宇宙そのものであるモナド

生命または精神ともよびうるモナドは宇宙そのものである

浮世博史『もう一つ上の日本史、近代~現代篇』(106)-3 百田氏の誤り③:日本は米軍の「施設及び区域」防衛の義務があり、「アメリカとの戦争に巻き込まれる」との条文解釈は可能だ!

2021-10-10 14:13:11 | Weblog
※浮世博史(ウキヨヒロシ)「もう一つ上の日本史、『日本国紀』読書ノート、近代~現代篇」(2020年)「日本の復興」の章(385-455頁)  

(106)-3 百田氏の誤り③:新安保条約で、日本にはアメリカ軍の(日本国内の)「施設及び区域」を防衛する義務があるので、「アメリカとの戦争に巻き込まれる」との条文解釈を間違いと言えない!(415-416頁)
E-4 百田尚樹『日本国紀』は新安保条約について「日本社会党や日本共産党は『この改正によって、日本はアメリカとの戦争に巻き込まれる』という理屈をかかげて反対し・・・・」(百田455頁)と、日本社会党や日本共産党による新安保条約の条文解釈は間違いだと主張する。(415頁)
E-4-2 百田氏の誤り③:新安保条約第5条は「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。・・・・」と記すので、「共通の危険」に対する「共同防衛」義務として、日本にはアメリカ軍の(日本国内の)「施設及び区域」を防衛する義務がある。かくて「アメリカとの戦争に巻き込まれる」との日本社会党や日本共産党の条文解釈を、間違いと断言できない。(416頁)
E-4-2-2 さらに新安保条約第5条は「自国の憲法上の規定及び手続に従って」と記するので、憲法9条が改正され「専守防衛」の政策がとられなくなれば、「アメリカとの戦争に巻き込まれる」可能性は一層、高まる。(416頁)

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オウィディウス(前43-後18)『変身物語』(上)「巻1」(6)「大洪水」:ユピテルは人類を雷電で焼き尽くすのでなく、水で、つまり大洪水で滅ぼそうと決めた!

2021-10-10 12:45:48 | Weblog
(1)
ユピテルは「神々をあなどり、野蛮な殺戮を好んで、暴力をふるう人類」を絶滅するために、初め、雷電で焼き尽くそうと思った。ところがユピテルは、その場合聖なる天空まで燃え尽き、宇宙という精妙な一大建築が滅ぶかもしれないと危惧した。そこでユピテルは人類を水で、つまり大洪水で滅ぼそうと決めた。(22-23頁)
(2)
ユピテルは「南風」神を解き放ち雲から雨を大量に降らせた。「虹(イリス)」女神が水を汲みあげては雲に水を補給し続けた。ユピテルの弟、海神ネプトゥーヌスが河川神をすべて呼び集め洪水を起こすよう命じた。海神みずからもその三又鉾(ミツマタボコ)で大地を打ちたたき大地震と津波を起こし一面が海となった。陸の人間またあらゆる生きものたちが滅びた。さまよう鳥は、降りるべき陸がなくなり、翼を疲らせて海へ落ちた。(23-25頁)

《参考》『旧約聖書』「創世記」第7章(抄):雨は四十日四十夜、地に降り注いだ。その同じ日に、ノアと、ノアの子セム、ハム、ヤペテと、ノアの妻と、その子らの三人の妻とは共に箱舟にはいった。・・・・洪水は四十日のあいだ地上にあった。水が増して箱舟を浮べたので、箱舟は地から高く上がった。また水がみなぎり、地に増したので、箱舟は水のおもてに漂った。水はまた、ますます地にみなぎり、天の下の高い山々は皆おおわれた。水はその上、さらに十五キュビトみなぎって、山々は全くおおわれた。地の上に動くすべて肉なるものは、鳥も家畜も獣も、地に群がるすべての這うものも、すべての人もみな滅びた。すなわち鼻に命の息のあるすべてのもの、陸にいたすべてのものは死んだ。地のおもてにいたすべての生き物は、人も家畜も、這うものも、空の鳥もみな地からぬぐい去られて、ただノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。水は百五十日のあいだ地上にみなぎった。

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