あしたのパスタはアルデンテ。

あしたのパスタはアルデンテ。
原作は、Mine Yaganti.（浮遊地雷）、何をしでかすか解らない、っていうことを意味するらしい。
映画の冒頭は、花嫁姿の新婦が、古びた教会の階段を駆け上がる場面で始まります。切迫した、思い詰めた様子の新婦は、恋人に逢うなり拳銃を取り出して自殺しようとします。なだめる恋人。涙ながらに自殺を思いとどまる新婦。
そこで、現代、南イタリア　プーリア州、レッチェに場面は転換。イタリアの最南端、踵の部分にある小都市。まだ保守的な気運の支配する町です。
そこでパスタ工場を経営する一家が中心になります。この家族のおばあちゃんが、冒頭場面の新婦だったことが解ります。
いろんなパスタを開発し　順調な経営を続ける一家の食卓。息子に経営を譲る重要な晩餐会です。社長の次男トンマーゾが主人公ですが、いまローマで小説を書いていて、ゲイ！！！！それを宣言する事を前日兄に打ち明けるのですが、晩餐当夜、兄アントニオが、自分がゲイであることを先に告白してしまいます。激怒する父、心筋梗塞をおこします。あっけにとられている家族、即　勘当になり追放されるアントニオ。トンマーゾは打ち明けるタイミングを失って、パスタ工場を手伝う事に、、、、、、、、、。
小さい町だから、町中に知れ渡るゴシップ。町に買い物に出ると、お店の女主人からゲイであることを揶揄され、怒る母親のスティファノ。
ここで投げつける言葉がイタリアン！！！
「あなたの娘こそ！！海水浴場っていわれているんだよ！！！何本も何本もパラソルの棒を突っ込まれているの！！！」「何！！このドブネズミ！！」「馬鹿、メス豚！！！」
こんな調子。
入院している父親のベッドでは、愛人パトリッツアが、馬乗りになっていちゃついてます。そこに出くわす妻、「娼婦の匂いがする。出て行け！！」
あーーーー、イタリアンだねーーー。
共同経営者の娘アルバ！！！美しい！！！トルナトーレ監督の「シチリア　シチリア」のヒロインだった。
この真っ赤なスポーツカーを暴走させる跳ねっ返り娘とも心通わすトンマーゾですが、ローマからゲイの友人４人が押しかけて来て、しっちゃかめっちゃか！！！ゲイのことを「アルデンテ　ボーイ」というのをここで知りました。
友人マルコと将来を誓い合うトンマーゾ。小説家を目指し、ゲイであることを打ち明けるトンマーゾ。パスタ会社経営と迷うトンマーゾ！１１夢に祖母ちゃんが出てきます。
「紳士になるよりも　ほんとうの幸せをつかみなさい　よい１日を！！！」　　
すべてが決した夜、重い糖尿病をわずらう祖母ちゃん。注射を絶って、ケーキを食べまくり亡くなります。
悲しみに暮れる家族、その葬列に、冒頭の新婦が並走し、恋人の兄との結婚披露宴の場面へ入って行きます。もうウルウルして来ました。

披露パーティーのダンスの場面。涙が止まりません。
アルデンテボーイズも乱入していて、かって気持ちを通じ合った相手と踊りまくり！！！！！
まさに　アモーレ　アモーレ　の映画！！
素晴らしいです。