都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」 ポーラミュージアムアネックス
ポーラミュージアムアネックス
「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」
3/3〜3/26

ポーラ美術振興財団の在外研修に参加した現代美術家を紹介する展覧会が、銀座のポーラミュージアムアネックスにて行われています。
「ポーラミュージアムアネックス展2017」出展作家
高木彩:1977年千葉県生まれ。(パリ、フランス)。
池田光弘:1978年北海道生まれ。(ベルリン)。
武田裕子:1983年東京都生まれ。(中国)。
彦坂敏昭:1983年愛知県生まれ。(イギリス、アイスランド)。
参加作家は4名です。主に平面ですが、日本画、油絵などのジャンルは問いません。*( )内はポーラ美術振興財団在外研修員の派遣先。
さて展示中で最も魅せられたのが武田裕子でした。在外研修では中国に派遣。そこで水墨画の筆法を学んでいます。日本画です。昨年の山種美術館の「Seed 山種美術館 日本画アワード 2016」でも入選を果たしました。

武田裕子「葡萄図」 2014年
まずは「葡萄図」です。一幅の小品でした。葡萄の房が垂れる様子を描いています。実は緑色です。色も瑞々しい。葉の部分は一部に墨も交えているようです。筆は素早い。たらし込みさながらに絵具を染み込ませているのでしょうか。豊かな質感を引き出しています。

武田裕子「花風の窓」 2016年
一際、雅やかなのが「花風の窓」でした。今度は屏風絵です。金と銀の箔の双方を用いています。それゆえか光に眩しい。満月の夜かもしれません。鳥が飛び、梅の花をつけた枝が下方へ伸びています。華麗です。装飾性のある構成も魅惑的でした。

武田裕子「ツキ見る二階」 2017年
琳派を思わせるのが「ツキ見る二階」でした。左が月かもしれません。湾曲した木が枝を左右へ振っています。蔦の先端部はとぐろを巻いています。抱一画を連想しました。そこへ大きな刷毛でなぞったような色の面が交差します。風の気配を感じます。躍動感もある作品でした。

武田裕子「ウメ咲く庭」 2017年
幾分に抽象性が高いのが「ウメ咲く庭」です。ウメとあるように、確かに梅が花をつけています。花は白、ピンク、そして時に青色に染まっていました。そして円や長方形を思わせる形の組み合わせが面白い。幾何学的とも言えるかもしれません。絵具の感触は複雑です。工芸的な味わいも感じられました。

「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」会場風景
2007年のVOCA賞で奨励賞を受賞した池田光弘も興味深いかもしれません。ほか人体表現に取り組む高木彩や、画像を巧みに操作させる彦坂敏昭の作品も目を引きました。
会期は前後期の2期制です。3月末に展示が入れ替わります。テーマは「繊細と躍動」。後期の作家も4名です。鈴木ヒラク、中原一樹、秋吉風人、藤原絵里佳による展示が行われます。
「ポーラミュージアムアネックス展2017」
前期(感受と創発):3月3日(金)〜3月26日(日)
後期(繊細と躍動):3月31日(金)〜4月23日(日)
「ポーラミュージアムアネックス展2017」は今年で10回目を迎えました。一つの節目にあたります。今後はどのように展開していくのでしょうか。
3月26日まで開催されています。
「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」 ポーラミュージアムアネックス(@POLA_ANNEX)
会期:3月3日(金)〜3月26日(日)
休館:会期中無休
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は閉館の30分前まで
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」
3/3〜3/26

ポーラ美術振興財団の在外研修に参加した現代美術家を紹介する展覧会が、銀座のポーラミュージアムアネックスにて行われています。
「ポーラミュージアムアネックス展2017」出展作家
高木彩:1977年千葉県生まれ。(パリ、フランス)。
池田光弘:1978年北海道生まれ。(ベルリン)。
武田裕子:1983年東京都生まれ。(中国)。
彦坂敏昭:1983年愛知県生まれ。(イギリス、アイスランド)。
参加作家は4名です。主に平面ですが、日本画、油絵などのジャンルは問いません。*( )内はポーラ美術振興財団在外研修員の派遣先。
さて展示中で最も魅せられたのが武田裕子でした。在外研修では中国に派遣。そこで水墨画の筆法を学んでいます。日本画です。昨年の山種美術館の「Seed 山種美術館 日本画アワード 2016」でも入選を果たしました。

武田裕子「葡萄図」 2014年
まずは「葡萄図」です。一幅の小品でした。葡萄の房が垂れる様子を描いています。実は緑色です。色も瑞々しい。葉の部分は一部に墨も交えているようです。筆は素早い。たらし込みさながらに絵具を染み込ませているのでしょうか。豊かな質感を引き出しています。

武田裕子「花風の窓」 2016年
一際、雅やかなのが「花風の窓」でした。今度は屏風絵です。金と銀の箔の双方を用いています。それゆえか光に眩しい。満月の夜かもしれません。鳥が飛び、梅の花をつけた枝が下方へ伸びています。華麗です。装飾性のある構成も魅惑的でした。

武田裕子「ツキ見る二階」 2017年
琳派を思わせるのが「ツキ見る二階」でした。左が月かもしれません。湾曲した木が枝を左右へ振っています。蔦の先端部はとぐろを巻いています。抱一画を連想しました。そこへ大きな刷毛でなぞったような色の面が交差します。風の気配を感じます。躍動感もある作品でした。

武田裕子「ウメ咲く庭」 2017年
幾分に抽象性が高いのが「ウメ咲く庭」です。ウメとあるように、確かに梅が花をつけています。花は白、ピンク、そして時に青色に染まっていました。そして円や長方形を思わせる形の組み合わせが面白い。幾何学的とも言えるかもしれません。絵具の感触は複雑です。工芸的な味わいも感じられました。

「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」会場風景
2007年のVOCA賞で奨励賞を受賞した池田光弘も興味深いかもしれません。ほか人体表現に取り組む高木彩や、画像を巧みに操作させる彦坂敏昭の作品も目を引きました。
会期は前後期の2期制です。3月末に展示が入れ替わります。テーマは「繊細と躍動」。後期の作家も4名です。鈴木ヒラク、中原一樹、秋吉風人、藤原絵里佳による展示が行われます。
「ポーラミュージアムアネックス展2017」
前期(感受と創発):3月3日(金)〜3月26日(日)
後期(繊細と躍動):3月31日(金)〜4月23日(日)
「ポーラミュージアムアネックス展2017」は今年で10回目を迎えました。一つの節目にあたります。今後はどのように展開していくのでしょうか。
現在好評開催中の若手アーティストによるグループ展 「ポーラ ミュージアム アネックス展2017」前期は”感受と創発”をテーマとなっております!どうぞお越し下さい作品画像:高木彩・池田光弘2017年3月3日 - 2017年3月26日11時ー20時#polamuseumannex pic.twitter.com/B1MscnT3dZ
— ポーラ ミュージアム アネックス (@POLA_ANNEX) 2017年3月13日
3月26日まで開催されています。
「ポーラミュージアムアネックス展2017ー感受と創発」 ポーラミュージアムアネックス(@POLA_ANNEX)
会期:3月3日(金)〜3月26日(日)
休館:会期中無休
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は閉館の30分前まで
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
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