してくれました。面の表情・うつむくことを「くもらす」といい憂いの表情がでてきます。面を上げるのを「てらす」といい喜びや笑っている表情になってくる多様さも実感できました。
そして、能笛の実演。わざとオンチな音が出るように出来ていて、あの鋭い、幽玄な響きの不協和音が出るのがなるほど納得です。大鼓(大革)は空間を突き刺すような鋭い音が出ますが、炭火で乾燥させているから、カーン!という音が出ることが解りました。小鼓は逆に湿気を好み、デリケートな音が出るのも解ります。これは、実際に体験もさせてくれます。
能舞台でのすり足の実演講義にも参加してしまいました。白足袋に履き替えて、気持ちが引き締まる思いを体験しました。
謡曲「高砂」のレッスンもあります。衣装も、説明があり、実際に身に付ける体験も出来るんです。
最後には200曲以上ある謡曲から「八島」といって源の義経が主人公になっている唯一の出し物を鑑賞しました。素晴らしい緊張感でした。
たとえ、出演中シテ役が倒れても、絶対に舞台を止めないという、武家社会の精神的バックボーンにもなった能文化。
16歳の足利義満、12歳の世阿弥が出会ってから確立されてきた「能楽」、もっと勉強したくなりました。
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