ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

最近吐き気をおぼえた話

2007-01-19 20:16:37 | 日々の出来事
 もともと、『遺産相続』がらみの話は好きではない。

 ある聡明な婦人が痴呆症になって数年になった。5.6年前から施設にて穏やかに過ごしておられる。頭脳明晰、体格も良く、人柄も外向き、皆をまとめる統率力バツグンの彼女が痴呆になった遠因が『遺産相続にあるのでは?』という話を聞かされた。彼女が事実を話せなくなっている今、そんな風に忖度するのもおかしいと思う。そして、「当てにしていた方の遺言が有効になる前にその方が亡くなって、相続額が思ったよりずっと少なくなってしまっって…、多分それが痴呆の引き金になったと思うのよ。寂しいわね、あんなにお利巧だった人が…」とかいつまめばそんな話なのだけれど、「寂しいのはどっち??」と本当に吐き気を覚えてしまった。でも、そのまま話を辞めさせられなかったことを情けなく思う!! 「いやぁ、退職とか色々なことが重なったのではないのですか?」何ていうのが精一杯でした。

 遺産、特に直接の血縁がなくて、個人との関わりも薄い人に法定相続人というだけで遺される財産の額で、更に枠の外から云々するというのはいかがなものかと思う。他人のお財布の中身を云々するのが好きな人種がいるらしいのは薄々感じるときがあるけれど、私はそういうの、ものすごく苦手。去年の流行語ではないけれど「品格」に書ける話だと思う。でも、でも、きっぱりその場で収められなかった私も同類かもしれない。と思うとますます気持ちが悪くなる。

 もしも又そんな場面にあったら、「いい加減な想像で他人の尊厳を傷つけるようなことは辞めましょう」と言えるようでありたい。