指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

甘楽順治(つづら じゅんじ)さんが、H氏賞受賞される

2012年03月06日 | 横浜
甘楽順治さんが、現代詩の世界で権威ある賞のH氏賞を受賞された。
彼は、横浜市の某外郭団体の職員であり、私とは、ある職場にいた時に知り合った。

15年くらい前、伊勢佐木町にあった古本屋に行くと、彼がいて何か本を探していた。
この伊勢佐木町の真ん中の、お好み焼き屋の二階にあった古本屋も今年なくなった。
近年、横浜の伊勢佐木町から、古本屋と中古レコード屋は、完全になくなった。まことに残念なことである。
一部、5丁目から6丁目には古本屋が残っているが、これもどこまでもつだろうか。
これも時代の趨勢であり、家賃が高い場所での中古品販売店はやっていけないのだろう。

その日は、歩いて野毛に行き、「若葉」で飲んだ。
確か映画の話が中心で、瀬川昌治監督が好きだと聞き、少し意外な気がした。当時は、瀬川のような娯楽映画監督を評価する人は大変珍しかったからである。
多分、その前から彼が、映画や現代詩に興味があることを知っていたが、実際に詩人として詩を書いていることを知ったのは、4年くらい前で、やはり野毛の「椿」で飲んだ時だったと思う。
その後、彼の詩集もいただいた。

現代詩というと今やほとんど問題にされない世界だが、ともかくご受賞はおめでたいことだと思う。
今後も、公私にわたるご活躍を心からお祈りしたい。