指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『パイナップル部隊』

2022年09月20日 | 映画

長い間見たいと思っていた映画を見るのは、うれしいが、「こんな程度なの」というのもあり、これはそうしたものの一本だった。

                    

1951年、朝鮮戦争の国連軍に参加するため、ハワイの日系人の若者が召集されて訓練を受ける。

指導教官は、ジェリー伊藤。彼は、伊藤道郎の子で、当時は二世タレント俳優として活躍していた。

主人公の杉浦直樹、ミッキー安川、マイク佐野など。10週間の訓練の後、日本に来る。

立川基地で、そこでまず東京に遊びに行く。

杉浦は、叔父伴淳三郎がやっている銀座の寿司屋に行く。伴淳の娘は、十朱幸代である。

もう一人、南馬込にいるはずの日本人娘と婚約していた、マイク佐野も、大井町に来る。

第二国道の馬込橋も、大井町駅も出てくるが、その娘は別の男と結婚していて、彼は落胆する。

だが、駅前で、似顔絵描きをしている女・桑野みゆきに会い、馬込橋まで行くが、桑野は家まで来させずに去る。

松竹京都作品なのだが、ここは大船が撮ったのだろうか。

その前に、全員が銀座のキャバレーに行くシーンがあり、ここではハワイアンのエセル・中田が歌っている。

彼女は、当時は人気女性歌手で、テレビにもよく出ていた。

3日間の日本が終わって朝鮮に行かされる。

そこでは、塹壕戦の後、戦車戦等になり、次々と兵士は死ぬ。

敵側は、中国人のようで、途中には北朝鮮側の軍服を着て、敵側に潜入するなどの問題シーンもある。

随分と苦戦し、負傷して杉浦は日本に戻ってくる。

そこに桑野と母親の山田五十鈴が病室に見舞いに来る。そこで、杉浦は、マイク佐野が、桑野へ貯金を残していたことを知らせ、初めは拒否していたが、最後桑野は、マイク佐野の預金を受け取る。

「自由、万歳」の映画で、反共産主義だが、さして面白くない。

タイトルには、巨人軍宮本敏雄の名もあったが、出てこない。

おそらく、撮影したが、編集でカットしたのだと思う。

主題歌で、ノブオ・西本のもあるはずだが、それもなし。

監督の内川清一郎は、「国際誤解」にセンスがなかったようで、その辺の面白さがまったくなしが残念だった。

衛星劇場

 

 

 

 

 


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