教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

生徒指導主事の仕事を振り返って② 心が繋がるとき

2011年12月25日 | 生活指導
それは指導困難な暴力事件があった夜のことである。放課後の担任の指導が不調に終わったという連絡を聞き、私は保護者の帰る時間を見込んで9時頃に加害生徒宅に家庭訪問を行うことにした。子どもをどうしても庇う親を説得し、何とか翌日被害者への謝罪約束を取り付け、ホッとしてアパートの階段を降りると、そこに学年生徒指導担当のSが立っていた。驚いてその訳を聞くと「放課後の指導に自分も入っていたのに指導しきれずに申し訳なかった。しかし指導が不調に終わったとの報告を聞いたら、今夜に一人ででも動くはずだと思ってここで待っていた。」と答えてくれた。

彼とはこんなこともあった。暴力事件を起こしていた在校生2人が卒業生にからまれ人気のない公園に連れて行かれたと電話があった。私は電話を切ってすぐ、何も言わずに職員室を飛び出してしまった。その公園に向かって走っている私を一人で追いかけてきたのも彼だった。「電話を切るなり走り出したということは、きっと緊急の事件に違いないと思いました。」

共に山を越えてこそ、心が繋がる。今でもそう信じている。


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