デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

ムハンメド風刺画問題 アジアへの広がり

2006-02-14 13:15:04 | デンマーク・ニュース
国連のアナン事務総長の呼びかけを受けて、少しは事態の収拾に向かうかと思いきや、ラスムセン首相がアメリカ・ライス国務長官に同調、シリアやイランを「デモを政府が政治利用し煽動している」と発言している。首相は対話を求める一方で、デンマーク大使館員の召還をせざるを得ない状況のようだ。

ムスリムの指導者たちが穏健な発言もしている中、この期に及んでデンマーク首相はこれ以上アラブ社会を刺激するようなことは言わないほうがいいのではないかと思う。たとえ本当にシリアなどが平和的なデモを違う方向に差し向けていたとしても。

10日からはパキスタン、バングラデッシュ、マレーシア、フィリピン、インドネシア、インドとアジア各国にデモが広がっている。
抗議デモがじわりじわりと世界に浸透しているのだろうか。
もっとも穏健なイスラム教徒と言われているマレーシアでも、やはり今回の侮辱は受け入れられないに違いない。

実はマレーシアへの旅行を我が家では検討していた。もちろん一般のマレーシア人はこの問題を一デンマーク人に向けるとは思わないが、かといってお気楽な気持ちで旅行に行くようなのは今は慎んでおいたほうがいいのかもしれない。

本当に、ここまで広がってしまって、あー、もう少し、デンマーク人にも「言論の自由、表現の自由」などということで世界中すべてがまかり通るなどという、自己中心的な考えがなければよかったのに、と思ってしまう。

ここに来て「風刺画をデンマーク外に持ち出したムスリムが悪い」なんて言い出しているのも、本当になんとかしてもらいたいものだ。
表現の自由というなら、どこでどう表現しても自由でしょう、と言いたくなる。