どこかの批評で良いと出ていたので、大塚の名画座で見た。
非常に良いと思ったが、当時はビデオなどなかったので、まず音楽のLPを買ってフランシス・レイの音楽を楽しんだ。
その後、ビデオが出ていると知って、初めてネットで買った物である。
なんども見ているが、やはり面白い。マリア・シュナイダーの少年のような体つきが非常に軽くて心地よい。
監督がルネ・クレマンなので、筋が交錯していて始は分かりにくいが、マリア・シュナイダーと同居している元女優のシドニー・ロームが、男優のロバート・ヴォーンと妻の企みで、大富豪の息子を誘拐して、ある屋敷に閉じ込めようとし、そこにシッターとして雇われているシュナイダーが来る。
最初は、誘拐犯の一味と疑っていた息子も、彼女は関係ないと分かり、二人で屋敷からの脱出を試みるが上手く行かないが、もちろん最後は救出される。
そして、古い映画なので、書いて良いと思うが、本当に悪人は、シドニー・ロームに自動車事故で怪我を負わせ胸の傷で女優ができなくなった代わりに、彼女を援助していた、富豪の社長の次の幹部の、社長への復讐であることがわかる。
シュナイダーが、彫刻家の卵で、同僚の人の好い男との逢瀬が行き違いになるなどのユーモアも面白い。
彼女は、マーロン・ブランドとの『ラスト・タンゴ・イン・パリ』で有名になったが、作品としては、これの方が良いと私は思うが、彼女もすでに亡くなっている。