goo blog サービス終了のお知らせ 

くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

遙か時の彼方を経巡って戻ってくるものたち

2005-10-27 18:07:18 | エッセイ

 この長いタイトル部分を『立ち読みのススメ』
“咳をするあるてぃ 風を捲いてへばりついた犬の遠吠えが ぼくの外套にべっとりと こすってもこすっても三日月の形に落ちこんでゆく 真っ直ぐな深遠は ななめに歪む夜に 虚しく咳きこんでぼくをうつす”
にトラックバック。こちらのタイトルの長さは空前絶後だ( 'o')b


 常に手元にある本というものがあります。引っ越しの多い僕にとって、それらは本当に厳選されたものであります。何しろ、引っ越しのときは少しでも重量&容量を減らしたいのだから、
「こいつはもう読まないかな...」
と本を大量に手放してしまうわけですね。売って金になるわけでもないけど、段ボール箱が減った分だけ、引っ越し代は安くあがる。
 その激しい戦線をくぐり抜けてきた本というのは、エライのです。カンナン辛苦を乗り越えて、なのです。しかし今回のお話は、そっちの本ではないのだ。

bookshelf400

 転居が終わり、やがて生活にも落ち着きが出てくる。大きな本棚も購入した。さて、今夜あたりあの本でも読みながら過ごすか...なんていう至福のひとときに。
「おや、あの本がない。うわー、あれどうしても今夜読みたいのにいい!」
と、予想以上にうろたえてしまう事態が、必ず発生するのです。僕は生来衝動的な人間なので、“読みたい”“聴きたい”“観たい”の突発的感情を抑えることがはなはだ困難なのであります。 
 なんとなれば、またぞろ同じ本を購入することになる。読めばやはり面白いから、一時熱中する。同じ著者の本が増えてくる...。
 しかし次の引っ越し時には、またまた手放すわけです。この循環が、十年も二十年も続いているのですね。

 こんな目にあわせてしまう作家を具体的に挙げると、大藪晴彦、ロバート・B・パーカー、片岡義男、東海林さだお、ディック・フランシス、開高健などなど。大藪晴彦なんか、一番循環率が高いです。同じ本を4、5回は買い直しているもの。
 しかしこれらの作家の本は、大抵は文庫本で入手出来るのであります。それだけ売れている作家だということであります。僕なんか何したって、どうということもない大御所であります。
 だから怒らないでね。

 本に埋もれそうになりつつ『雲海の涯(はて)に~』「本を読むには?」にもトラックバック。


最新の画像もっと見る

18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おらの自宅兼事務所には本を置くスペースがほとん... (マサル)
2005-10-28 05:42:31
おらの自宅兼事務所には本を置くスペースがほとんどないのだ。実家に大量にある本は地震の時危険だからと言って箱詰めされ、納戸に押し込まれていた。なので、読みたい本を簡単に取り出すことが出来なくなったのだ。困ったなあ。
返信する
大藪晴彦さんの本は貴重ですよね (恵一)
2005-10-28 08:57:47
文庫でもなかなか手に入らなくなりました
特に「汚れた英雄」は何度読み返したことか・・・
また読みたくなってしまった、どの本棚に仕舞ったっけ?
返信する
マサル君 (ハヤト)
2005-10-28 13:35:43
それはツライなあ。
畳をめくって、勝手に床下収納でも作っちゃえよ(^。^)

恵一さん
汚れた英雄、いいですよね。あれはやはり人気があるみたいで、ブックオフでもなかなか見ません。
手放してはいけないやつですね。
返信する
私が今、捨てたことを後悔してる文庫本は (michiko)
2005-10-28 15:02:07
椎名 誠・アガサ・クリスティー・角川文庫の怖いヤツ
東海林さだお などなど・・ あああああ 失敗したぁ
返信する
michikoさん (ハヤト)
2005-10-28 18:10:33
>角川文庫の怖いヤツ
くっくっく...♪ なんですか、それ。
廃刊になっちゃうと、本当に悔しいんだよなあ。やっぱり手放さないようにしたほうがいいんだな。
返信する
実家にいる時はスペースがあったので、 (ぽんすけ)
2005-10-28 19:51:35
コミックスも文庫もずーっと置いていましたが、
今はシリーズ終了したコミックスなどは
せっせと古本屋さんに持って行きます。
そのお金でまた新しい本を買います。
でも、実家には、私が結婚する時に置いてきた
文庫本やコミックスがまだ置いてあります。
クリスティやらムツゴロウさんやら。
いつか回収しないとなくなっちゃうかなあ。(笑)
返信する
おや? (あるてぃ)
2005-10-28 20:21:16
何故にあの花粉症の記事にトラックバックされたんですかい?

記事内容が本のことだから、てっきり私のタイトルの元ネタがわかったからかとおもったんですけども、そうではないようですし・・・
返信する
ハヤトさんの今日のエントリを、楽しく読ませて (soro^^ ~)
2005-10-28 20:26:47
もらったあと、ふと、書斎の右側の本棚を見ると、
草森紳一の「ナンセンスの練習」の脇に、開高 健の
「輝ける闇」(新潮文庫)がありました。

「夕方、ベッドのなかで本を読んでいると、ウェイン大尉が
全裸で小屋に入ってきた。彼はベッドのしたからウィスキー
瓶をとりだし、夕陽の中で軽くふって見せた。」

と、ここまで読んで、soroは行きつけの酒屋に、「ジャック
・ダニエル」を、買いに行きたくなりました。v(^^)v

今夜は、「ジャック・ダニエル」を飲み、「輝ける闇」を読む、
ということになりそうです。so(^O^)ro/~ 
返信する
ぽんすけさん (ハヤト)
2005-10-28 21:54:01
実家においてある本は、思わぬお客様が興味を示して持っていってしまう可能性があります。
「要らなかったんでしょ? だからあげちゃったわよ」
なぞと言われたこともありますよう。

あるてぃさん
これはタイトルにだけトラバしたものです。長いタイトルをつけてから、あるてぃさんのあの長~いタイトルを思い出したのだ。
「こういうのもあり」としておいて下さいマセ。

soroさん
「輝ける闇」は最高傑作の一つですね。僕もあれだけは手放さないようにしてます。
あのセンテンスを読んだあとはやはりジャック・ダニエルでなくてはならないですね(^○^)

返信する
たくさん本読んでいますね。 (はなな)
2005-10-28 23:39:08
私は絵本ばかり。今日「ももいろのきりん」を読んで幼き日を思い出しました。
返信する
凄いですねぇ!4,5回もの”循環率”ですか!!! (おろち)
2005-10-29 00:02:34
私めはちょっと違ってか…長く続くシリーズで(まぁ殆どコミックですが~)余りに間が開いて本屋で…
持っている巻を又買っちまう~!という、家に帰って見ると既に在った!
…これを何度もやってまする。この間も又やっちまったぁ!
返信する
はななさん (ハヤト)
2005-10-29 11:37:20
絵本もいいなあ。
ずっと心に残っているのがあって、しかもそれはある部分だけという絵本が2冊あるのです。
これを何とか知りたいけど、どうしたらいいのか分かりまへん(*゜ρ゜) 

おろちさん
あっ、そうだ、おろちさんも蔵書のことで書いていましたよね。トラバしようっと。
持ってるやつをまた買ってしまうというやつ、M氏もよくやると言ってましたよ(´▽`)
返信する
又、ありり~TB有難うござますですた! (おろち)
2005-10-30 01:01:26
…そ~うですか、M氏と同じパターンなんですか、わたくし~!(+◇+)ゞゞゞ
さて、ではわたくしもこちらにTB~!!…上手く出来るかな???
返信する
おろちさん (ハヤト)
2005-10-30 11:58:42
確か、あいつの書棚に片岡義男の何かが、三冊並んでおりました(^○^)
「買ったこと憶えてないからまた買うんだよ」とのこと。
トラバありがとうっ。
返信する
最近はめっきり本を読む機会から遠ざかってます (yumeguri)
2005-10-30 17:27:48
大掃除の時に「あれー!これ、こんな所にあった」などと
いって読み出すと「大掃除は来年でいいや」ってことに
なります(^^;
返信する
yumeguriさん (ハヤト)
2005-10-30 21:40:49
大掃除の時の発見はやばいですよね。模様替えなんかも...。

返信する
ハヤトさん (ぽんすけ)
2005-11-05 19:29:56
一部分しか覚えてない絵本のお尋ねなら
本の探偵さんにお手紙を出すとよいですよ。
赤木かん子さんがやってます。
どこかの新聞で連載をやってたと思います。
朝日か毎日の土曜か日曜だったかなあ。

私も年末大掃除の時、
本を読んでいて、とっぷり日が暮れて、
晩御飯がカップめんで年を越したことがあります。
忘れもしない11年前の年末です。
新婚だったのに・・・。(笑)

返信する
ぽんすけさん (ハヤト)
2005-11-05 22:39:06
本の探偵さんがいるのですか。へぇ~( 'o')b  ぜひお願いしてみよう。
うっかりハマりこむ読書はコワイですよね。あっという間に何時間も経ってしまう。そうして年越し...ひぃ
返信する

コメントを投稿