Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

術後の痛み

2006-08-10 | 医療・病気・いのち
 誰でも痛いのはいやだと思いますがいかがでしょうか。

 私は注射をされたりする痛みは何とも思いませんが、頭、歯、関節その他痛みが続くのは何ともいやです。中学生の頃虫垂切除術を受けた後、痛みがなかなか取れない不安を今でも思い出します。

 出来ることなら患者さんにそんな思いをして欲しくないと思い、術後の痛みを我慢せずに教えてもらうように、お願いしておきます。それでもよくよく尋ねないと、「これくらいの痛みは我慢しないと…」と思って痛くないと答えることも多いようです。

 痛みを取る手段は、硬膜外麻酔、痛み止めの持続皮下注射、痛み止めの注射、坐薬など色々あります。

 手術を受ける方、受けた方を知っている人、きちっと痛みを伝える大切さを認識してください。痛みはあくまで主観的なもの、伝えなければ分からないことが多いのです。

せみ

2006-08-09 | 想い・雑感
 蝉の鳴き声が大きくなってきた。町中では蝉時雨まではいかないが、それでもよく聞こえる。

 子供の頃は、夏になれば一回はセミ取りに出かけた。標本作製の趣味は無かったので、昼捕まえて夕方には逃がした。地上に出て成虫になってから1~2週間で死んでしまうと聞くと、子供心にも短いなあと思ったものだ。

 でも考えてみると、人間は蝉が地上に現れてからの時間しか見ていないから短いと感じるのであり、人間の手前勝手な時間感覚なのかもしれない。せみにとってみれば地中で過ごす何年もの時間の重みもきっと大切なものなのに違いない。

 勝手なセンチメンタリズムで見られては、蝉もいい迷惑かもしれない。

 それぞれの一生の送り方、それぞれの時の刻み方があるのだから。

海水温

2006-08-09 | 想い・雑感
 三つの台風が同時期に太平洋で発生した。通常台風が発生する赤道の少し北の海域よりも、随分と日本よりで発生したそうだ。台風を発生させるほどの上昇気流を発生させるためには大きなエネルギーが必要だそうで、海水温も有る程度高くないといけないらしい。

 その海水温の高い流域が、通常より北にまで広がっているために、日本近くで台風が発生したとのこと。

 梅雨の時のスコール様の雨といい、海水の高温域の広がりといい、地球は危険信号を次々と発信している。

 人間の知恵を何とか発揮しなくては。

湯疲れ

2006-08-08 | 想い・雑感
 薬などがあまり無い時代の日本では、湯治と称して長期にわたって温泉で体の不具合を治す努力をしていたようです。湯治をはじめて数日くらいすると、中には体が逆に具合悪くなることもあったようで、これを湯あたりと呼んだようです。

 湯あたりがどうして起こるかはよく分かっていないようですが、すこし温泉に入る回数を減らしたりして体を休めることにより、回復するそうです。

 私も湯あたりするくらい、ゆっくり時間を取って温泉に行きたいものですが、なかなかそうもいきません。短い休みを取って、それーっと温泉に行くのですから、湯あたりする間もありません。

 でもせっかく来たのだからと、何度も湯につかるものですから、湯疲れはしますね。なんともせせこましい時間の使い方です。

王さん再入院

2006-08-08 | 医療・病気・いのち
 胃を全部取った後は、食道と空腸をつなぐことになります。胃が有るときと比べて、一度に飲み込める食事量が少なくなります。特に術後数週間から数ヶ月間は、吻合部(つないだところ)がまだ腫れており、食事が通りにくいこともよく見かけます。

 この時期は焦らず、よく噛んで(口で胃の代わりをするくらいのつもりで)少しずつ食べることが肝要です。一度食べて苦しい思いをすると、そのあと食べるのが怖くなって、スムーズに日常に戻れないこともしばしば経験します。

 吻合部が落ち着き、腸の動きもスムーズになるにつれ、食事摂取量は増加していきます。

 でも王さんみたいに、つまった食事を内視鏡で取り出さなくてはいけないほどのつまり方は珍しい気もします。勢いよく塊のまま食べてしまったのでしょうか。

枕教

2006-08-07 | 想い・雑感
 病院にはたいてい霊安室なるものがある。

 病院で人が亡くなると、まずは点滴をはずしたり、管が入っていればそれを取ったりということを、病室で行う。ペースメーカーなどが入っている人は、それを取り出しておかないと、火葬の際に爆発する。

 さらに、寝間着や下着を新しいものに着替えさせたり、指を組ませたり、口を閉じた状態にしたり、薄化粧を施したりする。

 その後、遺体が引き取られるまでの間、一時的に遺体を安置しておくのが霊安室である。ご家族の方に、焼香してもらい、主治医やその時の担当看護師も焼香をさせていただく場合が多い。

 先日、その霊安室にご遺体を安置していたところ、亡くなった方の身内のお坊さんがいきなりお経を上げだした。霊安室でお経をあげるなどと言うのは私に取っては初めての経験だったので一瞬おどろいた。

 しかし考えてみれば、臨終勤行(枕教)は亡くなる方の枕元で、その方をそれまで見守ってくれた阿弥陀如来に感謝を捧げるという意味があるということなので、霊安室でお経をあげるのも自然なことなのかもしれない。

 

荼毘

2006-08-06 | 想い・雑感
 「荼毘に付す」という言い回しは、野原のような所にくみ上げた木の中に遺体を置いて火葬するというイメージが私にはある。昔の人は、燃え上がる炎、それに天高く舞い上がる煙を見上げ、亡くなった方がまさに昇天していくことを実感したのではないだろうか。

 現代ではほとんどの場合、火葬場で遺体が焼かれる。火葬場によって違うのかもしれないが、私の知る火葬場は、全く煙が上がらない。出た煙をもう一度焼いたりしているのかもしれないが、骨以外は完全に焼き尽くされている感じがして、天に昇っていくという感じがしない。

 煙が出れば良いというものでもないだろうが、何か単なる物体(他人にとってはそうなのかもしれないが…)を処理しているような感じがしないでもない。

滝つぼ

2006-08-02 | 想い・雑感
 日差しがきつくなり、水辺で遊ぶ機会が増えている。水辺で遊んでいると、水の力の大きさに驚くことがある。足首までしかないような川の流れに足をすくわれたり、浜辺で遊んでいると波の力や潮の流れで沖に向かって引っ張り込まれたりした経験を持っている人も多いだろう。

 滝つぼに飛び込んで命を落としてしまった方のニュースが流れていた。どのような経緯で飛び込むことになったのかはわからないが、少なくとも自殺企図ではないようだ。

 以前は、日光華厳の滝が自殺の名所として名高く、滝つぼに落ちると死体が上がってこないなどということを、子供たちも恐々聞いていた。最近の方はそのようなことを聞いたことがないのだろうか。

 今回の事故では、遊び場となっている滝周辺で遊んでいるうちに、滝の危険性を認識する気持ちに隙ができたのかもしれない。

 水のあるところには危険もあるということを再認識したいものだ。