孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

東海道広重美術館の浮世絵がきっかけで、、、

2016年05月01日 | 趣味の世界
薩埵峠(さったとうげ)では富士山を見ることは出来なかったが、これはただ運が悪かっただけ。また改めて行ってみようと思う。富士山はどこにも行かない。

 薩埵峠(さったとうげ)からの絶景

国道に戻ってから由比の街中にある、「東海道広重美術館」に向った。車で20分も走っただろうか。連休が始ったせいで、駐車場はほぼ満車だったが、何とか見つかった。



浮世絵は世界に誇れる日本文化の一つだと思う。「東海道広重美術館」では、多色摺りの体験ができること知られている。しかし、私はあのぼかし、グラデーションがどのようにして
摺られるのか、もう少し知りたかったので解説があることを期待して訪れた。

 広重の薩埵峠(さったとうげ)

どうも、摺り師が版木に色付けするときに水を使ってあのぼかしを作るらしいのだが、大変難しい技法で熟練を要したようだ。

葛飾北斎に版元が舶来のプルシアン・ブルー(ベルリン藍)とか、当時はなまってベロ藍とか呼ばれた鉱物顔料を渡して、「冨嶽三十六景」の空や水に使用しそのシリーズが爆発的な大ヒットしたために、一気に広まったそうだ。

広重の東海道五十三次シリーズにも、このベロ藍が使われて、見事なグラデーションで奥行き感を醸し出している。



展示作品を観ていて、私は一枚の浮世絵が気になった。それは、「日坂・小夜の中山」
という作品だった。



強烈にデフォルメされた上り坂の道路の真ん中に大きな石があり、旅人達が近くでその石を見ている。そしてその左手には遠くに富士が見える。

この場所は私の自宅から近いところだ。多分車なら30分もかからないだろう。街道の真ん中にある大きな石にも何となく心当たりがあった。

私は急にこの場所に行ってみたくなったのだった。(続く)