くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

レバー疑惑

2011-05-27 10:46:14 | エッセイ
 美味しいレバ刺しを食べると
「しゃーわせ!」
 つくづく、こう思う。
 香ばしいゴマ油が全体をコーティングしつつ、舌に直接当たる塩が全体を引き締めてる。
 白髪ネギが乗っていると、さらにいい。
 だから、焼肉店に行くと、習慣的にレバ刺しを頼んでしまう。
「レバ刺しもらおうか」
「いいねえ!」
 周囲の反応も上々だ。

 しかしある日のこと。
 ふとレバーについて考えてみた。
 内臓系で好きな部位は他にたくさんある。
 その中で考えると、レバーというのは優先度が高くない。
 特にレバニラみたいに加熱したメニューになると、
「身体にいいからね。一応、頼もうか...」
 なんて注文の仕方をする。
 それほど食べたいわけでもないのに、「身体にいいから」と、わざわざ言い訳をしてから頼んでる。
 これは怪しい。
 
 そんなことを思ったあとで、焼き肉店でレバ刺しを食べてみると、美味しさが半減した。
 美味しいことは美味しいけど、2枚も食べれば充分で、あとは飽きてくる。
 しかし友人から
「ここのはとびきり新鮮でウマいんだよね」
 などと言われると
「本当だ。こりゃウマい」
 などと追随してしまう。情けない。
 きっと、生で食べられるという“ありがたさ”で食べていたのだと思う。
 最近、世間を賑わせていたユッケにしても、生肉を食べられるという魅力は大きい。
 ステーキ・タルタルとか、鳥刺し、鳥わさなんかもそうだ。
 きっと、ギャートルズ的な原始的野生が、身体の中に存在してるんだろうな。