迷歩録 露命

　　高隈や　　雲に包まれ　　神無月　　膝を抱きしめ　　寒さ愉しむ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ




　　　　　　日に日に寒さが近づき、陽射しが恋しくなる季節、大隅半島も今日も曇天で肌寒く、

　　　　　温もりを求めて部屋の中といった感じである。

　　　　　　テレビの話題は、消費税値上げの話に集中している。またも税金の値上げである。

　　　　　税金の必要性は理解できても、その使われ方には疑問を持つ者が多いのではないだろうか。

　　　　　江戸時代の悪代官の年貢の取立てを想い浮かべる。「露命」を繋ぐ庶民から強制的に年貢を

　　　　　取りたてて、私腹を肥やす悪代官である。消費税というものに対する国民の納得はできてい

　　　　　ないのではないだろうか、

　　　　　　消費税を各企業や商店が納入しているのか否かを国民は知ることができない、まずその点

　　　　　を透明にしていただきたい。税金は払ったがその税金は本当に国に納められているのか否か

　　　　　　さらには、収められた税金はどのように活用され、具体的には国民の生活が豊かになって

　　　　　いるのか。さらには、平等に行われているのだろうか。

　　　　　　景気判断についても、大企業は黒字経営でも、中小や小企業などは苦しい経営が続いてい

　　　　　ることを国は知っているのだろうか。

　　　　　　国民は「露命」を繋いで生活していることを知っているのだろうか。月にわずかに頂く年

　　　　　金でその日暮らしの高齢者など社会的弱者いじめの消費税値上げ、これが自民党の政策であ

　　　　　ることを、国民は肝に命じなければ、生活は今以上に苦しくなるのではないだろうか。

　　　　　　強いものに有利な政治ではなく、弱者救済できる政治を期待したいものである。カードを

　　　　　持たない、持てない者に対する救済をまずは考えるのが政治なのに、持ってる人だけを救済

　　　　　するという話もある。なんという不平等な事であろうか。

　　　　　　「露命」を繋ぐ庶民を理解した、政治を期待したい。先の消費税だって、どのように使わ

　　　　　れているかは不明である。社会保障費も介護保険料、医療保険料と値上げをして、国民から

　　　　　徴収してるのに、その運用には問題はないのか、様々な疑問が頭を駆け巡る。

　　　　　　消費税値上げ、国民を納得させてからしてく下さいと国会議員に言いたい。

　　　　　　値上げが当たり前では、国民は「露命」を繋ぐこともできなくなってしまう。議論を尽く

　　　　　して、国民ファーストで政治が行われることを願うばかりである。