Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

術中管理

2006-03-06 | 想い・雑感
 安全に手術を進めるためには、外科医だけがいればよいわけではありません。
 麻酔科医が、十分痛みと意識を取って、患者さんに苦しみを与えることなく手術が出来るようにしてくれます。
 手術を進める上で必要な器具を、すぐに出してくれる看護師がいます。
 急に必要になった道具を取りに行ってくれる看護師がいます。
 手術中に必要になる検査のために、採血した血液や、取り出した組織を持って行ってくれる人がいます。
 検査科の人がいます。病理検査をしてくれる医師がいます。レントゲンを撮ってくれる技師がいます。輸血のための血液を運んでくれる人がいます。考えていくとまだまだ多くの人の支えがあって、初めて手術という治療が成り立っているのです。
 その多くの人が関わる場で、安全を確保するためにはシステムの構築が必要であり、それぞれの病院で作っています。でもたの分野とと同様、そのシステムをすり抜けて、事故が起こることがあります。そのときすぐに大事故にならないように手を打つことが必要です。

 患者体内に30センチのヘラを置き忘れた事故が報道されました。
 報道から推測すると、その病院でもこういうことが起こらないような決め事があったようですが、看護師の思いこみから、見逃してしまったとのことです。
 この、人の思いこみや勘違いを防ぐシステムを、どう構築していけばいいのか。それがどの分野でも強く求められていることなのでしょう。