教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

子どもたちの復元力

2007年12月31日 | いじめ問題
 土曜の午後、クラブ活動を終え帰宅の準備をしているところに3人の卒業生がやって来た。同じ高校に通っていた3人は、一足先に推薦で大学に合格し、その報告に来たと言う。「あのな、今日は休日やぞ。いつ行っても学校に先生がいると思ったら大間違いやで。」と言いながらも、この子らも大学生になるんかと彼らの中学入学時を思い返した。当時私はこの中学校での生徒指導主事の仕事を終え、4年ぶりの担任を楽しんでいた。彼らの一つ上、38期の学年である。しかし39期の学年に耳が聞こえない生徒が二人も入学するというので担当教員を選ばなければならなくなった。いろんな経緯があったが私が立候補し、引き受けることになった。様々な不安のなかでの出発だった。

 「ウチらの小学時代はキツかったなぁ。」とA小学校の卒業だった一人が言い出した。「ウチらの学年の女子は性格がキツイ子がいて、小学校の時はイジメで大変やったね。」「さあから中学に入学したら平和やった。」「ほんま○中は平和やった。」

 「性格がキツかった子も一緒に入学したんやろ。その子はどうしてたん。」と私が尋ねると「中学に入ったら、みんな仲良しになってん。」「そうそう、B小学校からきた子らが仲良しやったから、それに影響されたんやと思う。」

 それを聞き、それまで黙って聞いていたB小学校卒業の男子が口を開いた。「そうやろ。ぼくら6年間ずっと一クラスやったから喧嘩でけへんかってん。男女も関係なく、ムッチャ仲良くしてたもん。」

 そうか。あの39期生にもそんなことがあったのか。小中連携が今ほど進んでいなかった6年前には、そんな小学校時代のトラブルに教員が気づくこともないまま中学生活が始まり、終わっていったのだろう。A小学校時代のキツイ人間関係に疲れていた子どもたちは、B小学校卒業生の穏やかな人間関係に癒され和んでいったのだろうと今になって分かった。おそらく他の学年では、その逆のこともあったに違いない。私が生徒指導主事として「生徒指導」を行うまえに、子どもたちはお互いから学び、和解し合っていたのかもしれない。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑬ バドミントン部

2007年12月20日 | 子どもたちの声
【バドミントン部  ○○○○「自分を信じてプレーする」】
 私がバドミントン部のみんなに伝えたいことは、努力をすればいつか報われるということです。頑張って練習すれば、必ず自分に良い結果が返ってくると思います。だから日々努力して頑張って強くなっていって下さい。

 私は一年間バドミントン部部長をやってきて学んだ事があります。それは、自分を信じてプレーするということです。どんなゲームでも自分の行動で大きく変わります。だからパートナーに任せたり、ゲームの最中に諦めたりしないでプレーしてほしいとおもいます。

 最後に、私たちバドミントン部は8人という少ない部員数で活動してきましたが、どこの部活にも負けないくらい仲が良かったと思います。それは、この8人だからこそできたことです。これから、勉強と部活の両立など、どんどん忙しくなると思いますが、このチームワークを生かして頑張っていって下さい。

中学生世論調査①クリスマスプレゼントで欲しい物とプレゼント相手

2007年12月19日 | 子ども理解
 クリスマスやお正月が近づき、子どもたちにとっては楽しい時期がやってきました。(その前に通知票は返るし、中学3年生は進路に向けた厳しい時期を迎えていますが)『かけはし』編集部は中学校各担任の協力を頂き、中学生の意識調査を行いました。

クリスマスプレゼントで欲しい物(3人以上が答えた品物を載せています)
1年男 ゲーム7・サッカー用具6・現金6・CD3
1年女 服6・文房具3
2年男 パソコン4・ゲーム3・楽器3
2年女 服6・現金3・DVD3
3年男 現金5・才能知識3・ゲーム3
3年女 現金5・服3・愛3・時間3

 欲しい物…男子はゲーム、女子は服が各学年ともに多数を占めていました。男子は遊びに女子はお洒落に目がいくというのが、大きな流れなのでしょうか。3年生で男女共に現金がトップになっているというのは、夢が無いとみるのか、進路懇談の中で高校入学金や授業料などお金にまつわる話が飛び交っているので親に心配をかけたくないという優しさの現われとみるべきか、意見が分かれるところだと思います。

 サッカー用具をあげた生徒が1年生で多数いたのも目立ちました。(実は誰に何をプレゼントしたいかとも密接に関係する内容なので後で説明します)2年男子の楽器は、ギターとベースとドラムに分かれ、偶然かもしれませんがバンドができそうでした。

 携帯電話という回答が意外と少なかったのは、既に手に入れているか、あるいは今手にしていない生徒は携帯電話に興味が少ないということなのかと思います。少数意見としては、好きな人の笑顔(2年女子)・和服(3年男子)・島(3年男子)などがありました。学年が上がるにつれて希望品目が拡散している傾向にありました。

プレゼントしたい相手は友人が圧倒的でした。その中で2年生が男女共に姉や妹にプレゼントをしたいと記入しているのも目立ちました。(兄弟は無かった)世界の子どもに平和を、死んだペットに花を、水泳のコーチにキーホルダーなど意見が分かれ小数意見となったものがたくさんありました。友人の中で特徴的なのは、サッカー部の友人や後輩にプレゼントしたいという意見が6人もあったことです。後輩にトロフィーをプレゼントしたいと3年生が書いているのには、グッときました。引退後も後輩の練習相手になるため毎日のようにグランドに出ている3年生を見ている1・2年生には、3年生の熱い想いが伝わっていることと思います。

お母さんに休日をという回答も目立ちました。(残念ながら父親には無し!)お母さんが休む暇も無く働いているのを子どもたちは良く見ているのだと思います。温泉旅行や指輪のプレゼントは無理でも、君が家事をすれば、お母さんに休日を与えることができます。大人になるというのは人が喜ぶ姿を見て自分も幸せになることです。小中学生の皆さんもクリスマスに『与える幸せ』を感じてみてはどうでしょう。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑫  バトン部

2007年12月18日 | 子どもたちの声
【バトン部 ○○・○○・○○・○○】「頑張るのではなく、楽しみ諦めない」
 私たちバトン部は、中庭や下足室前廊下・体育館舞台などを使って毎日練習しています。活動内容は、好きな曲を自分たちで選び、その曲に合わせてバトンの振り付けを考え演技しています。文化クラブ発表・敬老の集い・小学校などでバトンの演技を発表しています。最近はフープバトンという新しいバトンも取り入れた演技にも挑戦しています。

 活動の中から学んだことは「あきらめないこと」「努力すること」「楽しむこと」です。先輩か教えてもらった技を練習したり、それらを組み合わせて曲を仕上げたり、バトンを落とさないように練習しています。たとえ落としても諦めずに最後まで演技することの大切さを学ぶこともできました。去年の3年生が卒業したあとのバトン部は、部員が2年生4人だけとなり、先輩も後輩もいません。最初は4人では何もできないと思っていました。けれど4人になって、4人だから出来る事を見つけることができました。それは「仲間の大切さ」です。一人でも部員がいなくなったら、いつもの演技が寂しくなります。それに少ない人数だから、自分の意見を言ったり相手の意見をしっかり聞いて考えることができるし、お互いを励まし合えることもできます。「4人だから無理ではなく、4人だから大丈夫!」という事に気付くことができました。これからもこの気持ちを忘れることなく、新しいものを取り入れながら一歩一歩演技が上達するように努力しています。今までとは少し違う演技で、みんなを楽しませていきたいと思っています。「頑張るのではなく、楽しむ。そして最後まで諦めないバトン部」を目標に4人力を合わせていきます。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑪ 女子バレー部

2007年12月17日 | 子どもたちの声
【女子バレー部 ○○○○】「戸惑いを楽しさに」
 部長という役目は時には楽しそうに見えたり、立派に見えたりします。でも本当はしんどくて、心の中では周りをせめてしまうくらいの弱さもありました。正直言って「あの時みんなにこう言ってあげれば良かった。」とか「何であの時ああできなかったんだろう。」という後悔はあります。でも私のこの3年間の部活動を振り返りそれを一言で表すとしたらやはり「楽しかった。」という言葉が最もあてはまると思います。その言葉が最もあてはまるようにしてくれたのはチームメートであり後輩であり顧問の先生でした。

私が一年生の時、バレーボール部には二年生の先輩がいなくて、三年生の先輩もすぐに引退してしまい一年生だけの部になりました。それでほとんど先輩という存在を感じないまま先輩になってしまいました。今現在も○中には一年生だけとか、先輩がいないといった部活があります。でもそれは決して悪いことばかりではないと私は思っています。なぜかというと先輩たちが作ってきたその部活の雰囲気を
また違った良さのある、ある意味新しい部を作ることになるからです。それはとても楽しいこともありますが戸惑うこともたくさんあります。ですがその楽しみや、戸惑いの一つ一つを部のみんなで作り解決していく。そうすることによって部活動というものがより一層深い意味をもち、勉強をしているだけじゃ分からないようなことを学ばせてくれるんじゃないかと私は思います。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑩ 美術部

2007年12月16日 | 子どもたちの声
【美術部  ○○○○「後悔しない生活を」】
 私が後輩達に伝えたい事は、『途中で投げださない事』と『後悔しない事』です。美術部は二人で作品を作る事もありますが、基本的には一つの作品を一人で作ります。そんな時、作品の作成途中で失敗したりして嫌になる事があるかもしれません。けれどそこで投げだす事は極力避けて下さい。私達三年生は引退する前に、部員全員で一つの大きな絵を作るタペストリーを制作しました。約一年半をかけ、途中で嫌になって何度も投げだしそうになりましたが、無事完成させる事ができました。その時の達成感と、『やるって決めた事は最後までやりきる』という気持ちを決して忘れることはありません。みなさんにも、そんな達成感を味わって欲しいのです。

 もう一つの『後悔しない事』という事は、みなさんに一番守ってほしい事です。
私は二年生の夏休み前にこの○○中学校へ転入し、すぐに美術部の部長になりました。そのためクラブ活動のほとんどをタペストリー作成に費やしました。おかげで協力する大切さを学べたと思います。しかし今思うともっとやりたい事がたくさんあったので、少し後悔しています。だから「もっと色々やりたかったー。」なんて事にならないように時間があるうちにチャレンジしてほしいと思います。そしてクラブ活動を存分に楽しんでほしいです。

小中一貫教育研究発表会での報告③~小中の異文化が学校力を伸ばす

2007年12月15日 | 小中連携
【小中の異文化が学校力を伸ばす】
 小中が連携を行おうとしても、小中学校では文化が違うという嘆きの声を聞くことがあります。私は文化どころか職種が違うほどの隔たりを小中の間で感じることがあります。しかし、だからこそ面白いのです。みんなが同じ発想では今の山積する課題は解決できないと思います。小中学校が互いに「違う発想があることを知ること」「違う発想から学校を見直すこと」で現在の学校が抱えている課題や行き詰まりを突破していく鍵があると思うのです。

 私は○○小と○○小学校の高学年で社会科の授業を持たせてもらいました。その中で小学生の知的興味の旺盛さに改めて驚きました。この興味・関心・意欲に応えるためには、教科指導の専門性を高めるため、小学校高学年で教科担任制の導入が検討されるべきと考えています。

 また担任の中の一人が生徒指導を担当している小学校では生徒指導が体制として根付きにくく、個々のクラス担任が校長や教頭と相談しながら指導に当たる場面を見かけました。生徒指導の方法を学んで行くのは、場数(ばかず)を踏む以外に王道はないと私は思うのですが、こうような個別の対応を繰り返していては、「他クラスで起きた問題から学ぶ」「自分の学級指導に活かす」ことはできません。大事なことは、事後報告ではなく、一緒に山=事件を乗り越えることです。そのためには、子どもへの指導場面に担任以外の教員が立会ったり、分担しながら共に解決することが大切です。

 子ども同士のトラブルが起きた時の謝罪の仕方一つとっても、小学校の「謝罪」と中学校の「謝罪」とでは、謝罪を学校で行うかどうか、誰が立ち会うのか等で大きく異なります。私自身は長年生徒指導主事が根付いていた中学校職場の生徒指導ノウハウから小学校が学ぶことは大きいと考えています。

 今までのやり方が学校の中で通用しなくなったと言われます。でも隣の小学校や中学校と相談してみれば、解決の糸口を見出せるのではないかと思うのです。私が生徒指導を担当していたとき、青少年補導センターや児童相談所、時には警察の少年係が頼りになる相談機関でした。しかし今では最良の相談機関は、隣の小学校であり、中学校であると確信を持って言うことができます。この『最良の相談機関』を市内の全小中学校が活用していかなければならないと思うのです。
(つづく)


小中一貫教育研究発表会での報告②~異文化を発見し楽しむ

2007年12月14日 | 小中連携
【飛び込んでわかる「文化の違い」】
 私は○○中学校に10年間勤めた後に、隣接する○○小学校に兼務配置となりました。10年間、隣の中学校から見続けていて見えなかった事が、小学校に行った1週間で見ることができました。それは小学校入学式の式場準備の場でした。中学校に勤めていた私の常識では、2クラス80人程の生徒を集め会場準備を行うものと思っていたのですが、小学校の体育館に集まったのは僅か7人の6年生と4人の教員でした。当時6年生は全員で26人。他の19人は新入生2教室や下足室の清掃や机搬入を行っていたのです。私は何時間かかるんだろうかと絶望的な気持ちで会場準備を始めたのですが、シート運び・椅子出し・長机運び・体育館トイレ掃除といった作業を子どもたちはわずか1時間で終えたのです。中学校教員の目からすれば、中学1年生は手間がかかると思っていたのですが、その中学1年生よりも小さい小学6年生がこんな力を持っていたのです。これは衝撃でした。小学生の力を見くびってはいけない、そう思いました。

 更に1週間たつと、もっと驚く出来事に出会いました。小学校の1年生の教室に自習監督で行き、「絵本を読もうね。何の本がいいかな。」と聞いた途端に喧嘩が始まったのです。「○○の本をよんで。」「おまえずるいぞ。このまえもその本よんでもろたやろ。」「△△がいい。」「△△なんておもんない。」と口々に言い合い、同時多発テロのようにあちこちで殴り合いが始まってしまったのです。すぐに手が出る小学一年生に、本当に驚いてしまいました。○○中学校は子どもたちが落ち着いた状態で日々生活を過ごしていたため、生徒同士が殴り合う喧嘩が起きることは、1年に一度も起きないので、小学校に行くと天使のような子どもたちが集まっているのかと勝手に思いこんでいたのです。それは大違いでした。この暴力的に見える小学1年生が5年経つと会場準備をした6年生になれるのかなと思うと、改めて小学校教育の大切さを感じたのです。

 6月には5年生の林間について行きました。2泊3日の林間の間に、喧嘩が起きたり、誰かが泣いていたり、係りがサボっていたり、様々な事件が絶え間なく起き、その度に行事はストップし『学級会』が始まるのです。キャンプファイヤーができなくなるのでは・・・と私は心配しているのですが、「なぜ○○が泣いているのか」「なぜ片づけができないまま遊んでいるのか」といった追求が始まり、子どもたちは反省の言葉を考えていくのです。それでも「今の謝り方で、気持ちが通じたと思う?」「何が悪かったのか、今の謝り方やったら分からない。」と指摘され、子どもたちは謝罪の仕方、喧嘩の仲直りの仕方を学ぶのです。待ちに待ったキャンプファイヤーでの子どもたちのスタンツでは、どの劇も喧嘩をしても最後は仲直りするというもので、中には誘拐犯と誘拐された子どもが仲直りして一緒に遊んでしまうものまでありました。1クラスしかなく、クラス分けができないなかで、子どもたちは「仲良くしなければならない!」とずっとずっと言い続けられてきたのだと劇を見ながら思ったのです。

 同じ『教育に携わる』といっても、小学校では『教』の部分より『育』の部分が深いのだと思うとともに、この粘り強い教育が子どもたちを変えていくのだとわかりました。
(つづく)


小中一貫教育研究発表会での報告①~既存の取り組みを小中連携で見直す

2007年12月13日 | 小中連携
以下は12月6日に行われた研究発表会での私の報告です。

~互いが最良の相談機関となり、学校力を伸ばす小中の連携を目指して~

【既存の取り組みを小中連携から見直す】
 ○○中学校は、各学年2クラス、全校生徒229人、教員16人(校長・教頭含む)という小規模校です。小学6年生の体験授業をご覧になったことと思いますが、中学校は平常の授業をしていたのですが、どこに中学生を隠したのかと思われる程、広い校舎の中で中学生を見かけなかったことと思います。
 このような小規模校であったため市の『小中一貫教育研究指定校』を引き受ける際に、「新たな取り組みは極力避け、既存の取り組みの中に小中が連携できるものはないか追求する」ことを基本としました。これは持てる力が限られた中での私たちの選択でした。

【分ける必要のない行事は小中一緒に】
 「特に分ける必要のない行事は、小中一緒に行う」という視点で行事の見直しを行った結果、次のような中学校行事に小学生の参加を得ました。
 ・クラブ体験と日常的なクラブ交流(対象は6年)
 ・3年総合クラス劇(同1年)
 ・体育大会招待競技(同6年、保育園)
 ・中学生創作絵本読み聞かせ(同1・2年、保育所、幼稚園)
 ・中学校見学会・授業体験(同6年)
 ・禁煙特設授業(同5.6年)
 ・図書委員会主催による合同読書会

【異年齢集団が触れ合う教育的効果】
 中学校の劇を見に来た小学一年生は、劇の中で主人公がピンチになれば「あぶない!」と声をかけ、犯人が隠れている場面では「あそこに隠れてる!」と立ち上がって叫び、中学生の劇を大いに盛り上げてくれました。演技を行う恥ずかしさや不安を小学生が打ち消してくれたのです。
 絵本読み聞かせの中でも、「みんながこっちを見てくるので、どこを見たらいいか分からなかった」(中学生感想文より)と言っていた中学生が「読んでいるうちに声をかけてくれたり、笑ってくれたりしたので、手の震えが収まりました」「小学生が落ち着いていたので勇気をもらった」(同感想文)というように変化を遂げ、最後は膝の上に小学生を抱き上げて読み聞かせができるまでになりました。私は小中が連携する中で、中学生が小学生から大きなパワーをもらえる事を取り組みの中で確信しました。読み聞かせを行った12月といえば中学生にとっては進路懇談の真っ只中という厳しい時期です。(今年度は来週の10日・13日に実施)そんな中で中学生は、どんな素晴らしい道徳の話を聞くよりも、小学生を抱き上げるだけで優しさを学ぶことができたことと思います。地域の中で多くの人たちの善意に守られながら自分たちが育ってきたことを中学生は思い起こすのです。

 同様の効果は小学生の中にも起こっていました。「初対面の人とは決して口を利かない子どもが中学生のお姉さんと笑顔で手遊びをしていたこと、最初はイヤダーと言っていた子がほっぺたを真っ赤にしながらまた来てねーと中学生にしがみついていたこと、中学生パワーはスゴイと思いました」(小学生2年の担任の先生からお礼の手紙より)先生には甘えてしまう、同級生とは意地を張り合う、でも中学生と出会うときには思いっきり背伸びしながらも頑張った姿を見せてくれたのでした。学校行事や日々の授業に真剣に取り組む中学生の姿から、学校文化や授業規律が小学生に伝承されていくのだと思います。子どもたちは教員の言葉からだけ学ぶのではなく、先輩の後姿からより多く学ぶのかもしれません。
(つづく)

先輩から後輩たちに伝える言葉⑨ 男子陸上競技部

2007年12月12日 | 子どもたちの声
【男子陸上部  ○○○「陸上競技は自分との戦い」】
 男子陸上部は、とても仲が良く上下関係が本当にありません。先輩と後輩の仲がとてもいいクラブです。さらに顧問の○○先生は時に恐く、きびしい時もありますがとても優しくたよりになる先生です。
 
 陸上という競技はリレーや駅伝以外は完全に個人競技です。つまり自分との戦いです。もちろん順位は全く関係ないといってしまえばうそになるかも知れませんがしっかり練習すればだれでも速く走れるようになります。
 
 始めの練習はきついかも知れませんが、だんだん走れるようになります。さらに足が遅くて損することはありません。とても楽しい部活なので一度は見学に来て下さい。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑧ 卓球部

2007年12月11日 | 子どもたちの声
【卓球部  ○○○「部活道と学習の両立で楽しい卓球部を続けてほしい」】
 私は中学校に入って初めて卓球をやりました。2年生の先輩たちが教えてくれてやってみようという気になったからです。卓球部は上下関係がまったく無くて普段の活動がとても楽しかったです。中には3年生を呼びすてにする2年生もいました。私は先輩たちを見ていて、1年生が入ってきた時に今ぐらい楽しんでやってもらえたらいいなと思いました。全員が少しでもそう思っていればうれしいです。

 1年生は最近やっと中学校生活にも慣れてきたと思います。2年生に教えてもらって、もっと実力をつけてください。それと自分ができなかったことなので注意しますが、部活と一緒に勉強もしっかりしてください。2年生は1年生を指導して、しっかりとひっぱってあげてください。勉強は1年生よりずっと難しいので、やっておいた方がいいと思います。来年には受験も控え大変な思いをするので、復習もしておいてください。そして新しい部長は顧問の先生の言うことを聞いてクラブをまとめてください。副部長と他の部員は部長を支えてあげてください。そしてこれからも上下関係がなく、後輩が気軽に先輩に話しかけられて、先輩が優しく教えてあげられるような楽しい卓球部を続けていってください。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑦ 吹奏楽部

2007年12月10日 | 子どもたちの声
【吹奏楽部 ○○○○ 「穴埋めできない、かけがえのない仲間」】
 私がこの部活に入ろうと決めたきっかけは、ただたんに「音楽が好き」という気持ちからでした。そして、この部活に入りいろいろなことを経験し、学びました。

 一番の思い出は私が2年生のときに出場することができた夏のコンクールの府大会です。人数が少ない○中吹奏楽部は、小編成の部でコンクールに出ていました。地区大会で代表になったと知ったときは仲間とおもいっきり泣き合いました。府大会ではあまりいい成績をのこすことができませんでしたが、誰も泣きませんでした。それは後悔していないことを意味しているのだと私は思いました。このときまでみんな一生懸命練習してきて完全燃焼することができました。

 この最高な思い出の中で学んだことはたくさんあります。その中でもまず一つ。頑張れば頑張ったぶん、必ず何か結果を残すことができます。もうダメだ、とそこでくじけてしまえばその時点で自分にまけたことになります。努力したぶんだけ強いバンドになると思います。他に私は部長という大役をまかせられました。仕切ることが苦手な私はたくさんのことで部活に迷惑をかけてしまいました。しかし、そんな私を見捨てずにいつもそばで支えてくれたのが他の部員でした。時には優しく、時にはきびしく私に言葉をくれました。

 学んだことから後輩に伝えたいことは、つらいとき、しんどいとき決して1人ではないということです。吹奏楽は全員集まって1つの形になります。誰かが欠けたところを誰かが埋めることなどできません。個人1人1人が大切な存在です。なので1人でつらい思いをしないで、みんなで全員で○中吹奏楽をつくりあげていって下さい。それが、かけがえのない仲間との思い出になると思います。

先輩から後輩たちに伝える言葉⑥ 女子バスケットボール部

2007年12月08日 | 子どもたちの声
【女子バスケットボール部 ○○○○】少人数だから皆で乗り越えた
 私は小学生の時、姉がバスケットボールをしていたのを見てバスケットボールを始めました。私は、バスケットボールが大好きで、ずっと続けていきたいと思うようになり、中学校でもバスケットボール部に入りました。○中の先輩のプレーと優しさに憧れて、「私も後輩に頼られ、チームの支えになるような人になりたい」と思っていました。

 ほぼ毎日の練習は、とてもハードでしんどく、いやなこともありました。けれど、チームのみんなで乗りこえていくことが、私にとって、今になってはいい思い出です。自分のミスが多く、負けてしまった試合で落ちこんで泣いていた時も部活の仲間みんなが責めずなぐさめてくれました。

 自分達に後輩ができた時は、「仲良く明るく厳しい練習や試合にみんなで乗りこえよう」とみんなで話しました。自分は、最後の夏の大会に向け、一勝一勝つみ重ね、最高のチームだったと思えるように頑張ろうと思いました。時には、キャプテンということが重くなり、いやになることもありました。話合いをたくさんし、辛いことも乗りこえ、チームワークを高めていくよう努力しました。

 顧問の○○先生は、厳しい時は厳しく楽しい時は楽しく、とてもいい先生です。私は、○○先生にバスケットボールを教わる事ができ幸せだと思ってます。○○先生の教え一つ一つを忘れず、高校でももっと強くなっていきたいです。

 ○中は人数が少ないチームで苦労はこれからの後輩にもたくさんあると思います。でも、3年間を終えた今思うのは、苦労してみんなで乗りこえた分がこれからの自分の力になった気がするし、最高の思い出です。これからの後輩にも、○中でよかったと思えるような最高のチームになるように努力してほしいです

先輩から後輩たちに伝える言葉⑤ 女子テニス部

2007年12月07日 | 子どもたちの声
【女子テニス部  ○○○○「伝えることの難しさを学んだ」】
 私は三年間、ずっとテニス部に入っていました。一年生の時は、先輩やコーチに教えてもらうことばかりでした。そのことは大変でもあったけれど、とても楽しいものでもありました。でも二年生になって、自分が教える立場になった時に、自分が先輩やコーチから教わったことを人に伝えていくことの難しさを知りました。

 体の動かし方など頭ではわかっているのに、どのように口で伝えたらよいのかわからなくなることがあり、自分達にわかりやすく丁寧に教えてくれた先輩たちを、とてもすごいと思いました。そのため先輩たちに比べて教わったことのすべてを伝えきれなかったことが少し心残りです。でも自分たちなりに精一杯教えられることは教えたので、これから二年生は人数が少なくて大変だと思うけれど一年生を引っ張り、一年生は二年生についていって下さい。そして何事もあきらめず一生懸命に頑張っていって下さい。

先輩から後輩たちに伝える言葉④ 女子陸上競技部

2007年12月06日 | 子どもたちの声
【女子陸上部  3-2○○○○「走った距離は裏切らない」】
 後輩に伝えたいことは、○○先生に教えてもらった、「走った距離は裏切らない」という言葉と、尊敬していた先輩が教えたくれた、「日進月歩」という言葉です。

 陸上は本当にその言葉通りだと思います。走った距離は本当に裏切りません。それは、長距離の人にも短距離の人にも言える事です。女子の短距離の子には、その事を教えてあげられる様な練習をしっかり考えてあげられませんでした。そのため走った距離は裏切らないという事に気付いていないかもしれないけど、いつか試合などでいつも以上に良い記録が出た時、必ず気付きます。長距離の人もそうです。たくさんの距離を走れば走る程必ず強くなれます。部活内でライバルだと思える人を作る事も重要なことです。

 そして「日進月歩」という言葉通り、日々一生懸命に練習をすれば必ず速くなります。尊敬していた先輩は、この言葉のまんまでした。 そしてそれを言葉じゃないけど試合の時や毎日の練習で教えてくれました。だから今の陸上部の人にはそれを教えられるようになってほしいです。これからも頑張って強くなってください。