アネテ・スープ（エビと桃のスープ）

　寒さのぶりかえした先々週の週末、その日は予定もなく、特に楽しいことのない一日でした。そんなときはやっぱりおいしいものを食べるに限る！ということで、思い出しながら作ってみたのがこの一品、エビと桃のスープです。

　これはデンマークで私が食べたことのある唯一のスープで、また友人の料理をしないアネテがたった一度だけ作ってくれたのがこのスープ、という記念すべきスープでもあります。これがデンマーク料理かどうかは不明で、アネテが何かの雑誌で拾ってきたレシピかもしれません。

　こんな感じかなと思いながら、またフランスのエビのスープ（名前を忘れました）も参考にしながらとにかく作ってみました。エビの殻をバターで炒めてダシを取り、殻を除いたあとにゆでエビを白ワインで軽く炒めます。そこにトマト缶（つぶして）と生クリームを入れて煮込み、塩コショウ、コンソメ少々で味付けします。あらかじめ、各自のお皿の中に缶詰の桃をさいの目に切って入れておきます（だいたい大さじ２杯分くらい？）。そこに熱々のスープを注ぐとできあがりです。

　トマトと生クリームの私の最愛のコンビネーションに、エビのダシと桃のやさしい甘さが見事に調和しており、本当にしあわせになれるスープです。この深みがあるけれどマイルドな味は、心までやさしく温かくしてくれるような味なのです。友人の名から勝手に命名して「アネテ・スープ」と私は呼んでいます。