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「雨ニモマケズ(singing in the rain)」 BankART Station + R16スタジオ(後編:R16スタジオ)

BankART Station + R16スタジオ
「雨ニモマケズ(singing in the rain)」 
2019/3/1~3/24



「前編:BankART Station」に続きます。BankART Station + R16スタジオで開催中の「雨ニモマケズ(singing in the rain)」を見てきました。



「R16スタジオ」は、「BankART Station」のある新高島駅の2番出口を出て、地上に上がり、すずかけ通り西交差点を渡って右折、そのまましばらく道なりに歩いた左手にありました。信号待ちを含めても、歩いてせいぜい5〜6分でした。



「R16」とあるように、国道16号線に面した東急東横線の廃線跡の高架下を用いていて、全16ブロック、約100メートルほどのゾーンに展開していました。なおかつて線路だった上部は、2021年度までに遊歩道として整備されるそうです。



高架下スペースだけに、屋根こそあるものの、道路に面した開口部には、特に壁もなく、ほぼ吹きっさらしと呼んでも良いかもしれません。入口と受付はゾーンの中央にあり、そこから左右に各ブロックが連なっていました。


渡辺篤「七日間の死」

渡辺篤が驚くべきパフォーマンスを展開していました。タイトルは「七日間の死」で、大きなコンクリートで出来た箱が1つだけ置かれていました。ただし初めは何が行われているのか分からず、そのまま通り過ぎてしまいました。

すると箱の中から、ガンガンといった、コンクリートを叩く音がひっきりなしに聞こえてきました。何と箱の中に作家本人が一週間閉ざされて過ごし、その後、また自力で出てくるというパフォーマンスで、しばらく見ていると、中から激しく叩いているゆえか、壁の一部が剥がれてきて、僅かな隙間も出来ました。私が観覧した際は、まだごく一部のみしか壊れていませんでしたが、その後、無事、出て来たそうです。「困窮者や孤立するものの当事者性を自身に憑依させたい」と作家のメッセージが記されていましたが、これほど身体を張った作品も見たことがありません。


nitehi works「見えない再生」

「R16スタジオ」は何も作品の展示場だけで機能しているわけではありません。そもそもは制作場所として活用され、適時、オープンスタジオやワークショップの場としても使われています。


「Sha-Ba(写場)」

うち1つが、写真家からなるシェアスタジオの「Sha -Ba」で、会期中、各ゲストを招いてのトークイベントなどを開催していました。それこそこたつに入りながら、のんびり寛ぎながらトークに参加するのも面白いかもしれません。


「雨ニモマケズ(singing in the rain)」(R16スタジオ)会場風景

「R16スタジオ」は、廃線跡の再開発を待ちつつ、15年も封印されていた場所だそうですが、仮設感のあるスペース自体からして個性的ではないでしょうか。


「雨ニモマケズ(singing in the rain)」(R16スタジオ)会場風景

なおBankARTでは、このほかにも、関内駅近くにカフェとブックショップの「HOME」、そして横浜港大さん橋入口のシルクセンター内に、イベントと展示スペースから成る「SILK」を展開しています。


金子未弥「セルフポートレート」

日本郵船倉庫跡を用いた「NYK」がなくなったのは残念ですが、新たにオープンした「Station」、そしてこの「R16スタジオ」を含め、今後の「BankART」の活動も追っていきたいと思いました。


「雨ニモマケズ(singing in the rain)」(R16スタジオ)会場風景

「BankART Station」、「R16スタジオ」とも入場は無料です。



会期末です。3月24日まで開催されています。

「雨ニモマケズ(singing in the rain)」 BankART Station + R16スタジオ
会期:2019年3月1日(金)~3月24日(日)
休館:会期中無休。
時間:10:00~19:00
料金:無料。
住所:横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅地下1F(BankART Station)、横浜市西区桜木町7-48(R16スタジオ)
交通:みなとみらい線新高島駅直結(BankART Station)。みなとみらい線新高島駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄高島町駅より徒歩5分(R16スタジオ)。
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