狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

2006-09-01 20:52:58 | 日録

昨日までの暑さが嘘のようである。私はテレビを見なかったが、今日富士山に初雪が観測されたとか…、一気に日本が秋になってしまって涼しくなった。

>私は北九州のある小学校で、こんな歌を習った事があった。
  更けゆく秋の夜 旅の空の
  侘しき思いに 一人なやむ
  恋いしや古里 なつかし父母
 私は宿命的に放浪者である。私は古里を持たない。父は四国の伊予の人間で、太物の行商人であった。母は、九州の桜島の温泉宿の娘である。母は他国者と一緒になったというので、鹿児島を追放されて父と落ち着き場所を求めたところは、山口県の下関という処であった。私が生まれたのはその下関の町である。

これはご存知、林芙美子「放浪記」の書き出しである。今朝まず私はこの文を思い浮かべた。