会社が大きくなればなるほどセクショナリズムに走り、自部門さえ良ければと、他部門の仕事や組織に対して興味を失ってゆくものである。営業現場ならばある程度はやむを得ないが、経理マンが経理部のことだけしか考えなくなってしまったらおしまいである。これは大企業であろうと中小企業であろうと同様であるが、ことに競争力や人材の少ない中小企業にとっては命取りになりかねない。
当たり前のことであるが、企業は部分的に良くても全体で良くなくてはなにもならない。自分だけ見ていては、全体の利益は決して生まれてこないのだ。そもそもネームバリューと資本力の小さな日本企業が欧米の企業と対等以上に戦ってきたのは、組織力というチームワークを十分に発揮してきたからである。
欧米では、自分のテリトリー外の仕事は一切無視し、隣の人がどんなに困っていても、遅くまで残っていてもさっさと帰ってしまうという。これが社内だけなら非効率的な仕事だけで済むものの、顧客に対しても同様の態度をとるので、顧客はサービスの良い日系企業に流れてしまったのである。こうなると非効率どころか経営危機に陥ってしまうだろう。
というのは昔話であり、現在の日本の若者は欧米の悪い部分ばかりをマネるので、伝統的な日本の組織力もだいぶひび割れが入ってしまった。だから経営管理者たる経理マンこそ、「決算をまとめればいいだろう」とか「金の管理をすればいいだろう」といったセクショナリズム的な発想はドブに捨て、全体を考え、全体を活かす経営をトップとともに実践してゆかねばならないのだ。その発想を持つことこそ、実はスーバー経理マンになるための入口なのである。
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