デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

カジュアルな発表会

2007-08-24 12:23:23 | デンマークについて


 デンマーク人の友人家族の長男ヤコブくんは10歳。彼が習い始めて半年というサクソフォンの発表会に、ある夜、私たちも招待されて行きました。

 会場となっているのは、彼らの住んでいる町グラストラップの自由時間センター(とでも訳せばいいのでしょうか)内のカフェです。この自由時間センターはプールあり、そのほかの運動もでき、楽器を演奏できるような部屋があり、という余暇を楽しむためのコミュニティ施設です。

 あらかじめ、「カフェ・コンサート」というタイトルのついた手作りのA4サイズのプログラムを配られ、カフェで私たちはお喋りしたり、コーヒーを飲んだりして待っていました。そしておもむろに先生が現れて、ごく短いスピーチをし、発表会が始まりました。

 ピアノや吹奏楽器、チェロやヴァイオリンなど、いろいろな楽器を子どもたちが順に披露していきます。先生たちは傍らにたたずんだり、バック演奏をつとめたりしています。その先生たちのまなざしを見ると、生徒たちへの温かい気持ちを垣間見たように思いました。子どもたちは皆、真剣な様子で、緊張しながらもそれぞれのかわいらしい演奏を聴かせてくれます。

 ヤコブももう一人の少年と一緒に、短い曲を2曲披露していました。私たちはみんなにこにこして、ヤコブの演奏を聴きました。小さな男の子だったヤコブの、成長していろいろなことができるようになる姿を見るのは、私にとってもとても嬉しいものでした。

 日本での発表会なるものを経験してきた私は、このカジュアルな発表会にちょっと拍子抜けはしたものの、非常に簡単でしかも温かい手作り感のあるいいものだなあと、演奏を聴きながら考えていました。日本での私の子どものころのピアノの発表会は、下手くそな私の演奏であっても、それなりの服装を整えてなぜか最後には全員花束をもらう、というものでした。お花は今考えると、高いものですよね。会場費や先生への謝礼など、親はその費用が大変だったのではないかと思います。今の子どもたちのバレエなどの発表会は10万円かかると聞いたこともあります。高いですね。

 それに比べて、このデンマーク方式、気軽に子どもたちの成果を見れていいものだと思いました。親たちはやはり子どもの晴れ姿は見たいもの、こういった手作りの発表会は無駄なお金をかけないで幸せになる、というデンマーク人の長所だと思います。


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