くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

旅に出る

2005-05-24 19:47:42 | 

 近頃、「俺は旅に出るぜ...」などと言う人はあまりいないのではないだろうか。

 JR踊り子号での伊東ハトヤ温泉行でも、マイカーで晩春の北東北一回りでも、「旅に出る」とは言えない。それはただのお泊まり旅行ですね。目的地も日程も決まってないときこそ、堂々と「出る」と言えるのだ。

trip1400

 しかし、現代の日本においては、予定の決まっていない遠出などはなかなか許されるものではない。具体的に誰が許さないのかは、個々の立場で違ってくると思うけど~「またわたしのせいなのね、そうなのね」とか、「君はクビだ!」とか、あまり具体的には申しませんが~とにかくそう簡単には許されないのだ。
 そういう制約の中で、「旅に出る」ことは可能だろうか。実現可能なご旅行の中で、もっとも「旅に出る」と言うにふさわしいものはどんなものか。

 正直言って、よく分かりません。

 僕には一つの夢があって、それはまさしく旅と言うにふさわしいものです。
 これはあんまり人前では言わないことにしているのだけど、ここで書いてしまうのであります。
 まず始まりは、故障の少なそうな車を手に入れることです。タイプはあまりこだわらないけど、ピックアップトラックだと便利そう(荷台がついてるやつ)。バンとかステーションワゴンもいいかな。
 それから、少しずつ“しがらみ”を切り離していきます。月々の返済とか、定例会とか、そういうもの全部ですね。
 いよいよ準備が進んできたら、持ち物を処分します。誰かに預ける、なんて中途半端なことはしない。車に積めるものだけ残します。そして住んでいるところから退去してしまう。僕の場合は賃貸マンションなので、契約を終了させる。出発寸前の何泊かは安宿でいいし、なんなら車で寝泊まりしてもいい。

trip2400

 そうして、早朝の澄明な光の中を、走り去ってしまうのです。とりあえずは南に向かうつもりだけど、あとはまったく計画していない。一年か、三年か、分からない。
 こんな歳になる前にやっておけばよかったと思う。しかしいつかはやるつもりです。本当の旅を経験せずに、墓の下にはなりたくない。のよ。

追:この記事は、日常を常に前進し続ける(旅を続けている)粋人soroさんの『No Blog,No Life!』“マイスターになるための遍歴修業。”にトラックバック♪


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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ハヤトさん、かっちょエェ~!! (にしかは@京都)
2005-05-24 20:41:47
昔の職場で、休みの日の前には連絡ボードに「旅に出ます。探さないでください。」とか書いて出かけてました。しかし、これは旅ではなく、現実逃避なだけですもんね(泣)
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にしかはさん (ハヤト)
2005-05-24 22:40:35
連絡ボードのエピソード、笑いました。
「月曜には出てくるんだろ」とか言われるのだろうなあ♪
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仕事の忙しいさなかに、机の上に「旅に出ます。探... (そうですか)
2005-05-25 00:11:35
旅に出るって言うと、スナフキンが風に吹かれて歩いているシーンを思い浮かびます。
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わかる、わかる、わかる~!! (おろち)
2005-05-25 01:26:57
私も何時の日か遣りてぇ~!

…と、思わず叫んでしまった。お恥ずかしい…。
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旅に出たい。旅行でいいから。 (ぽんすけ)
2005-05-25 08:19:24
江戸時代の人の旅は
まさに、ハヤトさんの思い描くような旅だったようです。
家財道具を始末して、資金を作り、
手に持てる荷物だけで旅立ったのです。
いいなあ、江戸の人。
でも、女の一人旅はできなかったようです。
いまでも、女の一人旅には制約が多いからなあ。

色々なしがらみが山のようにあって
私が気ままな旅に出られるようになるのは、
たぶん老後であろう。

その時、旅に出る資金があるかなあ。
小泉さん、年金はどうなるのでしょうか?
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旅に出たいと憧れつつ、はやウン十年(笑) (michiko)
2005-05-25 09:41:28
老後も旅に出るのは難しいです。
資金もそうだけど、体力が無い。
いつのまにか病気とお友達、足腰も・・
若者よ!旅に出るなら今よっ!
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わかります~ (kiyomina)
2005-05-25 09:53:31
私はこれに近い感じは経験してるかなぁ。
私がイタリアに来たのは私にとっては「本当の旅」だったかも。大きな荷物連れて帰ってきちゃいましたが。
イタリアで知り合った何人かは目的地イタリアだけを定めて、後は何も決めずに来ていたと思う。
たどり着いた先がイタリアであった人もいた。

ハヤトさんもぜんぜん遅くないですよ。
思い立ったら旅に出てみる?
資金なんてそう要りませんよ。

>それから、少しずつ“しがらみ”を切り離していきま
>す。月々の返済とか、定例会とか、そういうもの全部
>ですね。
私はこういうのとおさらばしたくなったのですよね。
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kiyominaさんと同じで、 (あきこ)
2005-05-25 10:31:11
私も英国に行ったことは旅だったかも。
私の場合、旅にはいつも目的があるなぁ。
英国に行ったのも目的があったし、
絵を見に行くことが旅の目的であることが多い。
ぼーっと旅、してみたい。
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あてどもない旅に行ける (恵一)
2005-05-25 12:40:48
いいなあ~
中学と高校の狭間に
自転車でテントを持って三日間の小旅行に行きましたが
自宅が近づくと元気がでるという・・・情けない旅でした。(笑)
今はもう、しがらみがいっぱい巻き付いて
老後にキャンピングカーで旅にが目標ですが・・・がんばろうっと。

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そうですかさん (ハヤト)
2005-05-25 18:20:24
やはり激務のさなかにふと思う、旅への欲求。逃避行の要素が含まれますよね。
スナフキンは旅人の象徴だなあ。どこにも、だれにも執着しない。

おろちさん
ストライクでしたか(^_^)
いつか、いつか行ってみたい。現実として。

ぽんすけさん
そうか、江戸時代の人はまさに旅をしていたのですね。まさにこの妄想通り。
>小泉さん、年金はどうなるのでしょうか?
ふふふ。政府なぞ当てになりませんよね。“そのとき”は売れるものを売って、資金を作りましょうか。

michikoさん
体力も重要な要素ですねえ。身体鍛えようっと。
若者よ、書物を捨て“旅”に出よ

kiyominaさん
ああ、そうか。kiyominaさんはイタリアへ旅立ったんだ。そして一つの旅が終わったのですねえ。
海外への脱出こそ、はっきりとした旅立ちだなあ。何年もかかって、あちこち回って。

あきこさん
旅に出るということは、何かを求めて行くのですね。絵とか、音楽とか、あるいはもっと漠然としたもの。
真理を求めることは、すべて旅なのかも。

恵一さん
中高生で三日間のキャンプは、けっこう冒険ですよね♪ しかも自転車。
>自宅が近づくと元気がでるという・・・
これ、よく分かります。うんうん。そんな歳で帰るべき場所がなかったら大変だあ(^_^;)
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