くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

復活、ABC!

2004-12-13 19:56:46 | エッセイ
ABC400


『英 語 日 和 。』“東京で座り読みできる書店”~に本屋さんトラックバック♪ 
 本屋に入るときの動機は二つあります。一つはすでに読みたい本が決まっているとき。この場合は、近所にあるいくつかの本屋古書屋でおおむねコト足ります。
 もう一つは“何となく”何かを読みたいとき。こちらはどの本屋でもいいというわけにはいかなくて、自分の好みに合った書籍を揃えているようなところがいいわけです。例えば僕の場合は白水Uブックスとか晶文社、みすず書房あたりが充実していると嬉しいなあと思う。ミステリーだったらハヤカワポケットミステリーブックがキチンと揃えてあるとかなり嬉しくなります。しかしこんな安易な自己統計よりも、ここに行けば必ず魅力溢れる書籍に出会える、という本屋が存在するのです。それは青山ブックセンター(ABC)。
 このあいだ流水書房で本を買ったら、袋にこの小冊子が入ってきました。ホチキス中綴じの簡素なものだけど、糸井重里や池澤夏樹といった人々がメッセージを寄稿しています。みなさんご存じの通り、青山ブックセンターはこの秋にようやく再建したのですね。
 僕が一番利用していたのは広尾のガーデンプラザに入っていた店舗。小さな売り場なのに、どこか心惹かれる書籍が並んでいる。その空間にいるだけで、小さな幸せを感じることが出来る。ABCでは単に流通業界の流れに乗った新刊・売れ筋を並べるだけではないようです。「読んでもらいたい本を売る」、そういうストレイトなメッセージが伝わってきます。それでいて独特のソフィスティケイトされた雰囲気があるから、いるだけで楽しいのです。
 再開されたのは青山本店と六本木店の二店舗だけなのだけれど、何はともあれ心から応援の拍手を送りたい。“何となく”書籍を眺めているだけでココロが満たされる、そんな貴重な時間を与えてくれる本屋です。