『柳生一族の陰謀』
(2008年日本)
監督 山下 智彦
脚本 岡本 さとる
出演 上川 隆也
松方 弘樹
佐野 史郎
石垣 佑磨
寺島 進
佐藤 藍子
内山 理名
■ストーリー■
徳川2代将軍秀忠が食中毒で突然死する。秀忠は、粗暴な性格に問題のある長子、家光ではなく人柄の優れた次子、忠長を将軍を継がせようとしていたため、家光を次期将軍職に推す春日局、松平伊豆守が毒殺したのだった。一方、老中、土井大炊頭、お江代の方は次子、忠長を次期将軍に推していた。忠長派は朝廷からの使者、烏丸少将文麿を味方につけるのだった。徳川家の剣術指南役、柳生但馬守は自らの政治的野心のため家光側につき、忠長派をおとしいれるために暗躍するのだった。
■感想■
監督 深作欣二、脚本 野上龍雄、深作欣二、松田寛夫 出演 千葉真一、萬屋錦之介、松方弘樹、西郷輝彦、丹波哲郎、成田三樹夫、真田広之の同タイトルの1978年の東映の時代劇『柳生一族の陰謀』のリメイクのTVムービー。
TV朝日の9月28日の「日曜洋画劇場」の枠で放送されました!!
「な、なんで、リメイクなの??」
ネタ切れなハリウッドみたいに、かつての名作を、わざわざ日曜洋画劇場の枠を使って放送しました!!
お正月でもないのに、なんで時代劇をわざわざ映画劇場の放送枠を使ってオンエアするんでしょう??
それも面白いんならまだしも、意味も無いようなリメイク作を放送するなんて!!
こんなリメイクをわざわざ作って放送するなら、1978年のオリジナル版の『柳生一族の陰謀』を放送すれば良いのにっ!!
オリジナル版は、時代劇の代表的な1本と言っても良いくらいの傑作なのに、それをわざわざ、TVムービーとしてリメイクするなんて意味不明です!!
千葉真一が演じた柳生十兵衛を、リメイク版の今作で演じるのが、現代のドラマ風な上川隆也っていうだけでも観る気がかなりしなかったんですけど、(、別に上川隆也が嫌いってわけじゃないです)、その他のキャスティングもなんか現代劇みたいなキャストばっかりでした。柳生十兵衛の妹、茜に佐藤藍子、ストーリー上、あまり必要と思えないヒロインに内山理名等々、まるでホームドラマか2時間サスペンスでも見ているかのような印象を受けちゃうような印象を受けちゃいました。また、ストーリーも多少なりともオリジナル感を出すためか弱冠ストーリーも変えてますけど、その変更点が必要なのかもちょっとわからない感じでした。とにかく遠くオリジナル版の足元にも及ばないデキの作品でした。
でも、こういうリメイクでも、普段時代劇なんか見ないドラマファンが、時代劇を好きになってくれるキッカケにでもなってくれるんなら良いんですけどね。
1980年代くらいまでは、毎日毎日、ゴールデンタイム、プライムタイムに時代劇が放送されていて、それこそ時代劇が放送されていない日が珍しいくらいだったのに、最近は軽い恋愛系のドラマしか無いから、時代劇は貴重なんですけどね。でも今作を観るかぎり、時代劇を撮ろうって意気込みを全然感じさせない作品でした。
昔は、悪党たちが毎夜毎夜、ヒーローや破れ傘刀舟や中村主水に斬られてたのに、今は、ドラマっていえば女性が喜びそうなテーマの作品ばっかりですもんね。
なぜ、『柳生一族の陰謀』をリメイクする企画が上がったんでしょう??
『柳生一族の陰謀』をリメイクしないで、北村龍平監督で『あずみ』のシリーズ3作目でも作ってくれれば良かったのに・・・。
もちろん、放送時間のコトなんて気にしないで良いですから、血がプシューッ!!って時代劇を放送して下さい。
ただでさえ洋画の放送枠が少ないんだから、こんなリメイク作を放送しなくちゃいけないんならせめて、土曜ワイドの時間に放送してくれれば良かったのに・・・。 0点
柳生一族の陰謀 [DVD] | |
萬屋錦之介,松方弘樹,千葉真一,三船敏郎 | |
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