善然寺よもやまばなし

横浜の浄土真宗本願寺派(お西)のお寺です。
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1700年ぶり!?の巻

2014-02-10 | Weblog

おはようございます。

雪かきで腕と背中が筋肉痛の娘です

先日の大雪には本当にビックリしました。

雪かきは大変でしたが、街には沢山の雪だるまができてかわいいな~と思いました

 

もちろんわたしも、雪降る中一人でせっせと雪遊びをしました

その完成作品がこちらです

え!?よく見えない??

ではでは、左右からのアップをどうぞ

まずは左♪

そして右です☆

大雪が降ったら絶対に作ろう!!と思っていました。

その夢が叶い大満足なのですが

家族からは「ナニコレ?道祖神??」と不評です

 

家族からの理解は得られませんでしたが

大学院時代の恩師・先輩・同期は、すぐさま

帝釈窟説法だね」とこれが何であるかを当ててくれました

「1700年ぶりの発見だね!」という祝福の言葉ももらいました

 

そうですこれは、ガンダーラ―(や、マトゥラーなど)で沢山作られた仏伝図のひとつ

帝釈窟説法という説話をもとにした図像なのです

あまり日本では知られていない説話(図像)ですが、ガンダーラの彫刻では

40例ほど確認されています。

上の写真じゃ、分からないよ・・・ と言う家族の要望を受け

どこに何が描かれているか、描き足してみましたどうぞ

まず、この「かまくら」のような形が仏陀のいる石窟(せっくつ)を表しています

そして・・・

中央で禅定しているのが仏陀

で合掌しているのが、聴聞のためにやってきた帝釈天

頭の上にある、円筒形の宝冠が帝釈天の図像的特徴になります。

で琵琶を抱え、演奏しているのがパンチャシカという楽神

楽器と、五つに結った髪型が特徴です。

以上の四つが帝釈窟説法図の基本要素になります

 

そして、仏陀の上にいる小さな人影のようなものは・・・

「禅定猴」です仏陀の真似をして、禅定する様子を表しています

(猿が禅定するお話は、帝釈窟説法説話とは別ソースになります)

さらに、仏陀の下には獅子が穴に隠れています

(雪でつくるのは忘れましたが描き加えてみました☆)

猿や獅子は、表されない作例もありますが今回はつくってみました

 

他にも、色々な人物が図像として表現されるのですが、寒さのため断念

他の仏伝図(誕生とか、梵天勧請、初転法輪、三道宝階、涅槃など)も作ってみたかったのですが、来年に持ち越しですね

 

この「帝釈窟説法」図に興味を持たれた方は、ぜひ龍谷ミュージアムへ

「帝釈窟説法」図が日本で見られる数少ないミュージアムです