狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

言論の死

2006-09-14 21:51:45 | 怒ブログ
「皇孫誕生」というテーマのleprechaun 氏のブログを読んだ。
その一部分を引用させて頂く。

 >(略)皆が火(!)の丸を振ってニコニコ出産を祝っている写真を見たりすると、一瞬「ここって、北朝鮮?」と思ってしまったりもする。アジアの親近性を見る思いである。

で、そんな姿に不審感を抱いた人の一人に乙武氏がいる。彼は自分のブログに出産を批評する記事を書いたのだが、それをネトウヨに襲撃されてしまう。ブログは祭り状態になり、コメント数が600件を超えた時点で、前言撤回・謝罪発言に追い込まれた。(中略)

今やフレームは「気に食わないブログを閉鎖させる手段」として使われており、その風潮が広がると、ブロガーらは発言を自主規制してしまう可能性がたかい。それは言論の死である。(略)  と。

 秋篠宮妃の男児ご出産は、新聞の見出しの活字ポイント数字の大きさで見る限り、
最近ニュース種の不足がちだった中で、一大ニュースだったようである。
ボクはそんなことよりも自衛隊のイラク撤退の方が、報道価値が大きいと思うのだが、未だにその後の自衛隊の姿は不透明なのが気になっている。

ボクはlep.氏のように、きちっとした自分の考えを整理するだけの力がない。しかし、殆ど同じような考え方であったから、「ご出産」のニュースには、うんざりしていた。7日のブログ投稿は、
<昨日から、眞子妃殿下男子ご出産(紀子妃さまの誤り)ニュース一色。>とだけしか書かなかった。
今、氏の「皇孫誕生」から乙武さんのブログを検索して驚いてしまった。初め
リンクを張ってみたが、慌てて取り消してしまった。
なんと、3987というコメント、140のトラックバックである。
その内容は、例外なく乙武氏非難、攻撃であるようだ。(とても読みきれるような数字ではないし、サイトが重くて思うように動かない。談論風発という状況ではなかった。)

閑話休題。
ボクは「言論の死」について思い当たる事がある。それは、嘗て悪法といわれた「個人情報保護法」である。この法案が審議されていた頃、文筆に携わる者は激しい反論を戦わし抵抗したようだ。
「この法律ができたら『言論の死』の碑を建てて、賛成した国会議員の名前 を全部刻む」と言った城山三郎の言葉を思い浮かべるのである。