できることを

胃癌末期の方
ほとんど食事が摂れない
とのことで
入院して少し点滴をすることになった

入院したら退院は難しいかなぁ…
と思っていたが
点滴を始めると
食事を食べることができ始めた

脱水を補正することによって
体調がよくなったのだろうか

末期と言えども
できることをやって
穏やかな時間を少しでも作り出すことができれば
いいね

この方は
もう一度退院できそうだ

風呂での頻拍

年末に
日本酒を飲んでから
お風呂に入った

うかつにも寝入ってしまい
のぼせてしまった
恐らく深部体温まで上昇したのだろうが
風呂から出てから
心拍数が異常に多いことに気が付くとともに
気分が悪くなった

脈拍は少なくとも140/分を越え
橈骨動脈の拍動はやや微弱
完全に頻拍発作

胸が少し苦しくなり
思わずしゃがみこんだ
意識を失う一歩手前

やばいと思ったが
なんとか身を横たえ
5分ほどでようやく治まった

お風呂での事故はかなり多く報告されているが
こんな風にして命を落とすのか
と妙に納得

普段から少しぬるめのお湯に入っているが
それでも４０℃はあるだろうから
体温がそこまで上がればかなり異常

気をつけなければ…

狭いところ

狭く限られた空間が好き
周りを囲まれていると安心？

畳の上に置かれた息子のダウンジャケット
ふと気が付くと
すでにその中には



この子は
毛がよく抜けるから
周りにたくさん付いてしまうんだよね

車は楽だけど

日本上空には
随分強い寒気が流れ込んでいるとのこと
朝路面が濡れており
凍結の危険を感じたので
バイクは置いて久しぶりに自家用車通勤

ちっとも寒くないし
のんびり音楽も聴ける
らくちんだねぇ

でもやはり物足りない

また明日からはバイクだ

ちょっとした気温の変化を
ちゃんと体感しないとね

何枚あるのか

最近日めくりカレンダーを見た記憶がない
一枚ずつ破り捨て
厚みが減ってくると
あー　一年も終わりに近づいたなぁ
と実感として感じる
あの日めくりカレンダー

私たちはそれぞれの日めくりを持っているのでしょうが
あと何枚残っているのですかね

ちっともわかりませんが
大切に
今日の一枚を
ちぎりたいですね

死もまたよし

昨年の１１月に磐梯山あたりを車で回ってきました
風雨の激しい日がありなかなか大変でしたよ

と外来で言われるのは
かなりの進行胃癌に対し
胃全摘を行った方
術後６年も経過し再発なしなので
胃癌で死ぬことはぼちぼち諦めていただくことになるが
すでに８０代前半である

今回の検診でも大きな異常はなく
再発はありませんよ
と申し上げると
そりゃ残念　ぼちぼちお迎えが来ると期待しているんだが…

とどこまで本気なのだか

こういう方とお話ししていると
こちらまで元気をいただけます

今を生きる
死もまたよし
という感じでしょうか

肺炎

俳優の二谷英明さんが肺炎でお亡くなりになりました
端正な顔立ちのイメージが強いので
えっ！早過ぎないか！と思いましたが
81歳とのことですから
まずまずのご長命ということでしょうか

しかし元気に過ごされていたとのことですから
周囲の方はショックだと思います
合掌

このブログでも時折書きましたが
日本人の死因は
癌　脳血管障害　心疾患
などについで肺炎が第4位につけています
肺炎は急速な経過をとる場合が少なくないので
注意が必要

特にお年寄りの場合
元気そうでも抵抗力が落ちていますから
熱が出る場合には
かぜと決め付けずに
必ず医療機関を受診しましょう

それと
ご自分で歯を磨くことのできない方の場合
口腔内の雑菌が繁殖し
それを肺に吸い込むことにより肺炎を引き起こす場合も多いようです
口腔内のケアも忘れずに

先日胃癌術後の定期健診としてＣＴを取った方の場合
胸部に肺炎と思われる淡い陰影を認めました
お話をお聞きすると
受診の2週間ほど前に少し熱が出たが
市販の風薬で体調が戻ったので放っていたとのこと
体の抵抗力が肺炎を引き起こした細菌の力を凌駕したから良かったものの
そうでなければひどい肺炎になっていた可能性もありました
恐ろしいものです

誰のため？

随分と進行した癌を抱えた方のなかで
もう積極的治療はしたくないとの意志を示すひとがいる

私はご本人の意志を尊重しつつ
少しでも体調をよくできる可能性がある手段を
提示しながらやっていくようにする

ただその家族の中には
積極的治療から手を引いていくのは負けだとばかり
本人を励まし続けるひとも出てくる

「家族のためにも頑張れ」　と

人の一生
散々いろいろな○○の為に生きているのだと思うが
最後自分の命を閉じるときまで
何かのために生きなければならないのかねぇ
自分が思うようにしちゃいけないのかねぇ

態度

病に倒れた人は
健康を望む

その傍らで
あまりにも陽気にふるまうわけには
いかない

かといって
不健康な人間に
治療をしてほしいとは思わない

騒がず
穏やかに

流星号応答せよ！

♪　マッハ15のスピードだぁー　♪

子供の頃好きだったアニメの一つが
スーパージェッター
彼の乗る流星号は
マッハ１５という想像を絶するスピードという設定だった

夢物語だよね
なんて思っていたら
マッハ２０を出す飛行機ができ
実験段階とのニュースを見た

ロケットでドンと打ち上げ
そこから切り離されてスピードを上げるらしいが
表面温度は1600℃に達するという

科学技術は何処まで進むのでしょうか
かえって人類の首を絞めるような進歩？もみうけられますけどね

ところで流星号
動き始めや方向を変えるときなど
弾みをつけるようにグニャっと曲がっていたが
まさか機体が曲がるような飛行機は開発されていないですよね

旅に病んで・・・

芭蕉に限らず
旅の空で体調を崩せば
心細いものである

歯が痛くなる
熱が出る
吐き気がする
お腹が痛くなる
胸が痛くなる
腹をこわした…

一人住まいの人も
急に調子が悪くなったりすると
不安を拭い去れない
特にご高齢の方ならなおさらだろう

ただ
人生を旅と考えるならば
いずれは皆が旅の空で病むことになる
その時夢が枯野を駆け巡るのと眺めているばかりではさみしい
やはり今をしっかり生きなければとの想いが
強くなる

そして病に伏した時
特に死を思わざるを得なくなったとき
振り返る豊かな思い出を脳裏に描きたい

と思う

寒風

季節変われど
同じ強さの風ならば
奏でる音も同じだろうに
風が何を震わせているのか
冬の深夜にその音を聞けば
妙に寒々しく感じる

葉を落とした梢が震える音は
確かに違うだろうが
他の音は
それほど変わらぬはず
なのにやはり寒く響く
冷えた体を感じているという
聞く側の要因が大きいのかも知れない

病室で
痛み 発熱 気分不良等々を感じている時には
また違った音色を
響かせるのだろうか
寂しい音
寒気のする音
恐ろしい音…

伝えられるとき

正月休みが終わり
仕事始め

開業の先生から
胃癌の方を紹介する旨の電話

今日の午前中に電話があるということは
ご本人には
癌であることが年末に伝えられたか
今朝年明け早々に伝えられたかどちらかだろう

年末に伝えられていたなら
心落ち着かぬ年末年始だったろうし
今朝伝えられたなら
年明け早々でこの一年の先行きが暗く感じられただろう

どちらにしても
できれば自分の身に起きてほしくない現実と
向き合う必要があることには変わりないのだが
タイミングによって受ける印象は変わるだろう

まだお会いしていないが
どのような方で
どのような表情で来られるだろうか

私の外来日は週明けだが
お待たせするのは申し訳ないので
今週中にお会いすることとした

たたき

カツオだけでなく
マグロ等も買ってきて
たたきにして食べるのが好きである

バーナーで炙り
氷水でしめ
やや薄目に切り
ガラス容器へ

その上から
たっぷりのショウガとニンニクのすりおろし
またまたタップリの小ねぎ
醤油をかけて冷蔵庫へ
時にはさらにわさびも入れる

十分冷えたところでいただくと
実にうまい

今回このたれを
ローストビーフにつけて食べてみた
いける！！

癖になりそう

残生

こういう言葉を聞くと
胸に刺さる

未来に目を向けても
その先にある死などは
ほとんど意識に上らない時代　は　過ぎ

あとどれくらい？
という問いかけの方が現実味を帯びる

誰にもわからない問いに
心は慄くが
今を生きるのみ
という思いに
帰着する