犯罪被害者の法哲学

犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。

声に出して読みたくない日本語

2008-02-02 11:27:40 | 言語・論理・構造
● 声に出して読みたくない日本語

被告人は、法定の除外事由がないのに、平成20年2月2日午前11時27分ころ、東京都新宿区新宿1丁目1番1号被告人方において、覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパン塩類を含有する結晶約0.4グラムを約6立方センチメートルの水に溶解した水溶液を自己の左腕に注射し、もって覚せい剤を使用したものである。
罪名および罰条  覚せい剤取締法違反 同条41条の3第1項第1号、第19条
(検察官による起訴状朗読)


● 声に出して読みたい日本語

今しばし 麦うごかしてゐる風を 
追憶を吹く風とおもひし (佐藤佐太郎) 

風狂ふ 桜の森にさくら無く 
花の眠りのしづかなる秋 (水原紫苑)

坂の上に 教会ありし幼年の 
風景すでに版画のごとし (雨宮雅子)

漠然と 恐怖の彼方にあるものを 
或いは素直に未来とも言ふ (近藤芳美)

くさも樹も なべてが天へたれさがる 
この倒錯を春というべし (村木道彦)