宇宙そのものであるモナド

生命または精神ともよびうるモナドは宇宙そのものである

空間は《時間》である!各々の点がおのれを向自的に定立することは、《いまここに》《いまここに》等々と言うことである!ハイデガー『存在と時間』「第1部」「第2編」「第6章」「第82節」(その1)(a)

2020-05-25 11:43:38 | Weblog
※ハイデガー(1889-1976)『存在と時間』(1927)「第1部 現存在を時間性へむかって解釈し、存在への問いの超越的地平として時間を究明する」「第2編 現存在と時間性」「第6章 時間性と、通俗的時間概念の根源としての内時性」「第82節 《時間性、現存在および世界時間》の実存論的=存在論的連関と、《時間と精神の関係》についてのヘーゲルの見解との対照」(その1)「(a)ヘーゲルの時間概念」 

(1)「歴史の発展は時間のなかへ落ちる」(ヘーゲル)!
A  ヘーゲルによれば「歴史は本質的に精神の歴史(※自然の歴史でない)であるが、これは《時間のなかで》経過していくものである。」(428頁)
A-2 したがって「歴史の発展は時間のなかへ落ちる」(ヘーゲル)ということになる。ヘーゲルは「精神の内時性」を指摘した。(428頁)
A-3 そしてヘーゲルは①「精神を収容しうる」《時間》の本質について、また②「時間とその本質とに類縁をもつ」《精神》の本質を探究する。(428頁)

「(a)ヘーゲルの時間概念」 
(2)ヘーゲル:時間へと《空間そのものが移行する》、空間は《時間》である!
B アリストテレスは『自然学』では、「《時間》は、《場所》や《運動》と連関している。」(429頁)
B-2 「ヘーゲルの時間分析は、この伝統に忠実に従っている」。(429頁)
B-3 《空間と時間》は「抽象的相互外在」である。(ヘーゲル)(429頁)
B-4 ヘーゲルにとっては、時間へと《空間そのものが移行する》。(429頁)
B-5 ヘーゲルによれば 「空間は《時間》である」、「時間は空間の『真理性』である」、「空間は時間としてあらわになる」。(429頁)

(2)-2 各々の点がおのれを向自的に(fur sich)定立することは、《いまここに》《いまここに》等々と言うことである!
C ヘーゲルにとって「空間は、決して点ではなく、『点性』である」。つまり「空間は・・・・点によって区別されながら、それ自身としては依然として無差別のままである。」(429頁)
C-2 「否定の否定(すなわち点性の否定)において、点(※否定)はおのれを向自的に(fur sich、対自的に)定立し、こうして存立の無差別から脱出する。」(430頁)
C-3 「各々の点がおのれを向自的に(fur sich)定立することは、《いまここに》《いまここに》等々と言うことである。」(430頁)
C-3-2 「どの点も、向自的に定立されるならば、今=時点として存在する。」「点が向自的に定立することの可能性の条件は、今である。」(430頁)
《感想》ヘーゲルにおいて「精神の現象」とは、「思考の展開の必然性」の意味である。ヘーゲルは思考の展開の必然的な順序として、まず空間、そこから時間へ向かった。
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