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ハヤカワ・ポケット・ミステリ 220ページ 1100円+税
「歯と爪」「赤毛の男の妻」で有名な推理サスペンス作家ビル・S. バリンジャーの2作目 長編。本作の後に「歯と爪」を書いているので、絶好調で脂が乗りだした頃の作品です。本作の刊行が1953年、第二次世界大戦後しばらく経ってのニューヨークの事件です。
ニューヨークにエメット・ラファティという腕の立つ刑事がいた。ある事件の捜査でエメットはショーガール ローズと巡り会う。そこから、彼の人生が大きく変わっていく。彼は妻、娘を顧みなくなり、ローズにのめり込んで行く。この狂気とも言える愛。全てを捨てさせるローズの魅力、これに取り憑かれたエメット。
最初の1ページ読み始めて、翻訳の上手さに驚き。尾之上浩司という翻訳者はあまり多数の作品がありませんが「事件記者コルチャック」でも上手いなぁ と感心しました。そして、バリンジャーのテンションの高いストーリー進行。すぐに1950年代のニューヨークに引き込まれました。
良くできたサスペンス小説です。お薦め。
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