教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

事後談 教師が怒って授業をやめた?

2009年09月25日 | 生活指導
 5月16日PTA総会後の学年懇談会の場で、保護者の方から「授業中に携帯電話の音がうるさくて、教師がキレて教室から出て行った。どうなっているのか。」という質問がありました。

 生徒指導担当の私が聞いたことのない事件なので、後で詳しく調べ回答するとお答えしました。懇談後に質問者に詳しい事情を尋ねると、「携帯電話かどうかわからないが、生徒がうるさくて先生が出て行ったらしい。」という話に変わりました。どちらにせよ、教員が授業を中断するような事態は大変な状況なので、懇談会の後に職員会議を持ち、調査しました。しかし指摘されたような状況は確認されませんでした。また指摘のあったクラスの生徒も「先生が教室を出たというようなことは起きてない。」と報告に来ました。

 振り返れば私が中学生の頃、授業中にふざけていたため先生が授業を中断し、職員室に戻ってしまうということがありました。そんなときは生徒たちで話し合いをし、先生を迎え行く代表団を職員室に送り、みんなで謝ったものです。生徒たちだけで話し合い、反省ができた時代には、こんなやり方も通用したし、保護者の理解も得ることができたのかもしれません。

 しかし今の中学校で、このような指導は成り立ちません。生徒が自分たちだけで反省することなど望めないことを知っているので、教員は教室から立ち去りはしないのです。
(2000年5月29日生徒指導部『千里馬121号』より)