大阪府の教職員研修で、ある食品メーカーの人事担当者からお話を聞きました。新入社員の採用という場面で、企業側が人権という問題をどう考えているか、というお話の後、ご自身の子どもさんの運動会のときのお話をされ、深く考えさせられました。このような内容です。
…私が妻を亡くしたのは息子が3年生に進級してまもない春のことでした。それまで会社人間であった私は、それを契機として、子どもの授業参観や懇談会に参加し、子育てと向き合おうとしたのです。秋になり、運動会がやってきました。妻は料理上手でした。私は子どもをガッカリさせないよう、前日の夜から料理本を見ながらお弁当の準備をしました。運動会の日、私は二人分の弁当を持ち、子どもの競技を見逃すまいと観戦し、応援しました。そして昼食時間。子どもの通う学校では、親子でお弁当を食べることになっていたので、解散と同時に子どもたちは親元に走り寄って来ます。二人でお弁当のふたお開けたときに、隣から「お母さんの作ってくれたお弁当おいしい!」という女の子の声が飛び込んできました。私の体は一瞬にして硬直してしまいました。気にしないでおこうと思えば思うほど、「お母さんが…」「お母さんの…」という会話が耳に飛び込んでくるのです。私はその場から逃げ出したい気持ちを必死でこらえ、砂を噛むような思いをしながら弁当を食べました。息子の顔をまともに見ることはできませんでしたが、声を殺して泣いていたのが伝わりました。みなさんの学校では、子どもたちは運動会のお弁当を誰と食べるのでしょうか。みなさんのクラスには、親を失くしたばかりの子どもさんはいないでしょうか。常に少数者がいることを頭に置くことが、人権尊重の一歩だと思うのです。…
かけがえの無い肉親を亡くした後の悲しさを打ち消すことは不可能です。しかし、学校の配慮で、その悲しさや寂しさを軽減することができると思います。東町中校区でも10月1日には北町小・東町3丁目小の運動会、10月5日には東町中学校の体育大会が行われます。優しい心遣いが必要だと教えられました。
…私が妻を亡くしたのは息子が3年生に進級してまもない春のことでした。それまで会社人間であった私は、それを契機として、子どもの授業参観や懇談会に参加し、子育てと向き合おうとしたのです。秋になり、運動会がやってきました。妻は料理上手でした。私は子どもをガッカリさせないよう、前日の夜から料理本を見ながらお弁当の準備をしました。運動会の日、私は二人分の弁当を持ち、子どもの競技を見逃すまいと観戦し、応援しました。そして昼食時間。子どもの通う学校では、親子でお弁当を食べることになっていたので、解散と同時に子どもたちは親元に走り寄って来ます。二人でお弁当のふたお開けたときに、隣から「お母さんの作ってくれたお弁当おいしい!」という女の子の声が飛び込んできました。私の体は一瞬にして硬直してしまいました。気にしないでおこうと思えば思うほど、「お母さんが…」「お母さんの…」という会話が耳に飛び込んでくるのです。私はその場から逃げ出したい気持ちを必死でこらえ、砂を噛むような思いをしながら弁当を食べました。息子の顔をまともに見ることはできませんでしたが、声を殺して泣いていたのが伝わりました。みなさんの学校では、子どもたちは運動会のお弁当を誰と食べるのでしょうか。みなさんのクラスには、親を失くしたばかりの子どもさんはいないでしょうか。常に少数者がいることを頭に置くことが、人権尊重の一歩だと思うのです。…
かけがえの無い肉親を亡くした後の悲しさを打ち消すことは不可能です。しかし、学校の配慮で、その悲しさや寂しさを軽減することができると思います。東町中校区でも10月1日には北町小・東町3丁目小の運動会、10月5日には東町中学校の体育大会が行われます。優しい心遣いが必要だと教えられました。
常に少数者がいることを・・・これは、本当に難しいテーマです。
気遣っていても、何もしてあげられないから、見守ることしか出来ないことも沢山ありますし・・・
どちらかが、歩み寄れば、解決するんですけれどね。それも、コミュニケーション不足ということでしょうか。コミュニケーション下手な私には、ホント、大変です。