雨の後 そよ風吹いて 若葉たち ざわざわはしゃぎ 季節(とき)を愉しむ
ひのひら ろくべえ
春の雨はどことなく、嬉しさを持ってきてくれる。若葉が胸躍るように、人間たちもどこか胸を弾ませている。
早い地方では、田植えも始まり、水がもっいとも欲しい時、恵みの雨でもある。この雨があればこそ、日本では
米という主食を育てることができる。何とも雨に感謝である。しかし近代工業主義の時代になり、雨は恵みでなく
嫌われものとなってしまった。それも水に恵まれている日本だからこそではないだろうか。世界的には水不足が
問題となってきている。命の源の水を大切に感謝する心というものを、大切に生きてきた日本人、その心を、世
界へ発信したいものである。春という季節の大切さと、水という大切さは同等であろう。水なくして生物は生きら
れない。この水を如何に工夫して、世界的供給体制をつくるかも、先進国の課題ではないだろうか。軍事増強も
大切なのかもしれないが、それよりも大切なものが、水の安定的供給ではないだろうか。先進国は経済性だけで
なく、水についても議論を深め、世界的に安定供給できる方法を模索してほしいものである。