※アート・バックウォルド(Art Buchwald)(1925-2007)『そして誰も笑わなくなった バックウォルド傑作選2』文芸春秋、1980年
(4)負け惜しみ(64-66頁)
アメリカ合衆国の選挙では、「アメリカの伝統は、敗者が潔さを示して敗北宣言をおこなうことを要求する。」
《感想4》このコラムは、ジョンソン大統領のプエブロ号事件(1968年、北朝鮮による米国の情報収集艦《プエブロ》の拿捕)の頃だ。今回2020年、アメリカ大統領選挙で敗北したトランプ現職大統領の態度は、アメリカの民主主義の「伝統」に反する。
(4)-2 ある「敗北宣言」の解釈!
「わたしに信頼を寄せてくれた人々に心から感謝します。」→次は「プロの選挙屋」を雇うつもりだ!
「選挙運動統率者は賞讃しても賞讃しすぎることはありません。」→あいつはわたしが当選したら「連邦判事に取り立てる」と約束させやがった!
「妻のベティの献身と愛情と理解に感謝しています。」→女房のやつは最初から「わたしに勝ち目はない」と言っていた!
「対立候補には彼が正々堂々と戦ったとお祝いの言葉を述べます。」→これは「政治史上最も汚い選挙運動」の一つだ!
「この偉大な国では、だれもが勝者にはなれません。」→100万ドルの「選挙運動費」の赤字をどう埋めるかが問題だ!
「わたしをフェアに扱ってくれた新聞にも感謝の意を表明します。」→あんな偏見でこりかたまった、大噓つきの連中は見たことがない!
「わたしには対立候補ほどテレビの時間を買う資金がなかったことは事実です。」→選挙のときには、いくらぶすでも「金持ちの女房」を持っているやつが強い!
「しかしわたしは敗北を資金不足のせいにはしたくありません。」→それ以外になにがある?
《感想4-2》以上より、選挙に勝つ条件は明らかだ。①「プロの選挙屋」を雇う、②有効なら「汚い選挙運動」でよい、③十分な「選挙運動費」、④味方になる「新聞」、⑤より多くの「テレビの時間」、⑥「金持ちの女房」、要するに⑦何よりも「資金」量だ。
(4)負け惜しみ(64-66頁)
アメリカ合衆国の選挙では、「アメリカの伝統は、敗者が潔さを示して敗北宣言をおこなうことを要求する。」
《感想4》このコラムは、ジョンソン大統領のプエブロ号事件(1968年、北朝鮮による米国の情報収集艦《プエブロ》の拿捕)の頃だ。今回2020年、アメリカ大統領選挙で敗北したトランプ現職大統領の態度は、アメリカの民主主義の「伝統」に反する。
(4)-2 ある「敗北宣言」の解釈!
「わたしに信頼を寄せてくれた人々に心から感謝します。」→次は「プロの選挙屋」を雇うつもりだ!
「選挙運動統率者は賞讃しても賞讃しすぎることはありません。」→あいつはわたしが当選したら「連邦判事に取り立てる」と約束させやがった!
「妻のベティの献身と愛情と理解に感謝しています。」→女房のやつは最初から「わたしに勝ち目はない」と言っていた!
「対立候補には彼が正々堂々と戦ったとお祝いの言葉を述べます。」→これは「政治史上最も汚い選挙運動」の一つだ!
「この偉大な国では、だれもが勝者にはなれません。」→100万ドルの「選挙運動費」の赤字をどう埋めるかが問題だ!
「わたしをフェアに扱ってくれた新聞にも感謝の意を表明します。」→あんな偏見でこりかたまった、大噓つきの連中は見たことがない!
「わたしには対立候補ほどテレビの時間を買う資金がなかったことは事実です。」→選挙のときには、いくらぶすでも「金持ちの女房」を持っているやつが強い!
「しかしわたしは敗北を資金不足のせいにはしたくありません。」→それ以外になにがある?
《感想4-2》以上より、選挙に勝つ条件は明らかだ。①「プロの選挙屋」を雇う、②有効なら「汚い選挙運動」でよい、③十分な「選挙運動費」、④味方になる「新聞」、⑤より多くの「テレビの時間」、⑥「金持ちの女房」、要するに⑦何よりも「資金」量だ。