指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『新幹線大爆破』

2021年02月15日 | 映画
1975年の東映だが、当たらずすぐに上映中止になって、どこでもやっていなかったので、見たのは1976年だった。今はスーパーになった反町東映で、十分に満足した。
ほぼ同時期に、同じ新幹線映画で『動脈列島』が東宝系であり、監督は贔屓の増村だったが、完全に東映の勝ちだった。
理由は、簡単で、東映は「止まらない」のに対して、東宝のは「止まってしまう」恐怖だったからだ。映画は、モーションピクチャー、動画であり、動く方が面白いのは当然だった。
その後、並木座やテレビでも見たが、やはり面白い。新幹線が止められない恐怖、いろいろと出てくる障害を切り抜けるあの手この手、そして抒情的なシーンといい、佐藤潤也作品で最高で、高倉健主演としても最高だろうと思う。
それにしても、東映のみならず、多くの俳優が出てくる。郷英治と近藤宏の日活コンビの他、大映の伊達三郎がでているに今回初めて気づいた。
千葉真一と小林稔侍、多岐川裕美と松平純子、岩城滉一と林ゆたかなど。
新劇系では、永井智雄、鈴木瑞穂、久富惟晴、そして名演技の矢野宣など。
そして、もちろん丹波哲郎先生も。東映系で、出ていないのは鶴田浩二くらいだろうか。青山八郎の抒情的な音楽も非常によい。

      

それにしても、映画会社の歴史というものは不思議で、元社長の大川博は運輸官僚で、ここはかつて『大いなる驀進』などの鉄道映画があった。
宗教団体の団扇太鼓が笑える。
NHKBS



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