※アイリアノス(200A.D.頃)『ギリシア奇談集』(第1~14巻)岩波文庫
第4巻(12)「ゼウクシスのヘレネ像」:「娼婦のヘレネ」!
ヘラクレイアの画家ゼウクシス(紀元前5世紀)はヘレネを描いて大儲けした。というのも彼はヘレネの絵を自由に見せず、料金を取って見せたからだ。このように観覧料を取ったので、当時のギリシア人はこの絵を「娼婦のヘレネ」と呼んだ。(※ヘレネは絶世の美女。ゼウスとレダの娘。スパルタ王メネラオスの妻だったが、トロイアの王子パリスに連れ去られ、トロイア戦争の原因となった。)
《感想》今の美術館は「観覧料」を取る。寺院も「拝観料」を取る。かくて美術館・寺院はすべて「娼婦の館」・「男娼の館」だ。
《感想(続)》画家ゼウクシスは、娘たちを裸で歩かせ、5人を選んでその美しい部分ばかりを取り出し、絶世の美女ヘレネを描いたという。モンタージュあるいはCG合成の手法だ。
第4巻(13)「エピクロスの幸福観」:何ものにも魂を乱されない「平静」(アタラクシア)!
エピクロス(前341?-前270?)は「わずかなものに満足しない者は何ものにも満足しない」と言うのが口癖だった。また彼は「パンと水さえあれば、ゼウスと仕合わせを競ってもよい」と言っていた。ところがエピクロスは「快楽」を称揚したと言われる。
《感想》エピクロスは「快楽主義者」と呼ばれ、エピクロスの徒、エピキュリアンは「享楽主義者」と訳される。文芸では「耽美派」だ。しかしこれは誤解だ。エピクロスの「快楽」とは何ものにも魂を乱されない「平静」(アタラクシア)だった。
第4巻(12)「ゼウクシスのヘレネ像」:「娼婦のヘレネ」!
ヘラクレイアの画家ゼウクシス(紀元前5世紀)はヘレネを描いて大儲けした。というのも彼はヘレネの絵を自由に見せず、料金を取って見せたからだ。このように観覧料を取ったので、当時のギリシア人はこの絵を「娼婦のヘレネ」と呼んだ。(※ヘレネは絶世の美女。ゼウスとレダの娘。スパルタ王メネラオスの妻だったが、トロイアの王子パリスに連れ去られ、トロイア戦争の原因となった。)
《感想》今の美術館は「観覧料」を取る。寺院も「拝観料」を取る。かくて美術館・寺院はすべて「娼婦の館」・「男娼の館」だ。
《感想(続)》画家ゼウクシスは、娘たちを裸で歩かせ、5人を選んでその美しい部分ばかりを取り出し、絶世の美女ヘレネを描いたという。モンタージュあるいはCG合成の手法だ。
第4巻(13)「エピクロスの幸福観」:何ものにも魂を乱されない「平静」(アタラクシア)!
エピクロス(前341?-前270?)は「わずかなものに満足しない者は何ものにも満足しない」と言うのが口癖だった。また彼は「パンと水さえあれば、ゼウスと仕合わせを競ってもよい」と言っていた。ところがエピクロスは「快楽」を称揚したと言われる。
《感想》エピクロスは「快楽主義者」と呼ばれ、エピクロスの徒、エピキュリアンは「享楽主義者」と訳される。文芸では「耽美派」だ。しかしこれは誤解だ。エピクロスの「快楽」とは何ものにも魂を乱されない「平静」(アタラクシア)だった。