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「eBookジャーナル vol.1」 マイコミムック

2011-01-06 | 本と雑誌
毎日コミュニケーションズ 176ページ 2000円+税


Ebook

電子出版に関する隔月刊の雑誌が発刊されました。
表紙には「どうなる! どうする!? 日本の電子出版」とあります。このとおり、現在の日本の電子出版についての課題を見識者のインタビューから、出版社、メーカー、作家などの調査を織り交ぜて記事にしています。

日本の電子出版の課題を次の 6つのカテゴリーに分類。
リーダー端末、配信プラットホーム、ビューワソフトウェア、制作ツール、データフォーマット、権利・法律関係
このとおり、リーダー端末は百花繚乱の状態。iPadやキンドルに加えて、携帯会社のアンドロイド端末、SONYのReader(このネーミングはいやですね。毎回「SONYの」と付けないと一般名詞と混乱しますから)、シャープのガラパゴス。いったいどれを買えば良いか判らない。
配信プラットフォームも、Amazon、Apple、Googleの海外大手に加えて日本ではボイジャー、マガストアから主婦の友社のような出版社まで、いくつあるのか判らない状態。
欲しい電子書籍がどこで買えるか、全く判らない。紙の本はジュンク堂へ行ったり、Amazonですぐに探せるのに、これは酷い状態です。

データフォーマットも、未だに日本語化の課題が残るEPUB、アマゾンのAZW、国産老舗の.bookなど、これも統一されていない。
これじゃぁ、理系のIT企業社員でも理解困難の状態です。

この混乱の状況であるから、このeBookジャーナルという雑誌が出るのでしょう。
でも、これは消費者をどこかに置き去りにして、機器メーカー、出版社、広告代理店などが利権争いをしている状況。
このまま、整理(淘汰)が進まないと、電子書籍から消費者が離れていきますね。そうすると、日本は電子書籍後進国になってしまいます。
ひとごとなんですが、焦りを感じたりします。

さて、本書ですが インタビュー記事のまとめ方が下手だなあと。それなりの人たちに話を聞いているのでしょうが、その人が何を言いたいのか、結論は何かのかが見えない記事ばかり。これは読んでいて疲れました。

誤植(変換ミス)がありました。P.33で「軽量」とすべきところが「計量」となっています。校正者が入らないローコスト電子書籍ではままあるミスですが、紙の本では珍しいミスです。

vol.1ということで、多方面に浅く広がってしまったきらいがありました。vol.2ではポイントを絞って掘り下げ記事を書いて頂きたいという期待があります。情報の質、量ともに昨秋に出た週刊ダイヤモンド10月16日号には及ばないです。
でも、電子書籍を研究されるお方は買って読んでおかねばならない本ではあります。



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